ヒースロー空港はエアラインを騒音のうるささでランク付けする

BBC.CO.UKの5月30日付け記事に、英国ヒースロー空港のこれからの騒音対策について紹介記事が掲載されましたので、ご参考までに要約を掲載します。

原記事:
http://www.bbc.co.uk/news/uk-england-london-22711211
ヒースロー空港のこれからの騒音対策に関する報道発表:
http://mediacentre.heathrowairport.com/Press-releases/Heathrow-publishes-commitments-on-noise-reduction-measures-57f.aspx
ヒースロー空港静穏化計画に関する資料のダウンロードーページ:
http://www.heathrowairport.com/noise/what-we-do-about-it/a-quieter-heathrow

空港周辺地域の静穏化計画の一環として、ロンドン・ヒースロー空港の管理者達は、航空機の騒音のうるささによってエアラインをランク付けする予定である。
 ヒースロー空港の責任者達はまた、騒音規制値を超えたエアラインへの罰金の値上げを望み、新規出発ルートと急勾配の進入角を試したいようだ。

 静穏化計画には、ヒースロー空港周辺の家屋や事務所に新規の防音計画を導入することも含まれている。
 静音飛行計画(Fly Quiet programme)は今年これから開始の予定である。

 ヒースロー航空機騒音管理協会(HACAN)は、静穏化計画を歓迎したが、住民達はそれでも空港拡張計画を容認しないとコメントした。

争いの種
 ヒースロー空港の最高責任者であるColin Matthews 氏は言った。:「ヒースロー空港は航空機騒音と取り組む国際努力の最前線にあり、その結果、1970年代から便数がほぼ2倍になったにもかかわらず、騒音の影響を受ける住民の数は減っている。」

 一方で「ヒースロー空港がもたらすvitalな接続性と経済成長を堅守しつつ」、ヒースロー空港はエアラインや航空交通管制企業であるNats、政策立案者や住民とともに、騒音低減のためにさらに努力を続けるだろうと、彼は述べた。

 独立した輸送委員会が水曜日に公表した、英国の航空インフラストラクチャーの将来についての報告書では、ヒースロー空港周辺地域はスタンステッド空港或いはガトウィック空港周辺よりも人口密度が高いという事実を強調している。

 報告書によれば、今のところ、最も音のうるさい航空機は「夜間」(23:00から07:00)には定期便としては運航されないかもしれず、「夜間割当時間帯」(23:30から06:00)では便数と騒音割当で航空機の運航は制限されている。

 報告書では、以下のように付け加えている。:「これら早朝の、長距離便の到着による騒音は長い間、ヒースロー空港周辺の世帯にとって頭痛の種となってきた。」

 先月、ヒースロー空港拡張の可能性に対する抗議行動が行われ、西ロンドンの住民は早朝便による騒音を問題にした。

 HACANの代表であるJohn Stewart氏は、「これら静穏化のための対策は歓迎だし、住民の騒音環境を改善してくれることだろう。」と述べた。

 「しかし、第3滑走路が建設されて便数が大幅に増加するなら、これらの対策による恩恵はほぼ確実に凌駕され、静穏化の努力はすべて水泡と帰すだろう。」

 Hounslow議会の副議長であるColin Ellar議員は言った。「協議において、ヒースロー空港の改善は望んでも拡大は望まないと声高にかつ明確に主張した地方議会や住民の意見に、ヒースロー空港が耳を傾けるようになったようだ。」