海外情報紹介 ヒースロー空港で騒音軽減地区を設定、運用試行を開始

 12月4日付けのBBC NEWSに、早朝到着便を特定の飛行経路へ誘導して特定地域の住民を航空機騒音から解放する試みがヒースロー空港で開始されたという記事が掲載されました。ご参考までに要約を掲載します。 ヒースロー空港の早朝到着便を特定経路へ誘導することで住民を騒音から解放する試みが開始された。

 試行の目的は04:30〜06:00の間、突然襲ってくる航空機騒音から、特定地区の住民を守ることにある。
現在のヒースロー空港への進入経路はロンドン上空に広がっている。
 本試行の枠組みは、ヒースロー空港当局、英国航空、英国航空交通事業(NATS)、航空機騒音反対運動のHACAN(Heathrow Association for the Control of Aircraft Noise)の共同作業で形作られたものである。
 ヒースロー空港に04:30〜06:00の間に平均17便が到着する。

交互運用

 航空管制官は、航空機を最も安全で効率の良い着陸経路へ誘導するが、その経路には広がりがある。
 早朝騒音軽減試行では、ヒースロー空港への着陸進入開始点を明確に特定して誘導される。
 試行は、各地区に2つの空域を設定して実施される。空域は1週毎に交互に使用される予定である。
 航空機は、その週に使用されない空域を避けて誘導される。

新たな取り組みは歓迎された。

 ヒースロー空港の環境対策部長Matt Gorman氏は、「飛行経路に些少な調整でも経路下の住民には大きな影響を及ぼす可能性がある。」と語った。
 HACAN代表のJohn Stewart氏は「小休止時間帯は経路下の住民にとってとても大切だ。我々はこの取り組みを歓迎する。」と述べた。

 風向きにより、東又は西から着陸するので、試行区域は4カ所となり、その内2カ所は空港の東側、2カ所は西側になる。
 これらの地域は、東側はVauxhall、Wandsworth、Battersea、Clapham Common、 Westminster、BermondseyとStreathamが含まれ、西側はBinfield、Reading、 Purley-on-ThamesとWinnershが含まれる。
 試行は11月5日から5ヶ月間の予定で実施される。

原文:
http://www.bbc.co.uk/news/uk-england-london-20591037

ヒースロー空港:
http://www.heathrowairport.com/noise/noise-in-your-area/early-morning-trial

NATS:
http://www.nats.co.uk/news/noise-respite-trial-underway-at-heathrow/

海外情報紹介 英国の空港容量について検討するためのAirports Commissionの設立

 英国ロンドンのヒースロー空港は、欧州内の他の国際ハブ空港(パリのシャルルドゴール空港、フランクフルト空港、アムステルダムのスキポール空港)と比べて空港容量に余裕がないため、何らかの対策を講じないと中国やインドなど新興成長市場への路線を運用することができずに英国経済の衰退を招くとして、エアライン等から、第3滑走路を増設して容量問題を速やかに解決せよというプレッシャーが英国政府にかかっています。ただし、現連立政権は前労働党政権と異なり、第3滑走路増設には反対して2010年の総選挙に勝ったので、できれば他の望ましい選択肢を選びたいところです。
 ヒースロー空港では現在、「無制限運航試行」が行われ、一定条件下では2本の滑走路を同時に着陸に使用することが許されています。そのせいか、今年の夏は航空機騒音に対する苦情が劇的に増加したそうです。現在の空港容量を効率的に運用するための実験だったはずですが、地元住民にはさらなる騒音問題をもたらすこととなりました。環境に優しく、経済的にも効率のよい空港運営には様々な検討が必要となるでしょう。
 この英国の空港容量問題解決のために空港委員会(Airports Commission)が設立されました。2013年に中間報告、2015年に最終報告を出して、英国の航空政策のための提言をすることになっています。ただし、最終報告が出されるのが2015年の総選挙後ということで、この問題に関する決定を先延ばしにした、と現政権に対して非難の声が上がっています。御参考までに空港委員会設立に関する英国運輸省の発表を掲載します。

原文:
http://www.dft.gov.uk/news/statements/mcloughlin-20121102a/


空港委員会の構成員と付託条項

発表者: Patrick McLoughlin (運輸大臣)
公表者: 英国運輸省
発表年月日: 2012年11月2日
様式: 声明書

 世界の航空ハブである英国の立場を維持するための政府の選択肢を特定して提言するための、Sir Howard Daviesを委員長とする独立委員会を設置する計画を、9月7日に政府は公表した。Sir Howardと検討した結果、政府は委員会の全構成員と付託条項をここに公表することとなり、委員会は空港委員会(Airports Commission)と命名されるだろう。
 空港委員会の構成員を選ぶにあたり、政府はSir Howardと協力して、様々な技能、経歴そして経験を持つ個人名を挙げていった。委員会ではまた、構成員の直接の専門ではない分野の問題検討の機能を強化するために、専門家のアドバイザーによる小委員会の選任を予定している。  Sir Howard Daviesの他に、委員会の構成員は以下の5名となる。:

・Sir John Armitt、Olympic Delivery Authorityの元Chairmanで
 Network Railの元Chief Executive
・Professor Ricky Burdett、ロンドン大学経済学校(LSE)の都市研究の
 教授でLSEの都市 研究センターの所長
・Vivienne Cox氏、BP Alternative Energy社の元CEOで元Executive
 Vice Presidentであり、BP Executive Management Teamのかつての
 構成員
・Professor Dame Julia King、Aston大学の副総長で気候変動委員会の
 構成員であり、航空宇宙産業の経歴がある
・Geoff Muirhead CBE、Manchester Airport Groupの元CEO  委員会の付託条項は以下である。:

 委員会は欧州の最も重要な航空ハブとしての英国の立場を維持するためのさらなる空港容量の必要性の規模と拡張すべき時期を調査する。;そして、さらなる空港容量の必要性を短期的、中期的、そして長期的にいかに満たすべきかを定義し評価する。
 英国規模の視点を保ち、いかなる提案も国家的かかわり合い、地域的かかわり合いそして地元とのかかわり合いにおいて、適切に配慮する。
 利害関係者や一般人と率直に議論をかわし、証拠や提案を示す機会や、委員会の仕事に関連する展望を発表する機会を持つ。
 反対派はもちろんのこと、地元自治体や権限を委譲された政府を含めた様々な利害関係者と議論する機会を求め、委員会の取り組みと提言を支持するための合意を成立させる。  委員会は2013年の終わりまでに以下について報告を行う。:

・世界のハブとしての英国の立場維持に必要な段階的方策の性質や規模
 そして実施時期についての証拠の評価;そして
・現在の滑走路能力の使用法を改善するための、これからの5年間に行う
 速やかな対策に関する委員会の(1つ或いは複数の)提言−これは信憑性
 のある長期の選択肢と矛盾しない。

 委員会の中間報告での評価と提言は、航空の需要や接続性に関する現在の英国の立場、これらがいかに発展していくかの展望、そして国際及び国内の接続性について見込まれる英国の要件の将来の様相に関する証拠の詳細な精査で実証されねばならない。
 速やかな対策の可能性について委員会が評価するにあたり、経済的、社会的そして環境的費用と利益、そしてoperational deliverabilityを考慮に入れねばならない。また、一層詳細な展開に値する、信憑性のある長期の選択肢の初期的高レベル評価によって情報はもたらされねばならない。  委員会は2015年夏までに以下について報告せねばならない。:

・英国の国際的接続性の必要性を満たす選択肢の、経済的、社会的そして
 環境的影響を含めた評価
・いかなる必要性も満たす最適なアプローチに関する委員会の(1つ或いは
 複数の)提言;そして
・要求される時間内で実行可能な限り迅速に、その必要性が満たされる
 ことを確実にするための委員会の(1つ或いは複数の)提言

 委員会は最終報告では、信憑性のある選択肢のそれぞれについて詳細な考察にもとづいて提言を行わなければならない。各選択肢の運用上の実行可能性や商業的及び技術的実行可能性の検討とともに、各選択肢の詳細な投資対効果検討書と環境影響評価書の展開或いは分析が盛り込まれねばならない。
 主要空港のインフラに関する将来の計画申請がいかなるものであれ、この詳細な分析に基づき、その解決を早めるために政府が National Policy Statementを準備するのを支援するための材料もまた、2015年夏の最終報告書の部分として委員会は供給しなければならない。

海外情報紹介 −ヒースロー空港に第3滑走路を建設すると大気汚染による死亡が3倍になると調査が警告する。

 10月12日付けのguardian.co.ukに英国空港と健康影響に関する学術的調査について報告がありましたので要約を掲載します。英国では空港容量を拡大するために様々な提案がなされていますが、騒音や大気汚染などの環境問題もあり、2015年の総選挙までは政府の方針が決まりそうもないので、喧喧諤諤の議論になっているようです。  論文審査があるAtmospheric Environment誌に掲載される予定の「英国の空港が大気質と公衆衛生に及ぼす影響 第二報:影響と政策の評価」によれば、ヒースロー空港に第3滑走路が建設されると、ヒースロー空港の大気汚染による早死には2030年までに3倍になるとのことである。調査では英国の20主要空港、特にロンドン周辺空港での運航が公衆衛生に及ぼす影響に焦点をあてている。
 この調査は英国の主要空港の航空機有毒ガスと健康の因果関係を分析する初めての調査であるが、それによれば、年間50の早期死亡はヒースロー空港の大気汚染に起因すると考えられる。
 空港を拡張しない場合でも、飛行回数が増えることで大気汚染による死亡の数は2倍を超えることになるだろうと著者は結論づけている。
 ヒースロー空港拡張に反対している活動家や政治家なら間違いなくこの調査結果に飛びつくだろう。
 ヒースロー空港のように人口集中地域の真ん中にもともと空港があるのが問題なのだとマサチューセッツ工科大学の航空と環境研究所のdirectorであり今回の調査の上席著者であるSteven Barrett教授は言う。「また、英国の卓越風により、排出物がロンドン全体に渡って吹き渡ってしまうのだが、テームズ河口に空港を建設すれば、主要な大都市圏から十分離れていて、卓越風がイギリス海峡と北海へ汚染物質を運んでくれるだろう。」とのことで、ヒースロー空港の運航がテームズ河口の新規ハブ空港へ移管されれば、健康上の大きな利益があることが調査で明らかになった。
 地域の大気質を悪化させるのは着陸時と離陸時の排気ガスだけではない。航空機の地上走行、空港の地上支援装置、ジェット燃料を使用して機内電力を生成する補助動力装置もまた汚染の原因となる。
 研究者らは、2005年のデータに基づき、英国空港は各年で110の早死にに関与していると結論づけ、その多くの死因は肺がんと心肺の病状によるとした。この中で、50がヒースロー空港のみに由来すると関連づけられると彼らは計算する。
 政府の統計によれば、これからの20年で航空旅行は50%を超える増加が見込まれているので、公衆衛生への影響もまた増大するだろう。ヒースロー空港に第3滑走路が増設され、制約無しで航空交通が増大するなら、空港による早死にが150になり、英国全体の死亡は260になるだろう。第3滑走路を建設しなくても、死亡率の数字は実質的には上昇するだろう。他空港がより多くの交通をになうなら英国全体の死は250で、ヒースロー空港に直接由来するのは110になるだろうと研究者らは見込んでいる。
 研究者らはまた、ヒースロー空港を完全に閉鎖し、テームズ河口の新規ハブ空港(ロンドン市長のBoris Johnson氏が提案したので「ボリス島」と時折呼ばれる)に全運航を移管するという、根本的に異なるシナリオも予測した。
 すると、英国全体で60の生命が救われ、新規に建設されるハブ空港自体が今度は現在のヒースロー空港と同様の50の早期死亡の原因となるだろうとのことである。空港を移転しても飛行機からのCO2排出により空港が気候変動に及ぼす影響にはたいした変化はないだろう。
 この予測は政府の航空に関する諮問文書にも取り入れられることになりそうであり、ロンドン市議会の健康と環境委員会の議長Murad Qureshi氏によれば、同委員会でも討議されることになっている。
 大気汚染物質の医学的影響に関する政府の諮問委員会(COMEAP)で汚染リスクに関する主要な調査を指揮する疫学者の Fintan Hurley氏は、この報告書を歓迎したが、自動車や大型トラックがヒースロー空港へ乗り入れることの付加的影響は分析に含まれていなかったので、空港計画を完全に比較するには、例えば鉄道の路線が加わる等の将来の変化についても考慮に入れるべきであるとのことだ。
 2008年にHurley氏が率いた委員会調査では、英国では大気汚染が年間29,000の早死にの原因になっているそうだ。彼によれば、「110の死は英国全体の汚染物質による死亡と比較すれば小さい数字だが、もし航空機の墜落による死者が英国で年間110ならば、大規模な調査が行われていただろう。」
 Barrett氏によれば、死亡の多くは比較的単純な対策で避けることが可能らしい。飛行機は電力を機内の補助動力装置から得ているが、飛行機がスポットにある時は運転を止めないことがしばしばある。空港の電力供給設備につなげばこれらの排ガスが減るだろう。空港支援作業に電気自動車を使用することも同様である。脱硫燃料使用で燃料コストは2%しか増えないが、健康影響は20%低減できる。汚染を軽減する努力によって全体で、空港の運営によって排出される汚染物質を半減することが可能だろう。
 ヒースロー空港の広報担当者は言った。:「航空が大気汚染に占める割合は道路交通に比べればずっと小さいが、我々は問題に取り組むための十分な措置をすでに講じている。たとえば、車が無くても無料で空港にアクセスできるよう、地元の公共交通を我々は支援している。また、どれだけ環境対策を行っているかに基づいてエアラインに課金しているが、最も環境対策が進んでいる航空機はヒースロー空港の着陸料が少額ですむ。」
原記事:
http://www.guardian.co.uk/environment/2012/oct/12/heathrow-third-runway-air-pollution?INTCMP=SRCH

原著論文:
(抄録を見るのは無料ですが、全文ダウンロードは有料です。):
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/
S1352231012009818/


 ちなみに上記調査の第一報は、2011年の第45巻第31号p.5415-5424に掲載されています。

海外情報紹介 −ヒースロー空港の飛行パターン実験が進行中である。

 Your Local Guardian.co.ukに英国ヒースロー空港の『無制限運航試行(Operational Freedoms trial)』に関する記事が掲載されましたので、要約を載せました。なお、現在は第2期の試行期間で(2012年7月1日から2013年3月31日まで)、第1期は2011年11月1日から2012年2月29日までに行われたそうです。

(Your Local Guardian.co.ukの2012年10月23日付け記事を要約)
 ヒースロー空港では、通常は飛行しない時間帯にもWandsworth地区上空で航空機が降下を可能とする新飛行方式を試行中である。
 『無制限運航試行』は、空港の運行効率を向上させるため来年3月まで継続されるが、航空機の飛行回数は変更されない。
 ヒースロー空港の現在の運用方式は、1本の滑走路を離陸、もう1本を着陸に使用することのみが認められており、午後3時を境に飛行経路下の住民を頭上の航空機から解放するために使用滑走路を変更することになっているが、空港当局(BAA)は、試行中は到着機に10分以上の遅延が生じる場合にのみ同時に2本の滑走路を着陸に使用することを認めている。
 これは、ロンドン中心部上空をWandsworth地区住民が航空機騒音から解放される8時間を含む半日間に現在以上の航空機が着陸のために通過することと言える。
 本試行は政府により認められているが、地元自治体は意見を述べる機会を与えられなかった。
 Wandsworth地区議会は、本試行方式を実用化する前に騒音影響に適切な配慮がされているか否かについて調査中である。
 本試行に意見を持つ或いは騒音が増加したと感じる住民は、自治体のウェブサイトに意見を投書することが出来る。
 飛行経路下に住む住民の意見こそ地方議会の重要な課題であろう。
原記事:
http://www.yourlocalguardian.co.uk/news/topstories/10002352.
Heathrow_Airport_flight_pattern_trials_underway/


ヒースロー空港の無制限運航試行に関する詳細:
http://www.heathrowairport.com/noise/noise-in-your-area/operational-freedoms-trial

海外情報紹介 ― 風力タービンでEast Midlands 空港が英国で最も環境に優しい空港になる。

 Derby Telegraph紙に英国で最もgreenな空港であるEast Midlands空港の紹介が掲載されましたので、御参考までに要約を載せました。ちなみに、この空港は2011年の旅客数がCAAの統計によると4,215,192人だそうで、これはこの年の英国空港では12番目の旅客数だそうです。

(Derby Telegraph紙の2012年8月23日付記事を要約)  英国で初めて、地上作業をすべてカーボンニュートラルな空港にするという目標を達成して、East Midlands空港の職員が祝っている。
 空港の親会社であるManchester Airports Groupの「企業の社会的責任と年次報告書」の中で発表された。
 風力発電所を含む、再生可能エネルギー資源に空港は400万ポンド費やした。
 ターミナルビルにバイオマスボイラーを設置して、そのボイラー用の燃料に使用するため現地に26ヘクタールの柳林を植林した、英国で最初の空港である。
 また、現地に風力タービンを2機設置して空港の電力の5%を供給する英国で最初の空港になった。
 East Midlands空港は、また、目標の廃棄物リサイクル率40%という数字を大幅に超えた、英国の空港では最も高い88%を達成した。
 Manchester Airports Groupの総務directorであるNeil Robinsonは、「East Midlands空港が英国で最初にカーボンニュートラルな地上作業を実現した空港であることを喜ばしくまた誇らしく思う。」と述べた。
 「我々は英国の他のどの空港よりも先駆けて実行しており、炭素排出低減のために我々の経験を同業者の間で分かち合いたいと思っている。」
 一方、Manchester Airport Groupの年次報告が今日公表され、East Midlands空港の収入は昨年と比べて3.5%増加し、5,000万ポンドになった。
 旅客数も4.1%増加して430万人になった。これで、MAG全体で1,350万ポンド利益が増加して6,550万ポンドになった。
 East Midlands空港では2番目に大きい格安航空会社のBMI Babyの、同空港からの最終フライトは9月9日に運航することが告知された。
 その後、BMI Babyが運航していた32ルートの何ルートかを、Monarch、FlybeそしてJet2を含むエアラインが引き継ぐ計画が発表された。

原記事:リンクはこちら

East Midlands空港の環境対策:リンクはこちら

海外情報紹介 FAA航空機騒音影響研究に関するロードマップ会議開催時期の延期について

 今年の4月24から25日まで、FAA主催で米国において開催される予定だった第2回航空機騒音影響研究に関するロードマップ会議が延期になった、と2月26日付のメールで連絡がありました。ご参考までに翻訳を掲載します。

 騒音研究ロードマップに変わらず関心をもっていただきありがとうございます。2012年4月に次回ロードマップ会議を主催する予定でしたが、参加機関のスケジュールが合わないため、また、何名かの主要参加者が予算不足で参加不可能により、その時期では開催ができないことになりました。夏の終わりか秋の初めに会議を開催することで再度日程調整をする予定です。日程について何か情報が入り次第、再度開催時期をご案内します。航空機騒音研究のあらゆる分野における、引き続きのご協力、ご関心を願っております。

 何か御質問がありましたら、ご遠慮なく私に連絡して下さい。


Rebecca Cointin
Noise Division Manager代理、AEE-100
環境とエネルギー課(Office of Environment & Energy)
連邦航空局
電話:202-493-5047
携帯:202-527-4544
ファックス:202-267-5594
Rebecca.Cointin@faa.gov

海外情報紹介 タイ国における空港騒音評価と騒音マネージメントについて

 タイ国の若手研究者Krittika Lertsawatさんにお願いして空港環境問題の解説記事を2件寄稿していただきました。その抄録(和文)と原文(英文)を掲載します。
1.Airport Noise Management in Thailand 原文はこちら 抄録はこちら
2.Airport Noise Assessment in Thailand  原文はこちら 抄録はこちら
1.タイにおける空港騒音マネージメント

 1944年の国際民間航空条約(シカゴ条約)が、発生源での航空機騒音の低減、騒音に見合った土地利用、騒音低減飛行方式、運航の制限、及び騒音料や騒音税という、空港の騒音対策の根幹要素を規定する。これらの法的対策が、1971年の民間航空法B.E.2514のもと、1975年のB.E.2518から、条約加盟国であるタイで採用されるようになった。条約には、2006年の付属書16第1巻への4度目の修正〔1〕後に採用された、汚染管理のための航空機騒音料、騒音証明、運航及び航法の規制に関する数多くの修正がなされた。「バランスのとれたアプローチ」政策〔2〕が国の政策として、航空輸送システムと空港騒音管理において、問題解決のためにより効率的かつフレキシブルに、実用的な形で採用されるべきである。1992年の、環境の質を向上させ、広く普及させるための法律B.E.2535の法的諸装置、すなわち、空港騒音の許容値とその測定方法、空港騒音の計算と、経路追跡システムとセットになった空港騒音モニタリングシステムの決定が、騒音に関連づけた民事での賠償或いは補償のための騒音コンター図も含めて、適切に整備されねばならない。

2. タイの空港騒音評価

 タイにおいて、空港計画は、法によって環境影響評価(EIA)を要求される開発計画リストに含まれる。空港開発計画用のEIA報告をとりまとめるコンサルタントが自由に選択して空港騒音影響評価手順が提案される。空港騒音評価手順は50年を超える年月もの間、米国のコンサルタントが提案したNoise Exposure Forecast (NEF)に沿って行われてきた。タイでは、空港騒音に関してどの騒音評価量を使用するか、どのような計算をするかについて指定するいかなる規則、規制も存在しない。NEFは現在、空港騒音レベルとそのコンターを計算するために有用な、よく用いられる騒音評価量であり、提案された空港開発計画とその拡張についてEIA報告で空港騒音軽減手法や監視計画を決定するための1案としてのコンター図を作成する。騒音暴露レベル(SEL)を用いた、昼夜騒音レベル(Ldn)と昼夕夜騒音レベル(Lden)測定もまた、将来の土地利用の適正さを考慮するために提案された。タイにおいて空港騒音評価の計算と測定に特定した規則を提案する目的で、それらの測定と計算が調査の秤に載せられてきた。