海外情報紹介 アフリカの恵まれない子供達の靴からデザイナーバッグまで、サウスウェスト航空の使い古しの皮製座席カバーをリサイクル

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2036

2015年1月27日火曜日−Evolveという名の事業の下で、サウスウェスト航空は運用するボーイング737-700型機と737-300型機の一部の大幅なデザイン変更を行い、80,000席分の皮製の座席カバーを環境に優しい素材と交換する。この結果、各機体の重量の約600ポンド(270kg)の削減につながるが、エアラインは43エーカー(17.4ヘクタール)の皮を処分することになる。サウスウェスト航空は埋め立て処分をする代わりに、昨年LUVシートと呼ぶ取り組みを開始し、皮は付加価値の高いものに作り替えられ、ケニヤやマラウィや米国のプロジェクトに寄付された。皮は現在、アフリカで靴やサッカーボールのようないろいろな品物を製造する社会プロジェクトで使用され、米国オレゴン州ポートランドのメーカーでは購入予定者の順番待ちリストができるほど人気があるブランドものの旅行カバンシリーズを売り出した。
ナイロビでは、孤児と困窮家庭のために奉仕する組織で、今回のプロジェクトの主非営利パートナーである「SOS Children's villages Kenya」が他の3つの協力組織のAlive & Kicking、Masaai Treads、及びLife Beads Kenyaと共に、地元の地域社会グループに配給するための物品製造に皮を使う予定である。

この協力関係を通じて、「SOS」の若者が皮から靴やサッカーボールを作るために、有給で実習や訓練を受けている。サッカーボールはスポーツによってHIV/AIDSやマラリア予防の関心を高めるという教育プログラム支援のために寄付され、靴は人の皮膚に寄生するツツガムシの幼虫退治キャンペーンの一環で配布される。これら寄付される品物を受け取る組織の一つがCura児童養護施設で、AIDSで両親を失った子供達が暮らしている。

他の協力組織には米国を本拠とする非営利組織のTeamLiftがあるが、この組織はマラウィで建設中の全寮制学校施設で皮工芸の技術訓練プログラムを展開中であり、学校運営を支援する収益を生み出す一方で、企業家能力を教えることになる。

一方、ポートランドでは、高級な余った材料を取り出して環境に優しい製品にデザインし製造する企業であるLooptworksが、Luv座席皮革を限定版のハンドメイドバッグにアップサイクル(高品位な再利用)をしている。Looptworksはバックパック、ダッフルバッグ、両面が使えるトートバッグの3種類のデザインを考え出し、小売値は150ドルから250ドルである。注文してから納品まで現在は5週から7週待ちという人気商品である。

この企業は、リサイクルでない皮でバッグを作るのと比較すると、1つのバッグを作るのに排出するCO2の量は72%少なく、水は4,000ガロン節約できると主張している。この企業はまた、サウスウェスト航空の使用済み座席器材の分解と清掃の仕事を成人の身体障害者に与える地元の非営利組織と協力して作業をしている。

サウスウェスト航空は、この取り組みが使用済みの皮を再利用する世界規模のアップサイクル計画の、複数年キャンペーンの第一段階であるとコメントしている。

「Evolveでの再デザインリサイクルは我々の持続可能性目標支援のための主要目標の1つだった。」とサウスウェスト航空のサプライチェーンマネージメント担当副社長であるBill Tiffany氏は語った。「しかし、我々はこのことにとどまらず、ナイロビ、マラウィ、米国でのLUV座席プロジェクトの試験運用で、職業訓練、雇用創出そして最終的には生産品の寄付を通じて、社会に影響を与えるという新しい構想に進んでいる。」

「残りの皮をどのようにアップサイクルすべきかを従業員、顧客、一般市民とアイデアを共有するため、#LUVSEATというハッシュマーク(#)タグを使った行動での呼びかけを通して、さらに協力者が増えることを我々は期待している。」 リンク:

サウスウェスト航空−LUV座席
SOS Children’s Villages Kenya(助けを求める子供達の村ケニヤ)
Alive & Kicking(元気旺盛)
Masaai Treads(マサイの歩み)
Life Beads Kenya(命のビーズ・ケニヤ)
TeamLift
Looptworks – LUV 座席
※原記事にはLUV座席プロジェクトについてのサウスウェスト航空のビデオや、地元テレビ局のKGWによるLooptworks社製LUV座席カバンについてのレポートのビデオがあります。