海外情報紹介 SkyNRG社とStatoil社がスウェーデンで初のバイオポートであると発表したカルルスタード空港でのスウェーデン初の商用バイオ燃料便

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=1940

2014年6月26日木曜日−オランダのサステナブルな(持続可能な、地球に優しい)ジェット燃料の供給業者であるSkyNRG社と航空燃料の供給業者であるStatoil Aviation社は、カルルスタード空港がスウェーデンにおける初のバイオポートになることを発表した。バイオポートに期待されるのは2015年にこの空港から出発する商用フライトにサステナブルなジェット燃料を供給することであり、3月にこの燃料供給業者2社がSkyNRG Nordicの設立を公表して以来のこの地域におけるサステナブルなジェット燃料の基盤開発における第一歩となる見込みである。サステナブルな航空用バイオ燃料貯蔵のための固定タンク施設を空港に設置した記念に、スウェーデンにおいて航空用バイオ燃料を使用した初の商用定期便が今日飛び立った。1便はカルルスタードとフランクフルト間でbmiリージョナル便が運航し、もう1便はカルルスタードとストックホルム間でNextjet便が運航した。
「この施設は欧州で最初、多分世界でも初の航空用バイオ燃料のための固定貯蔵タンクである。」とStatoil Fuel and Retail Aviation社副社長のThorbjörn Larsson氏は語った。「バイオ燃料の発展に貢献し、ひいては航空のための長期に渡るサステナブルな将来に貢献するこの小さいがとても重要な1歩を、我々は力を合わせて設立することができた。」

環境的認証を受けたカルルスタード空港は、地方自治体が所有し運営しており、環境目標を明確に定めている。空港は昨年、110,000人の旅客と2,700の出発便を扱ったが、多くのチャーターによるバケーション用エアラインと共にこの空港を利用している他の航空会社にはSASやノルウェーの航空会社がある。

「長年、スウェーデンは環境活動分野での推進力となっていたが、再び欧州における指導的立場に立つ。スウェーデンは他国の手本となることを望み、航空産業が、環境により優しく発展することは可能であると示したい。」とカルルスタード空港のCEOであるPeter Landmark氏は述べた。「我々の努力を通じて他の空港に影響を与え、共に欧州の環境目標を達成したいと思う。」

世界中で20社を超えるエアラインにジェットバイオ燃料を供給してきたSkyNRG社のCEOであるDirk Kronemeijer氏は付け加えた。:「Statoil Aviation社の力で、SkyNRG Nordic社が市場における初の具体例を示せたことをとてもうれしく思っている。カルルスタードにはサステナブルなジェット燃料の主要な製造者になりユーザーになれる大きな可能性があると我々が考えているのは確かです。」

カルルスタード空港施設は、バイオ燃料混合と物流の流れ改善の経験を得るために使うつもりであると、協力企業は述べている。彼等はまた、地元の林業から得られる原料を使用したサステナブルなジェット燃料製造の実現可能性調査のため、地域の事業団であるPaper Provinceと可能性調査研究を行っているところである。

カルルスタード地域にはパルプ技術と製紙技術に国際的な専門技術を持つ100を超える企業の本社があり、これらの企業はPaper Province事業団の中で協力関係にある。「廃棄物の使い方の改善により、航空用バイオ燃料製造を含め一層効果的な森林資源の有効活用の可能性があることが分かってきた。」とPaper ProvinceのCEOであるMaria Hollander女史は語った。

定期供給ベースでバイオ燃料を出発機に供給することをIATAの航空環境−技術部門の次長であるThomas Roetger氏は歓迎した。「これは大きな前進である。これまではバイオ燃料は個々のエアラインの特定の便に供給されるのみだった。」と彼は述べた。「カルルスタード空港周辺地域には、地元で調達可能な材料すなわち林業の残渣と廃水を利用してサステナブルなバイオジェットが製造できる高い可能性がある。」

「しかし、 バイオジェット燃料配備の妨げになる主要な障害は、相変わらず高価格なことである。IATAとSkyNRGはこの環境に優しい技術を支援する財源調達の革新的なやり方を一緒に行っている。これには有利な法的枠組みで補完されることが必要である。」

航空用バイオ燃料は通常の航空燃料より3〜4倍高価であるという、価格の問題を解決するための努力として、事業部門、公共部門や私人による支援によって差額を補填するための『気候補償』基金をSkyNRGはStatoilと共同で設立した。長期的にはこの基金はまた研究支援にも使用されるだろうという。

現在バイオ燃料便を1便運航しているブリティッシュミッドランドリージョナル(bmiリージョナル)航空の取締役であるIan Woodley氏は語った。「カルルスタード空港における協力企業及びStatoil社と共に、我々はサステナブルなジェット燃料を使ったフライトをもっと頻繁に飛ばすつもりだ。このカルルスタードのバイオ燃料計画が欧州における新規のサステナブルなジェット燃料便経路のブルーフットプリント(環境改善の表れ)の役割を果たしてくれるものと、我々は心から期待している。」

リンク:

カルルスタード空港
SkyNRG
Statoil Aviation
The Paper Province
bmiリージョナル航空
Nextjet