ヒースロー空港第3滑走路訴訟の控訴審判決に対する異議申し立て審議の開始

ヒースロー空港第3滑走路訴訟の控訴審判決に対する異議申し立て審議の開始 https://www.heathrowexpansion.com/
https://www.supremecourt.uk/news/perm...-2020.html
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今年2月に違法判決が下されたイギリス、ロンドンヒースロー空港の第3滑走路建設に係る差し止め訴訟に関して、イギリス最高裁は今年5月、ヒースロー空港株式会社からの異議申し立てを受理し審議を行うとしていたが、10月7日と8日に、最高裁判所の公聴会が行われることになった。

今年2月、イギリス控訴裁判所は、ヒースロー空港の第3滑走路建設差し止め訴訟に関して、政府の空港国家政策声明(ANPS)が炭素排出に関する英国の責任またはパリ協定に基づく内容を適切に考慮していなかったため、違法であるとの判決を下した。ヒースローの第3滑走路建設を進めるためには、必要なポリシー文書であるANPSに準拠している必要があるが、この判決により現在建設のための手続きは法的に無効であり、その修正が行われるまで空港建設計画の停止状態が続いている。政府は控訴裁判所の判決に異議を申し立てることを拒否しており、ヒースロー空港とアロラホールディングス(3番目の滑走路の建設用地を所有する企業グループ)は、5月に最高裁判所に控訴裁判所の判決に対して上訴する許可を求めていた。

控訴裁判所の判決は、ANPSがパリ協定への英国のコミットメント(地球の気候を1.5℃に維持することを目的としている)を適切に考慮しなかったため、同声明は違法であるというもの。炭素排出量の増加を防ぐ義務が喫緊の課題が司法の立場でも明らかになったということだが、反対運動の主導的役割を担っている「Friend of the Earth」(世界的な草の根環境団体)と「Plan B Earth」(環境問題を法的立場から支援する英国慈善委員会登録の慈善団体)は判決を擁護している。