海外情報紹介 航空による大気質への負荷への取り組みに関する英国産業グループSustainable Aviation*の報告書の公表

 2017年1月18日−英国では、都市部の大気質問題はますます論争を呼ぶ問題となり、ロンドン周辺の航空交通容量の拡張に関する議論においては地域の大気汚染物質レベル上昇の可能性に不安が集中している。航空関連産業グループSustainable Aviation (SA)は今回、英国空港の空港内及び周辺の大気質と、航空部門による大気汚染影響軽減対策に関する報告書を公表した。SAによれば、英国では窒素酸化物(NOx)と粒子状物質(PM)の排出量全体に占める航空部門の排出量の割合はごくわずかだが、空港によっては周辺の大気質のレベルが健康のための目標レベルを超えている。そのため大気質は英国政府と航空産業にとって特に重要性が高いとSAは主張し、今回の報告書ではNOxとPM排出物削減のための様々な取り組みを取り上げ、正しい政策支援があればさらなる削減が可能になるいくつかの分野を示している。

海外情報紹介 着陸料という動機付けによりエアラインは排出物の少ない、音の静かな新型航空機を運用しているとヒースローは主張

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2307
  英国ロンドンのヒースロー空港では2013年5月30日に公表された騒音削減方策「A Quieter Heathrow」に沿ってFly Quietプログラムが実施されています。このFly Quietプログラムというのはヒースローでの騒音実績によってエアラインをランク付けし、四半期ごとに公表するというものです。このFly Quietの番付表では、年間にヒースローを離着陸する運航便数で上位50位に入るエアラインを6つの騒音指標で比較し、それぞれの指標の黄色はそのエアラインがヒースローの要求する最低限度の目標を達成したこと、緑はそれより成績優秀であること、赤は最低限度の目標に達していないことを示します。赤がある場合は空港がそのエアラインと密接に連携して能力改善を目指すそうです。
 ヒースロー路線は概して強い競争力があり、上級の運賃を支払う多くの旅客を引きつけるので、エアラインは最新型の音の最も静かな航空機をヒースロー路線に投入する傾向があるそうです。分析によればエアラインが国際線で運航する機材の中でも平均して約15%音が静かな機材がヒースロー路線では使われているそうです。
 2016年第3四半期のFly quiet番付表に関する記事がgreenaironline.comに掲載されましたので、ご参考までに翻訳を掲載します。

海外情報紹介 国民から意見を募集するため、ロンドン3空港(ヒースロー、ガトウィック、スタンステッド)の夜間飛行騒音削減の新方策に関する資料を英国政府が公開

交通省のニュース記事URL:
https://www.gov.uk/government/news/public-consultation-launched-to-cut-night-flight-noise-at-heathrow-gatwick-and-stansted
関連資料ダウンロードURL:
https://www.gov.uk/government/consultations/night-flight-restrictions-at-gatwick-heathrow-and-stansted
 英国政府はCivil Aviation Act 1982に基づき、直接、英国ロンドンのヒースロー、ガトウィック、スタンステッドの3空港の夜間運航の規制内容を定めることができ、通常5年間のサイクルで定期的な見直しがなされている。交通省は2017年1月12日に、同年10月から2022年までの5年間の夜間飛行騒音削減の新方策案を公開し、国民から意見聴取を開始した。意見聴取は2017年2月28日火曜日まで行われる。それら内容を検討して夜間運航の制限内容が公表される。なお、今回の意見聴取はヒースロー空港拡張推進を決めた2016年10月の政府声明とは関連性がない。以下はこの資料のポイントをまとめたものである。

海外情報紹介 米国連邦航空局(FAA)が3,370万ドルの環境助成金を空港に対して交付

原記事:
https://www.faa.gov/news/press_releases/news_story.cfm?newsId=21075
2016年11月4日付FAA報道発表より

 米国交通大臣アンソニー・フォックス氏は、排出物削減と大気質改善のため、FAAの自発的排出物低減(VALE)プログラムと空港車両排出物ゼロ化(ZEV)プログラムを通じてFAAの助成金として3,370万ドルを9空港に交付したと今日公表した。

海外情報紹介 アラスカ航空は森林残渣が原料の再生可能ジェット燃料を用いて初の民間飛行を実施

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2305
2016年11月15日火曜日-シアトル・タコマ国際空港からワシントンDC間で昨日、民間航空の運航便では初めて森林残渣を原料とした再生可能ジェット燃料を燃料に混ぜたフライトが運航された。アラスカ航空のボーイング737-800型機は、Gevo社(アルコールをジェット燃料に転換する企業)の技術でジェット燃料に転換前の段階に木くず由来の糖質セルロースを再生可能イソブタノールに変換し、ASTM承認済み燃料を製造して使用する燃料に20%混ぜた。管理された森林から出る大枝や小枝などの森林残渣は太平洋岸北西部で集められたものだった。今回の代替ジェット燃料飛行は、米国農務省が支援しワシントン州立大学が率いるNorthwest Advanced Renewables Alliance(NARA)イニシアチブにより実現した。

環境情報紹介 EU域内排出量取引制度(EU ETS)の実施状況について(欧州環境機構(EEA)資料より抜粋)

欧州環境機構(EEA)による「EU域内排出量取引制度の動向と予測2016年版(Trends and projections in the EU ETS in 2016)」が公表されましたが、その中で特に航空部門に係わる部分をご参考までに一部紹介します。(EEA Report No. 24/2016, Trends and projections in the EU ETS in 2016ダウンロードサイト:
http://www.eea.europa.eu/publications/trends-and-projections-EU-ETS-2016 )

海外情報紹介 英国の空港容量拡大のためのヒースロー第3滑走路建設について(英国交通省「Airports: The Government's View, Summary document」より)

 空港容量拡大のため、英国政府はヒースロー第3滑走路建設を推進することを決定したという政府声明が10月25日に交通省から出されました。経済成長を重視する賛成派と環境影響を問題にする反対派の間で以前より様々な議論が出ている話題ですが、テリーザ・メイ政権がひとまず政府としての方向性を決めました。ただ、この決定については4つの自治体とグリーンピースによる訴訟が予定され、建設反対運動も衰えていないことから実際に建設が開始されるまでにはまだ紆余曲折がありそうです。
 BBC NEWSでも多くの記事が掲載され、英国での関心の高さが窺えます。皆さまのご理解の助けになればと思い、以下に交通省による資料「Airports: The Government's View, Summary document, Moving Britain Ahead, October 2016」からの抜粋を掲載します。

海外情報紹介 新規建設が予定される西シドニー空港の環境影響評価報告書2016を公開

(オーストラリア政府のインフラ・地域開発省のウェブページhttp://westernsydneyairport.gov.au/resources/eis/index.aspx 他より)

 西シドニー空港の環境影響評価報告書(EIS)のとりまとめが最終段階だと2016年9月15日に都市インフラ大臣のポール・フレッチャー氏が公表した。この報告書は検討のため環境・エネルギー省大臣のジョシュ・フライデンブルグ氏に回された。彼が空港計画案修正版とこのEISを検討した結果、諸条件や規定等が付けられるかもしれない。

海外情報紹介 米国連邦航空局(FAA)の南カリフォルニア大都市圏プロジェクトが実施間近

 米国では空域全体の安全性強化と効率性の改善のために数年来、NextGenの取り組みが行われている。単純に言うと、A地点からB地点まで航空機がより直線的に移動できるように、最先端の技術や運航方式を配備してゆくというものである。米国連邦航空局(FAA)はエアライン、空港、航空関連団体、州政府や地元自治体等と協力してこの取り組みを進めている。

海外情報紹介 国際航空における市場メカニズムを利用した温室効果ガス削減制度

 2016年9月27日から10月7日にかけて第39回国際民間航空機関(ICAO)総会が開催された。総会において市場メカニズムを利用した温室効果ガスの削減制度(GMBM: Global Market-Based Measure)についての協議が行われ、全会一致で決議された(国土交通省, 報道発表資料)。GMBMには我が国を含む64か国が自発的な参加を表明しており、2021年より運用が開始される。それにより、わが国の航空会社は国際航空より2020年より増加したCO2排出量に応じて排出権の購入を義務付けられる。
 2015年12月に国連気候変動枠組み第21回締約国会議(COP21)が開催され、京都議定書に変わる新たな法的枠組みである「パリ協定」が採択された。パリ協定では主要排出国を含むすべての加盟国に温暖化ガスの削減目標が定められ、その実施手法の一つとして市場メカニズムの活用が位置づけられている。一方で、京都議定書において国際航空からの温室効果ガス排出の抑制・削減はICAOを通じて活動することが定められていたことから、GMBMはパリ協定や国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)とは独立した制度として設計されている。