第一回グリーン航空セミナー(韓国)参加のための出張報告

   第一回グリーン航空セミナー(韓国)参加のための出張報告
航空環境研究センター 橋本弘樹

 韓国交通安全公団から第一回グリーン航空セミナーでの講演依頼を受け、参加したので、報告する。
 セミナーは、2012年7月13日(金)9:30〜17:00に金浦空港4階の金浦スカイシティ・コンベンション・アドニスホールで行われた。国土海洋省航空政策室が主管し、TS国土安全公団及び韓国交通研究院が主催し開催された。
 聴衆は、主管・主催団体の他に韓国の大学、研究機関、空港会社及び航空会社の方で合計110名程度であった。

 このセミナーは、航空部門の国内外気候変動動向および最新の温室ガス縮小技術に関する情報共有のために開催された。主管、主催団体の方々による開会の挨拶の後、午前中には、招へいされた韓国、日本(私)、中国の講演者による講演が行われた。日本及び中国の発表は英語で行われたが、韓国の発表は、韓国語によって行われたので詳細は、把握できなかった。韓国の方は、航空と温室効果ガスの関係及び削減計画について講演された。中国の方は、ICAOの北京支局の人で、ICAOが進める航空交通改善とGHG(Greenhouse gas:温室効果ガス)削減の話であった。午後には韓国の大学、研究機関、仁川空港、大韓航空及びアシアナ航空等の方により8件の講演が行われた。講演内容は、航空交通管理の効率によるGHG削減効果、各企業における温室効果ガス削減に向けての取り組み、排出量取引に関する講演が行われた。午後の講演は、すべて韓国語で行われた。

 私は、「Recent CAEP activities on GHG estimation tools and monitoring of LAQ around airports in Japan」のタイトルで講演した。内容は、ICAO/CAEPの紹介とそこで開発されているGHG関連の様々なツール及び当協会で長年にわたって調査を行ってきた大阪国際空港の測定事例を紹介した。
 紹介したツールは、下記の通りで、一部具体例を示しながら紹介した。
・ICAO Fuel savings estimation tool (IFSET)
・ICAO carbon emissions calculator for passenger flights
・ICAO Green meetings calculator
 空港周辺の大気環境調査は、韓国では行われていないようで少し興味を持っていただいた。