英国ICCANによるロックダウン中の騒音影響ヒアリング調査

2020年10月8日
https://iccan.gov.uk/news-aviation-no...wn-survey/
https://iccan.gov.uk/wp-content/uploa...AN-min.pdf
 コロナウィルスは航空業界に深刻な影響を及ぼしている一方、周辺住民にとっては静穏な空をもたらすという状況となっている空港が多いと思われるが、2020年10月、英国「民間航空騒音に関する独立委員会」*(ICCAN:The Independent Commission on Civil Aviation Noise)は、2020年6月18日から7月13日の間に英国の5つの空港(ヒースロー、マンチェスター、ガトウィック、イーストミッドランズ、エジンバラ)の周辺に住む2,006人の住民に対して行った航空機騒音に関する聞き取り調査の結果を発表した。

 調査の目的は、ICCANの担当者によれば「英国の独立した騒音調査機関として、コロナ禍によるロックダウン期間中の住民の騒音認識について一定期間ごとに調査を行い、認識がどう変化するかを確認すること。こうした調査は、今後の持続可能な回復を構築する上で極めて重要」と述べ、現在同機関では、航空騒音が不快感や健康にどのように影響するかをよりよく理解するために、航空騒音に対する住民の認識に関する新しい、より一般的な調査を開発しているとのことである。

 調査結果によれば、インタビューされたほぼ全員(92%)は、ロックダウン前から在住地で航空機騒音を認識しており、3分の2(66%)がそれに悩まされていたと報告している。そして、調査した6月と7月のロックダウン期間中の航空騒音の認識について、航空騒音に悩まされたと回答した人の数は3分の1弱(28%)に減少したとのことである。
また、インタビューを受けた人の5分の2近く(38%)が、航空機騒音がロックダウン前のレベルに戻っても構わないと述べたが、半数弱(48%)はそうは思わないと述べたとのことである。

 「民間航空騒音に関する独立委員会」*(ICCAN:The Independent Commission on Civil Aviation Noise):民間航空騒音が地域社会に与える影響について、関係機関から独立した信頼できる公平な提言として機能するために、2019年1月に政府によって設立された調査機関。