海外情報紹介 欧州の空港騒音に関する決定の透明性を改善するための 新規規則が成立

欧州委員会による『空港改善のための包括的提案(Better Airports Package)』の一部として、航空機騒音に係わる運用制限を決定するにあたって透明性を改善するための新規EU規則が提案されていましたが、法律として成立することが決まりました。この法律は従来の欧州指令2002/30/EC(欧州共同体の空港における騒音関連運用制限導入のための規則及び手順の制定を扱っている。)を廃止し、それに置き換わるものになるようです。ご参考までに欧州委員会のプレスリリースを掲載します。

なお、この規則の原案である欧州委員会の提案(COM(2011)828 final)の試訳がありますので、興味がおありの方は03-3747-0175(中村)までご連絡下さい。

原記事:
http://europa.eu/rapid/press-release_IP-14-444_en.htm 欧州委員会プレスリリース
ブリュッセル、2014年4月16日

航空機騒音に係る運用制限規則の決定に関し透明性を改善するための新規EU規則について
欧州委員会は騒音関連運用制限規則の透明性を高めて根拠を盤石にするための、欧州議会による本日の決定を歓迎する

欧州委員会のVice-Presidentであり、運輸担当であるSiim Kallas氏は述べた。:「これらの新規規則により、国際規則を十分に尊重し、空港が地元経済に重要な経済影響を及ぼすという視点を忘れることなく、空港に近接する地域の住民を満足させる解決策を創出することが今より容易になることだろう。」

これら新規の規則によって、国家当局及び地元当局は、各空港独特の性質に合わせた騒音関連運用制限に関して、具体的な決定の責を担う。しかし、これらの決定はEUの調整プロセスに沿って行われるだろう。このことがあらゆる方面にとっての公平な結果を保証することになろう。欧州委員会の役割はこれらの処理の過程の内容を精査し、必要なら、市民や企業や利害関係のあるすべての関係者の権利を保証するために、運用制限が実施される前に適切な法的行為を行うことになるだろう。

騒音に関する運用制限、例えば騒音割当の導入、滑走路の使用制限、最も騒音のうるさい航空機の締め出し或いは夜間飛行禁止の実施は、空港の運用の容量に影響する対策である。

空港騒音に関しては、これからのいかなる決定のプロセスにおいても以下に焦点を合わせる。:
国際的に認知されたデータと方法に基づく証拠収集;
すべての利害関係者との時宜にかなった実質的な協議;
影響を受ける運航者に対する十分な周知時間の提供。

最後に、国家当局は各個別事案について受容可能な騒音の内容を決定し、騒音影響軽減のための最も費用効果の高い解決策を探すことになろう。

背景事情
航空交通騒音は欧州で250万人程の市民に影響を及ぼしている。同時に、航空活動が地元経済の成長と雇用を促進している。騒音の環境影響を軽減しつつ、接続性を最大化する地域及び地元の政策を追求することが課題となる。

新規規則はこのプロセスを容易にするだろう。これらの規則が、環境騒音指令の下で行われる戦略的騒音マッピング活動との関係を明確にし、最も費用効果の高い対策の選択が可能になるよう政策決定者のための判断の根拠を盤石にする。新規規則は騒音管理のための国際的原則すなわち、国際民間航空機関(ICAO)が開発したいわゆる「バランスのとれた取り組み(Balanced Approach)」に完全に準拠している。

今回の対策は欧州委員会が空港改善のための包括的提案の部分として提案したものであった。発着枠と地上業務についてはまだ保留中である。

これからの進展に関して
本日の決定は通常の立法措置の締めくくりである。欧州連合理事会のPresident及び、欧州議会のPresidentはこれから欧州法に署名する義務がある。新規の法律はその後、これから数ヶ月の間に公表されるだろう。公表の2年後、すなわち2016年の半ば頃にこれらの法律は効力を生じることが見込まれている。 関連資料
IP/12/582

Vice-PresidentのKallas氏をツイッターでフォローして下さい。

連絡先 :
Helen Kearns (+32 2 298 76 38)
Dale Kidd (+32 2 295 74 61)
一般の方は以下へ:
Europe Directによる電話:00 800 6 7 8 9 10 11 或いは e-mail (訳注:Eメールでの連絡先については原記事を参照して下さい。)

訳注:『空港改善のための包括的提案(Better Airports Package)』について欧州委員会のWEBページより

原記事:
http://ec.europa.eu/transport/modes/air/airports/


EU空港の容量増大と品質向上のために
欧州の航空部門は欧州経済の高性能で活動的な部門の1つである。欧州連合から離発着及び欧州連合内で離発着する航空路を使用して約8億人の旅客が毎年空路で移動しており(世界市場の1/3であり、1990年代初期に航空交通が自由化されてから約3倍に増加している。)、欧州の航空部門は世界の先端産業である。

しかし、交通量増加のせいで、空港はそれ自体の成功の犠牲者であり、欧州の主要空港の多くが現在、容量不足の危機に直面している。企業や移動する公衆による航空ネットワークの有効活用を可能にするために、我々は今行動しなければならない。フライトの遅延全体の70%がすでに空中でなく地上の問題のせいで起きている。現在の傾向として、19の欧州空港が2030年までに便数の増加に対応不可能になるだろう。その結果航空交通の過密状態のせいで欧州の航空ネットワークの全運航の半分で遅延が起きる可能性がある。厳しい国際競争の前では、現状維持は欧州空港の選択肢ではない。

空港改善のための包括的提案に着手
欧州空港の容量不足を取り扱い、旅客に提供するサービスの質を改善するための諸対策の包括的提案を、2011年12月1日に欧州委員会が採用した。包括的提案には離発着枠、地上業務、騒音に関する3つの法制関連の立案と、「欧州連合の空港政策−成長、接続性、持続可能な移動性を促進するための、空港容量と品質の取り扱い」COM(2011)823という通信文書[69 KB]が含まれている。

海外情報紹介 『時計を止める』適用範囲を継続するための欧州議会の票決にあたり、航空関連EU ETSについて激しい議論の応酬があった。

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=1844

EU ETSについて(環境省):
http://www.ets-japan.jp/ovs/ovs_4_2.html

 2014年4月3日木曜日−欧州議会は今日、欧州議会の報告責任者達と欧州連合理事会が代表する欧州加盟国の間で調停が行われた妥協案に賛成する投票を行った。欧州委員会が提案した、EEA空域内の国際便からの排出物も規制対象とする空域提案よりむしろ、欧州経済地域(EEA)内のフライトのみを航空関連EU ETSの規制対象とする、EU ETSの『時計を止める』(STC)適用制限が、今回の投票結果によって続行されることになるだろう。大多数が妥協案に賛成するにもかかわらず、−賛成票458、反対票120、棄権24だった。−投票の前にこの問題についての討議で欧州議会議員の間で激しい議論の応酬が行われた。STCはそうして2013年から2016年の終わりまで継続し、2016年のICAO総会で、2020年から市場に基づく国際的制度実施について合意に至らなかった場合は、2017年からEU ETSは本来の完全な規制範囲に戻ることをこの決議は認めるものである。
 投票後の話では、欧州議会の先導報告責任者であるPeter Liese氏が、欧州連合理事会との話し合いの結果に完全に満足しているわけではないが、妥協案を採用することは間違いではなかったと述べた。妥協点が見つからなかった場合、加盟国は空域方式を実施しそうもなかったので、加盟国とはよりよい協定を結ぶことが可能だと信じていた環境委員会(ENVI)の委員長であるMatthias Groote氏がたとえ反対しても、航空関連EU ETS指令全体に終わりを告げていた可能性がある。

 欧州議会の様々な委員会と欧州連合理事会の間においてこの問題に関してはいかなる妥協点も見つけられそうにない状況にあったが、あらゆる方面で歩み寄りが行われたと、昨夜の討論でLiese氏は欧州議会に告げた。「私と同僚議員らの意見は必ずしも同じでは無かったが、妥協点を得るために私は元来の提案を変更し、我々は何とかよい結論を得ることができた。」

 彼によれば、欧州連合理事会との合意により、規制対象を欧州内に制限するのは2013年からの4年間で、ICAOが国際的MBMについて満足な結果を出せるかどうかによって、2017年から欧州を離発着する全国際便を規制対象とする完全施行に戻ることになる。

 2016年のICAOでの合意は排出物低減に結びつかなければならず、差別なく全加盟国に適用されるものでなければならず、「だから第2の京都議定書では困ります。」とLiese氏は述べた。2015年にパリで開催されるUNFCCCのCOP会議ですべての国家が署名するような上首尾の結論が得られなければ、ICAOにおいて合意が得られることはあるまいと彼と同僚議員らは考えていると、Liese氏は述べた。

 欧州委員会の気候変動担当委員であるConnie Hedegaard女史は欧州議会に対し、欧州理事会から欧州委員会の空域提案の支持を得られなかったことは残念だったと述べた。「欧州委員会はよりよいことをしようと闘い、よりよいことを選ぼうとしたのだった。」と彼女は欧州議会議員に告げた。「欧州の自尊心と外部からの評価を高め、気候対策にとってさらなる貢献ができたはずだった。我々の現在の立場はそうならなかったが、妥協案が航空による温室効果ガス低減のための欧州の規制を継続するための根拠をもたらし、全利害関係者にとって切望された法的確実性を順守期限前にもたらすこととなる。」

 「代わりに、我々の国際的なパートナーが、EUがこれまで示した建設的で柔軟な姿勢を認めることを期待し、我々は今や2016年までに重要な国際協定を創出するための進展に全神経を集中することになろう。」

 彼女は第三国との接触で、合意に達した妥協案に関して積極的な反応があったことを明かした。

 昨年ICAO総会で下された決定は、欧州が圧力を加えた結果であり、2020年からの国際対策の採用にこの決定が今度は結びつかねばならないと彼女は付け加えた。「だからこそ、2016年のICAO総会が、国際航空に関する市場に基づく本格的な国際対策の詳細を明らかにしなければならない。」

 彼女は欧州議会議員らに語った。:「この件には私も不満を感じるところがあるが、これ以上修正することなくこの譲歩案の内容に賛成票を投じて欲しいと思う。」

 欧州議会議員であるJacqueline Foster女史は、彼女自身が「強いられて」この譲歩案を支持することになるだろうと言ったが、Hedegaard女史に語った内容は、元来の提案が「愚かでかつできの悪い発想であって、必要とされる仕事を脅かしてきた、企業への負担以外の何物でもない。我々は世界を相手に取り引きをしようとしているのであって、世界を支配しようとしているわけではない。」というものだった。欧州委員会のこの問題に関する扱い方を痛烈に批判して、彼女はHedegaard女史に言った。:「あなた方は傲慢で無能の印象を与えた。欧州委員会のやり方は繊細さに欠け、恩着せがましいものだった。」

 この件に関する産業委員会(ITRE)の報告責任者であるEija-Riita Korhola女史は、欧州委員会が自らの提案実現に熱心になりすぎて、事態が悪化する実例になったと述べた。「将来また同じ事が繰り返されないとよいが。」

 しかし、欧州連合理事会との間の妥協策は支持できないので空域提案に賛成票を投じるだろうという、Liese氏と並ぶ影の報告責任者であるMatthias Groote氏を含めた、欧州議会議員の一団がある。

 Groote氏によれば、ENVIが妥協案を拒否したのはあまりにも欠点が多すぎたからだが、票決が50/50に割れたのはこの件に関し、いかに欧州議会の意見が割れているかを示すことになったとのことだ。欧州は他の国家勢力に対して「平身低頭している」と彼は付け加えた。

 欧州連合理事会との間で合意を得ようとしたのは勇ましい挑戦だったが、譲歩案は支持できないと緑の同盟を代表してSatu Hassi女史は述べた。「エアラインに駆り立てられたロシアや中国からの圧力のせいでEUが後退するのは残念だ。」

 欧州議会議員の同僚である英国人のFoster女史と活発にやりとりした怒りのChris Davies氏は、中国その他からの脅威が欧州を気弱に見せてしまい、譲歩案の支持は「まったく恥ずべきことになろう。」と言い、以下を付け加えた。:「もちろん我々は国際協定を欲するが、ICAOは2001年から市場に基づく国際制度が欲しいと言い続けてきた。2020年に制度が得られる可能性は花畑の下に妖精がいる可能性と同じ程度である。我々は国家的及び地域的行動を起こさねばならず、この[空域方式]はまさに我々が率先してやるべきことであり、世界に対する良き前例となり、欧州の指導力を見せつけることになる。欧州連合理事会には本当に失望させられた。」

 しかし、社会民主党がこの問題で意見が割れ、欧州議会で最大の、中道右派のEPP党 が三者会談で合意した譲歩案支持に回ったことで、投票は自身がEPP党のメンバーであるLiese氏にとって楽勝であると分かった。

 この決定は今や、4月終わりまでにEUの官報で法律が公表されるより先に、4月14日の閣僚会議の席上での採択のために欧州連合理事会へ戻される。EU ETS制度の規制対象であることが変わらない航空機運航者は自社の2013年の排出量報告を2015年3月末までは行う必要がないかまたは、2015年4月末までは炭素クレジットを放棄する必要はないだろう。

 EU ETSの規制範囲はEEA内でのCO2排出量が1,000トンに満たない、ビジネスジェットのような小規模航空機所有者を例外とするところまでさらに狭められるだろう。EEA空港とEU加盟国の最も外側の区域の間、EEA空港とスイス間の飛行もまた規制対象外となる。

 環境NGOがこぞって失望を表したのに対し、この投票に対する欧州エアラインの反応は、賛否両論の混じったものでしかなかった。

欧州エアライン協会(AEA):

 「これからの3年間の方針を明確にする現実的な方式をエアラインに対し欧州議会がもたらしたことについてはAEAは歓迎するけれど、市場に基づく国際制度が施行される予定の2020年までの法的確実性と計画の安定性が欲しいところだ。」とAEAのCEOであるAthar Husain Khan氏は語った。「新しい規制範囲は主に欧州内飛行ルートを運航するエアラインにさらなる負担をかけることになるが、航空関連ETSを修正することで欧州議会は国際レベルでのさらなる進展のための道筋をつけた。国際問題の国際的解決策を確保するための唯一の方法である、ICAOでの進展をAEAは完全に支持する。」

欧州地域エアライン協会(ERA):

 ERAの事務局長であるSimon McNamara氏は言った。「EU ETS制度全体を保留するよりこの譲歩案を選んだことで、欧州は欧州内便を運航する欧州の運航者に不利益をもたらし、損害を与えている。この制度の規制範囲はまた、EUの航空排出物の約20%まで縮小され、これでは環境的信頼性もあったものではない。ERAの会員は非常に嘆かわしい決定により、ひどい打撃を被ることになろう。」

 ERAの会長であるBoet Kreiken氏は付け加えた。:「ERAの立場は常に、ICAOの協議の場において本物の国際制度に関する満足のゆく合意が得られるまでは、EU ETSの制度全体を全フライトについて保留にすべきだというものだ。我々は引き続き、航空が環境に及ぼす影響に取り組むという目的を支持し、ICAOが果たすべき役割を支持するが、少なくとも2016年までは単に欧州内のみでETSを実施するというのはいいニュースではない。」

 「この決定により、欧州内便を使う欧州市民は飛行機を利用する場合の費用が余計にかかることになる。欧州エアラインの最終的な損益が打撃を受け、環境効率のよい航空機や手順に投資できる資金を結果的に減らすことにつながるだろう。最終結果として、保護されるはずの環境と市民に損害を与えることになろう。」

 「欧州にはいまだ真の航空政策が無いことをこの決定が明確に示している。欧州委員会や他の利害関係者と共に、理路整然とした、一貫性があって欧州に公平な航空に関する総合的展望を発展させる作業に従事することをERAは望んでいる。」

欧州低運賃エアライン協会(ELFAA):

 声明は以下のように述べている。:「2016年までEU ETSの規制対象を大きく狭めたままで施行を継続するという、欧州議会における今日の投票結果にELFAAは失望を表明した。(EU内を規制対象とすることで捕捉されるEUの航空排出物は20%に満たないという)この政治的譲歩による犠牲者は環境であり、欧州内の運航者である。そしてこの大いに差別的な結果による費用の不利益を単独で被るのは欧州の消費者であり、意味のある環境的利益もない。」

 「差別的な『時計を止める』適用範囲を2016年までさらに延長するための、三者会談における協定案での立場を、欧州連合理事会が再考するようこれからELFAAは要求する。もしそれが無理なら、ELFAAは、そのような差別に対する法的な異議申し立てを現在は停止しているが、再開せざるを得ないだろう。」

運輸と環境(T&E)

 T&Eの航空担当部長であるBill Hemmings氏は言った。:「気候変動がすでに人間生活のあらゆる面に影響を与えているとIPCCの最新報告が示したまさにその時に、航空によって増大する排出物を抑制しようとする世界で唯一の法律を事実上骨抜きにする選択を欧州政府と政治家らが行うとは。欧州空域における排出物を規制することは我々の権利であるばかりでなく、義務でもある。貿易戦争だと騒ぎ立てる人々はそのことを忘れているようだ。」

 「2016年のICAO総会において顕著な進展が無ければ、航空に関するETSの完全実施に戻るという約束を履行せよという、政策決定者に対する圧力は圧倒的なものになるだろう。」

世界自然保護基金(WWF):

WWFの欧州政策事務所の欧州気候とエネルギー政策のリーダーであるJason Anderson氏は語った。:「ICAOで国際的合意を得るために『時計を止める』適用制限を継続することは、環境に代金を支払わせることになる。というのも今やEU ETSの航空排出物の規制範囲は75%まで縮小されるだろうからだ。EUは成功する保証もなしに、航空排出物規制のために妥協をしすぎた。」

「我々が今考えなければならないのは、航空に関する市場に基づく対策の採用、理想的には気候変動対策を行う発展途上国を支援する収益を生み出すような対策の採用を確実にするため、BRICS、米国及び他の諸国家がICAOにおいてさらに建設的な役割を果たすことである。我々はまた、エアライン産業が航空排出物低減のための国際的及び地域的対策の支援を引き続き強固に継続することを考える必要がある。それらが実現することで、EUの払う犠牲が無駄にならないことになる。」

リンク:

欧州議会−投票の点呼

海外情報紹介 オーストラリアのシドニー第2空港建設を政府が承認

原記事:
http://www.bbc.com/news/business-27030815

2014年4月15日付BBC NEWS記事

費用24億ドル(14億ポンド)の第2国際空港をシドニーに建設することをオーストラリア政府が承認した。

 新しい空港施設は西シドニーのBadgerys Creekに設置されることになる。2016年の建設開始に合わせて、企画立案と設計作業が速やかに開始されるだろうと、Tony Abbott首相は語った。
 資金の大部分は民間企業から調達されるだろう。
 建設案が初めて検討されてから70年近く経って、Abbott首相率いる政府がゴーサインを出したことになる。
 オーストラリアの最大都市に第2空港を建設する必要性について検討が開始されたのは遡ること1946年のことだった。Badgerys Creekが候補地だったが、地元の有権者からの反発を恐れてこの案は棚上げになった。

「国家的利益」

 シドニーの中心的ビジネス地区の西方約45kmに新空港施設を作ることを政府が承認するまで、20カ所ほどの候補地が検討された。
 早期の推定によれば、空港に初便が到着し、出発するのは2020年代半ば以降と見込まれている。
 シドニーの第2空港のフル運用開始により新規雇用が最大60,000創出されることになろうと、キャンベラの国会議事堂の外で首相はコメントした。また、Abbott首相は飛行禁止時間帯の無い空港を目指したいのだと明らかにした。シドニーにある現在のKingsford Smith空港は町から8kmしか離れていないので、23:00から06:00までは夜間飛行禁止になっている。オーストラリアの国営航空会社であるカンタスはこの声明を歓迎した。最高経営責任者であるAlan Joyce氏は声明の中で述べた。「シドニーはオーストラリア内外のための主要な空の玄関口であり、主要空港が2つあればその利益はオーストラリア全体に及ぶと考えられる。」
 「Badgerys Creekの第2空港が実現に近づくための、何らかの協力がこれからできることを我々は楽しみにしている。」

海外情報紹介 航空関連EU ETSについてどちらの提案を支持すべきかの欧州議会議員による公聴会が行われる重要な週

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=1843

EU ETSについて(環境省):
http://www.ets-japan.jp/ovs/ovs_4_2.html

 2014年3月31日月曜日−今週の欧州議会では重要な投票があり、少なくとも2016年までの航空関連EU ETSの将来を左右しうる選択肢が2つ、欧州議会議員に提示されるだろう。欧州委員会、欧州議会、欧州連合理事会の間の三者会談においては、EU ETS制度の『時計を止める(STC)』適用制限を継続するということでEU加盟国と合意が得られたが、3月19日の最僅少差による投票結果により、この件を先導する環境委員会(ENVI)がこの妥協案を拒否したため(記事を参照のこと)、欧州委員会が提案し、ENVIのメンバーの大部分が支持する空域提案が、欧州議会の本会議に提示される。しかし、三者会談でのSTC協定は修正案として審議される見込みで、過半数の支持をうまく得られる可能性がある。そのような状況下、三者会談での協定を支持する航空産業の代表は空域提案に反対票を投じるよう求め、NGOは欧州議会議員に対し、空域提案に票を入れるよう呼びかけている。この問題に関する討論は水曜日(4月2日)の晩に行われる予定で翌朝投票が行われることになる。
 欧州委員会による航空関連EU ETSへの修正案すなわち、2014年から欧州経済地域(EEA)の空域内について全フライトの排出物を規制対象とするという空域提案を以前は強く支持していたPeter Liese氏、彼はこのEU ETS指令に関する欧州議会の報告責任者であるが、彼は今や、2016年までの期間限定でEEA内フライトについて適用することになるSTCの適用制限を支持している。市場に基づく国際対策を2020年から実施するための合意がICAOで得られなかった場合には、EU加盟国との合意により2017年からEU ETS制度は全国際便を対象にする完全実施に戻ることになる。

 三者会談の交渉で欧州委員会と欧州連合理事会との間に得られた譲歩は、 Liese氏自身の立場の変更を納得させるものであり、今や実際には、三者会談以前の彼自身の提案に彼は反対票を投じることになるだろう。

 欧州議会における最大会派の欧州人民党(EPP)グループの中道右派のメンバーであり、ドイツのキリスト教民主同盟に所属する欧州議会議員のLiese氏は、三者会談での協定に大多数の支持が得られると信じている。

 「私の所属する政治グループが欧州議会本会議に提出するのは三者会談での譲歩案であり、我々は圧倒的多数で支持することになるだろう。」とENVIが三者会談の協定を拒否した後にLiese氏は述べた。「輸送委員会(TRAN)で他の政治グループ所属の同僚議員らがさらに意欲に欠ける提案を支持したことを考えると、本会議では我々と同じ考えの議員が過半数を占めると私は大変楽観的に考えている。」

 しかし、ブリュッセルに本拠を置くNGOであるTransport & Environment (T&E)によれば、空域提案が採用されるとさらに2,700万トンのCO2が削減される可能性があるので、欧州議会議員の大多数がそれでも空域方式に賛成票を投じるだろうという希望をT&Eはまだ捨ててはいない。T&Eによれば、三者会談の協定が否定された場合に国際的貿易戦争が起きるという騒ぎが大きくなりすぎて、エアバスへの中国の注文が取り消される危険性が誇張されてしまった。先週、中国は60億ドル相当のエアバス社のA330型航空機27機の注文保留を解除した。

 「EU空域における航空排出物を抑制するための効果的なETSの実施を阻む政治的或いは商業的言い訳はもうありません。」とT&Eの持続可能な航空に関する責任者のAoife O’Leary女史は言った。「欧州議会全体が環境とEU主権のために立ち上がり、空域提案を支持するよう、我々は強く要請する。」

 彼女は、三者会談の協定を拒否すると航空関連EU ETSの元来の規制範囲に自動的に戻ることを意味するわけではないと指摘した。「それはデマですよ。」と彼女は言った。「欧州委員会の空域提案は明らかな歩み寄りである。空域で規制できないということは弱点をさらすことであり、さらなる抵抗を引き寄せ、ICAOにかけるべき圧力を消失させてしまうことになる。」

 しかしながら、航空産業のグループの主張では、STCの譲歩案を採用し損なえば元来の規制範囲が再度施行されることになり、EUを離発着するすべてのフライトを対象にすることになる。「これは逆行する動きととられ、ICAOで行われている国際対策開発のための作業の積み重ねの方向性を失わせることになる。」と、IATAや、運送会社や荷主を代表する国際組織を加盟団体として傘下に置いた、国際航空貨物顧問グループ(GACAG)からの声明では述べられている。

 三者会談で合意にこぎ着け、「環境委員会の票決を覆すこと、妥協案を受け入れてその速やかな採用を確実にすること」を欧州議会に要求したEU機関の姿勢の変化を、GACAGは歓迎すると述べた。

 世界規模で行政当局に対処する時に航空貨物分野のための統一意見が出せるよう結成された産業顧問グループであるGACAGは、「欧州委員会委員のHedegaard女史や彼女の顧問との高官レベルの接触を含めた、EUの政策立案者とGACAGとの継続した係わりあい」が、三者会談での合意を含めた結果につながったのだとコメントした。

 「世界の航空産業と規制機関との協力により航空排出物に関する歴史的な国際対策開発を成し遂げるため、この係わり合いの精神の継続を我々は強く支持する。」

リンク:

欧州議会本会議−航空関連EU ETSに関する討論と投票

欧州議会−本会議の討論と投票の生中継TV映像(4月2日と3日)

Transport & Environment

GACAG

海外情報紹介 英国の空港委員会は航空機騒音のうるささ評価のために従来とは異なる評価量を使用する予定

英国の空港容量を効果的に活用するための滑走路構想の候補選定にあたり、英国の空港委員会は信頼性が疑われるLeqよりも、より現状を反映する騒音評価量を使用する予定であると、英国HACAN(航空機騒音管理のためのヒースロー協会)議長であるJohn Stewart氏がブログで述べています。
以下は英国の空港関連情報サイトであるAirportWatchのニュースとJohn Stewart氏のブログです。

原記事:
http://www.airportwatch.org.uk/?p=19619

(AirportWatchのニュースより)
 ブログで、John Stewart氏は−ようやく、そして今更だが−空港委員会が今やLeqによる評価制度の改善を考えているとコメントしている。従来、航空機騒音を測定し、平均して出す数字はLeqだった。飛行経路下の住民が経験し、悩まされてきた、実際の騒音を典型的に表すものではないので、これは航空産業にとっては重宝なものであった。例えば、一定期間にわたって騒音事象を平均することで、騒音の面では1機のコンコルドが上空通過するのと、約4時間に渡り、2分毎にボーイング757が上空通過するのとは同じであると主張することができる。数千数万もの住民に対してより多くの航空機騒音の負荷を負わせる決定をする場合には、明らかに、実用にかなった騒音評価量とは言えない。コンター作成時には常に57Leqコンターが理論上、騒音が「やかましい」地域を示すために使用されてきた。これから、空港委員会は他の評価量も使うことになるだろう。そして、候補に挙がる滑走路構想を推奨する者はその評価量を使用するよう要求される。1つはLdenで、昼間12時間の間、騒音が測定され、;夕方は4時間;そして夜間は8時間測定される。;夕方と夜間はそれぞれ5デシベルと10デシベル加算され、これらの時間帯は背景騒音レベルが低いことが反映される。そして54 db LAeq評価量。そしてN70−これは上空を通過する、70デシベルを超える航空機の数を測定する。


(以下はJohn Stewart氏のブログ)
2014年1月27日
静かな革命

空港委員会は航空機騒音の測定法に静かな革命を起こすかもしれない。

騒音測定についてのブログ?!

読むのは止めようなんて思わないで下さい! これは空港委員会が発信する最も重要で影響力絶大なことの1つになるかもしれないので。

 数十年間、英国運輸省(DfT)は、現代の現実とはかけ離れ、恐ろしく時代遅れであるという圧倒的な証拠にもかかわらず、運輸省にとっては好ましい航空機騒音測定法にしゃにむに固執してきた。
 ハワード・デイビス委員長の本気の取り組みがその測定法の齟齬を解明し、今やその事実が白日の下にさらされることとなった。

 騒音(或いは騒音のうるささ)を測定するためにDfTが使用している現在の評価量−そしてこれはヒースロー空港が第3滑走路を増設する場合の評価量として採用した−は、Fulham、Putney或いはEalingのような地域では航空機騒音による問題は何もないと示している。

明らかに現実的ではない!

 このLAeqという、大きな批判を浴びている評価量は、日中16時間にわたって騒音を平均して算出し、次に通常1年間に渡って平均される。1日の内には静かな時間帯や1年の内には静かな日々もあるので、人々が騒音に悩まされている状況を正確には反映していないと大概の人は思っている。

 この評価量はまた、個々の航空機の騒音(これは年々小さくなっている)に重きを置きすぎて、上空を通過する航空機の数を十分に配慮していない(これは、不景気による一時的休下落はあれど、最近数年で劇的に増加している)。LAeqを使うと、2分間に1回の頻度でボーイング757が4時間継続して飛行するのと、1機のとてつもなくうるさいコンコルドが飛行してその後3時間58分は静かであるのとではうるささは同じということになる。これは明らかに現実を反映していない! 騒音のうるささのレベルが設定されている57 db LAeqは非現実的なほど高いレベルであるという批判も以前からある。

 空港委員会が候補に挙げた提案をこれから数ヶ月間で評価するにあたり、空港委員会の見込みとしては57 db LAeqの評価量を歴史的比較に使用するだけだろう。空港委員会の評価によって騒音測定のまったく新しい時代の到来を告げることになる。
文書のダウンロードは以下のアドレスから。
https://www.gov.uk/government/consultations/airports-commission-appraisal-framework

 騒音を日中は12時間測定し;夕方は4時間;そして夜間は8時間測定し、;夕方と夜のレベルにそれぞれ5デシベルと10デシベル加算してこれらの時間帯は背景騒音が低いことを反映させるという、欧州委員会が要求する評価量であるLdenを、空港委員会は使用し、候補に残った滑走路構想の推奨者はこの評価量を使用するようにと空港委員会は要求する。

 多くの人々が、これは騒音のうるささをずっと正確に表現できると主張する。空港委員会はまた、54 db LAeq評価量を使用するだろう。さらに、補足的評価量としてN70を使用するだろう。これは不動産の上空を通過する、70デシベルを超える騒音を出した航空機の数を測定し、地元住民が正しく理解するような、いわばわかりやすい情報をもたらす。

 そして評価量が影響を及ぼす数の違いを空港委員会は使うだろう。そして、英国運輸省が使用した数字は驚くべきものである。55 Ldenを使うとヒースロー空港の騒音の影響を受ける住民の数は725,000人で、;57 db LAeqを使うと245,000人まで減ってしまう。

 英国運輸省或いは個々の空港が57 LAeqだけを使って騒音のうるささを測定するという以前のやり方に戻るのは、デイビス委員会(空港委員会)の評価後は大変難しくなるだろう。

 滑走路の提案からどんな結果がでるにせよ、空港委員会は航空機騒音測定に静かな革命を起こし始めた。これからの政策は以前よりずっと正確な騒音測定に基づいて策定されるだろう。

http://hacan.org.uk/blog/?p=225

空港委員会の評価の枠組みは、騒音を48ページから56ページで取り扱っている。
https://www.gov.uk/government/uploads/system/uploads/
attachment_data/file/271679/airports-framework-consultation.pdf


以下の表は56ページに掲載されている。

訳注:HACANについて
 HACANのホームページによれば、HACAN ClearSkiesは航空機飛行経路の及ぼす影響で苦しんでいる人々のために組織的運動に心血を注ぐ欧州で最大の任意団体だそうである。
 HACAN ClearSkiesは1960年代にKACAN - Kew Association for the Control of Aircraft Noise(航空機騒音管理のためのKew協会)として誕生した。10年の間に略称が変わり、HACAN - Heathrow Association for the Control of Aircraft Noise(航空機騒音管理のためのヒースロー協会)になった。
 ロンドン地域とヒースロー空港からもっと離れたThames Valleyで航空機騒音が初めて深刻な問題となった1999年/2000年にHACANはHACAN ClearSkiesになった。活動資金は支持者からの、主に会員会費によってまかなっている。民間航空産業とは違って、この団体は納税者が治める税金を原資とする助成金や交付金は受け取っていない。
 航空交通が増大し、それにより新規の飛行経路が集結することで、ロンドンやThames Valleyのいたる所で航空機騒音と排ガスの影響を受ける人々が増加する。今やこの団体のメンバーは西はWindsorから東はGreenwichまで、北はMile EndとMuswell Hillから南はEpsomまでと、広い範囲から集まっているそうである。

海外情報紹介 航空関連EU ETSの『時計を止める』適用制限継続のための合意は、欧州議会の環境委員会委員の議員が投票でかろうじて拒否したため実現に躓く。

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=1837

EU ETSについて(環境省):
http://www.ets-japan.jp/ovs/ovs_4_2.html

 2014年3月19日(水曜日)−航空関連EU ETSについて2016年までは『時計を止める』適用制限を延長するという、EU加盟国と欧州委員会の間で得られた歩み寄りの合意を、今日の欧州議会の環境委員会(ENVI)の席上で欧州議員議員はかろうじて拒否した。この協定が承認されれば、市場に基づいた拘束力のある国際的対策(MBM)の2020年からの導入についてICAOで合意を得る余地を残すため、EU ETSの適用範囲を欧州経済地域(EEA)内のフライトに制限するという方式の地固めになるはずだった。三者会談の交渉でENVIの報告責任者である中道右派のドイツ人議員のPeter Liese氏がEU ETS規制に関してとりまとめた協定を、ENVIメンバーの内、緑の党と中道左派のメンバーは政党レベルで拒否すると決めていた。EEA空港を離発着する全国際便からの排出物をEEA空域を対象として規制するという欧州委員会提案を支持することについてENVIメンバーによる合意を得た時の賛成票の数に、今回の協定の賛成票の数は及ばなかった。しかし、Liese氏は来月の欧州議会全体の本会議の投票ではこの妥協案が承認されることを確信している。
 三者会談での合意に関してENVIの投票は賛成票が29で反対票が29だったが、これはつまりどちらの支持も過半数ではないということで、従って拒否と見なされた。

 この否決は、ENVIの欧州議会議員が「航空関連ETSへの脅しなぞ気にせず行動する」のを目指したスローガンを使って投票までの数日間に組織的活動を行った、支援団体であるTransport & Environment (T&E)にとっては勝利である。三者会談の合意には不備があるとして、T&Eは欧州議会議員に対し、「環境問題改善に、より効果的で公平な空域提案」を支持するよう促し、ロシア、中国そして米国など国際社会からの脅迫に屈服しないよう要請した。欧州委員会は新しい法律が合意を得られるまではEU加盟国がETS制度を強制する必要はないと言明しているので、欧州連合理事会を通じてEU加盟国との間によりよい協定の交渉を行う時間的余地がまだ残っているとT&Eは主張した。T&Eは空域で規制する方式に賛成している。

 「航空に関するETSは増大する航空排出物に取り組むために、現在実施されている唯一の国際的気候変動対策である。」とT&Eの政策担当役員であるAoife O'Leary氏はコメントした。「ETSを効果的に解体するだろう三者会談での歩み寄りは間違った協定であり、当然欧州議会に拒否された。この決定がEU加盟国の政治指導者達や産業界、その他の国家に、EUの主権は外部からの脅しには影響されないという明快なメッセージを送っている。」

 しかし、欧州連合理事会と合意した協定を拒否したことはフィンランド人の欧州議会議員であり、産業委員会(ITRE)のETSに関する報告責任者であるEija-Riita Korhola女史を怒らせた。「またしても民主的欠如の恥ずべき実例である。」と、彼女は少数派であるENVI委員会での投票結果についてツイートした。

 この投票結果は欧州の主要航空会社の代表である欧州エアライン協会(AEA)にも非難された。「ENVIの投票結果にはとても気をもんでいる。」とAEAのCEOであるAthar Husain Khan氏は述べた。「ENVIは今日、航空関連ETSを推進する道筋を明確にしそこねた。三者会談での合意が4月30日までに正式に採択されなければ、ETSの完全実施が適用されることになる。ここ数年我々が経験した、航空関連ETSを取り巻く国際的論争を考えると、ETSの完全実施は現実的な選択肢ではないと我々は考えるし、欧州のエアライン、欧州エアラインの運航やその従業員に悪影響を及ぼすだろうと我々は考えている。さらに、この動きが昨年ICAO総会で得られた合意を危険にさらす恐れがあり、国際航空からの排出物を低減するための国際的協定に到達しようとする努力を弱体化させる可能性がある。」

 欧州地域エアライン協会(ERA)は、ENVIの投票結果は「EU ETSの今後の混乱を増大させるだけだ。」とコメントした。

 ERAの事務局長であるSimon McNamara氏は、妥協案が投票によって通過した場合、欧州内の排出取引制度を作り出すことになると述べた。「この形式でのEU ETSは環境にほとんど利益をもたらさないかまたはまったく利益が無いだろうし、欧州のエアラインに不利益をもたらすことになるだけだ。」と彼は言った。「ERAの立場は常に、ICAOレベルでの国際制度では満足のいく合意をそのままにして、EU ETS制度全体を全便について保留すべきであるという立場である。」

 三者会談での合意は今のところ、提案された修正と合わせて、4月3日に開催予定の欧州議会全体での本会議にかけられることになりそうだ。T&Eによれば、Liese氏は本会議では今や空域提案に賛成するという元来のENVIの立場で出席せざるを得ない。

 しかし、投票後の声明で、Liese氏は、ENVIに支持された欧州委員会の空域提案よりもむしろ、欧州連合理事会と合意した歩み寄りの合意を、本会議が支持することに楽観的であると述べた。

 「EU加盟国の態度とEUの環境大臣や運輸大臣がこの問題に意欲的でないことに多くの同僚議員らが不満を感じていると私は知っている。」と彼は言った。「しかし、政治では現実と折り合いをつけなければならない。欧州議会自体は法律を施行できないのだし、妥協案を拒否した多くの同僚議員らは、さらに限定された方式が実施される可能性さえあると、議論の中で懸念を表明した。同僚議員らの多くはこの議論では残念ながらとても意見がまとまっているとは言い難い。」

 「私の所属政党[EPP, European People's Party]は妥協案を総会で審議し、圧倒的多数で妥協案を支持するだろうと私は確信している。TRAN[輸送委員会]の他の政党に所属する議員らがさらに意欲に欠ける提案を支持したことを考えると、我々と同意見な議員が過半数を占めることについて私はとても楽観的である。欧州委員会と欧州連合理事会からの正しい合図がこの点において有用になるだろう。」

海外情報紹介 ICAOの2グループが国際航空排出物に関する市場に基づく国際対策の開発作業を開始

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=1836

 2014年3月12日(水曜日)−増大する国際航空排出物に取り組むために、市場に基づく国際対策(MBM)を開発するという任務をICAOが開始するにあたって、その作業の政治的及び実際的な面を扱うグループの設立はほぼ完了した。中期目標があり、必要な管理組織を持つ、明確な作業プロセスと計画表を、国連機関の管理組織であるICAO理事会がこれまでに承認したと、ICAOの広報担当が追認した。BRIC国家の提案によって設立された環境諮問団(EAG)は、ICAO理事会の指揮下で、地球規模の環境対策開発に関する作業を監督する予定であり、その作業はICAO加盟国、産業界やNGOの代表や専門家らから成る、市場に基づく国際対策のための技術的タスクフォース(GMTF)が主に担当する予定である。EAGとGMTFは共に、第一回目の会議を先週開催した。
 EAGは地理的範囲及び先進世界/発展途上世界の広範囲な代表としてICAO加盟国17カ国すなわち、アルゼンチン、ブラジル、カナダ、中国、エジプト、インド、イタリア、日本、メキシコ、ロシア、シンガポール、南アフリカ、スペイン、タンザニア、アラブ首長国連邦、英国及び米国で構成される予定である。他のICAO理事会メンバーと理事会のメンバーでない代表もまた、産業界やNGOや他機関からのオブザーバーと共に、グループへ参加するよう招聘されることが見込まれている。

 ICAOの航空環境保護委員会(CAEP)の下に組織され、先週ワシントンDCにて会合を持ったGMTFは、このグループへと割り当てられた報告者や共同報告者らと共に、監視・報告・検証(MRV)の調査と、排出単位に関する適格基準の調査という2つの主要な作業の流れについて当初は重点的に取り組むことになっている。関連性のあるMBMの経験を持つ外部の専門家がCAEPメンバーとオブザーバーによって指名され、独立した立場からの助言が期待されている。

 MRV(監視・報告・検証)グループはCAEPが請け負ったこれまでの作業に基づいて調査を行う予定で、国際民間航空による地球規模の二酸化炭素排出のMRV(監視・報告・検証)に関する要件と手順を推奨することになっている。MRVグループは燃料燃焼や二酸化炭素排出に関連する方法論と共に、航空に関連した監視・報告・検証の既存の手順や実現する手順を調査する予定である。

 第二のグループは、国際的MBMの下で順守するための排出単位の適格基準を評価した後に推奨する予定であり、適合基準にはカーボンオフセットや排出許容範囲が含まれる。このグループはまた、既存及び提案されたMBMから将来、航空領域の潜在的必要性を満たすための排出単位をどの程度利用可能か評価し、この利用可能性が炭素市場の供給、需要及び価格に及ぼすかもしれない影響を評価する予定である。

 2016年2月のCAEPの公式な第10回会議(CAEP/10)に提出する報告書として結実させるために、2015年のスケジュールをさらに設定し、計画表の下で2つのグループは2014年9月のCAEP会議で報告と予備的結論を出す見込みである。

 昨年10月のICAO総会で承認された決議(A38-18)で要求されたように、国際制度開発作業の進捗状況を検討するため、ICAO加盟国や関連機関の職員や専門家が参加できる、国際的な制度に関する地域毎のセミナーを2015年半ばに開催する準備が行われるだろう。

 その一方で、4月に開始され、MBMの作業工程とは関わりなく、ICAOは一連の連続する「国際航空と環境」及び「加盟国の行動計画」セミナーを開始することになっており、これはICAOの各地域ごとに行われ、最後にモントリオールのICAO本部で最終行事が開催される予定である。

 2日間の「国際航空と環境」セミナーは民間航空や環境、エネルギー、産業、市民社会そして学究的世界に関与する当局の参加が目的だが、一般の人々も参加可能である。セミナーではCAEPの作業の概観やICAOの方針と多くの関連トピックの情報源となるだろう。それに続く、これも2日間のセミナーだが、ICAOが2010年総会の後、加盟国の航空排出物低減活動の一助として導入した、各国の国家的行動計画に責任をもつ「担当者」のためのものである。

 第一回目のセミナーはメキシコシティ(4月1日〜4日)で開催の予定で、次がペルーのリマ(4月7日〜10日)で予定されている。これ以降はカメルーン、ケニヤ、マレーシア、アラブ首長国連邦及びポーランドで開催されることになっている。

リンク:

ICAO – 環境保護
ICAOセミナー

海外情報紹介 『時計を止める』適用制限を継続するため、欧州議会の交渉担当との取り引きでEU加盟国は意志を貫く。

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=1833

EU ETSについて(環境省):
http://www.env.go.jp/earth/ondanka/ghg/mrv-library/5.mrvprograms.html

 2014年3月5日(水曜日)−欧州政府の3機関、すなわち欧州議会、欧州委員会そして欧州連合理事会の交渉担当者間の合意により、完全実施ではなく1年間『時計を止めて』(STC)適用制限を行っていた航空に関するEU ETSについて、さらに2016年までSTCを延長することになりそうだ。欧州議会の環境委員会(ENVI)のメンバーに支持されて欧州委員会が提唱していたのは、EEA空域内での飛行部分については欧州を離発着するすべてのエアラインがEU ETSの規制対象となるという空域方式だった。しかし、国際的影響を心配したフランス、ドイツそして英国を先頭とした大部分のEU加盟国が行った譲歩は、ICAOでの国際的MBM(経済的手法)に関して拘束力のある協定が得られなかった場合には2017年からEU ETSを完全実施するという誓約程度で、どうもEU加盟国がSTC継続のための闘いに勝利したようだ。
 4月の欧州議会議員の総会で全体投票にかけられる前に、共同決定による合意はこれから3月19日にENVIメンバーの手に委ねられるだろう。ENVIの大部分の支持を得て法の修正が通過する見込みは五分五分でしかないとENVIの委員長であるMatthias Groote氏は言ったけれども、法の修正に関する欧州議会の報告責任者であるPeter Liese氏は、協定は受け入れられるだろうと信じている。

 2016年の遅い時期に開催されるICAO総会においてICAO加盟国が拘束力のある国際的協定に到達する可能性に関してLiese氏は悲観的なので、欧州委員会提案のように2014年から2020年まで空域を対象として排出量を規制するやり方よりも、2016年までSTCを継続し、2017年に完全実施に自動的に戻るやり方の方が、2013年から2020年までに規制対象になる排出量総計の点では最終的に環境には望ましいと判明する可能性があると、譲歩を正当化してLiese氏は述べた。

 排出量取引の収入を気候変動対策の目的に割り当てるという、Liese氏と彼の同僚議員によるEU加盟国への要求が通れば、加盟国に対し、収入をどのように使っているのか透明性を上げることを要求する文章が法律の改正文に差し挟めたのだが、大体が拒絶されたようだ。

 小規模の航空機運航者をETS制度の適用除外にする案の詳細は今のところ公表されていない。

 ブリュッセルに本拠を置くNGOであるTransport & EnvironmentのBill Hemmings氏はコメントした。:「急激に増大する航空排出物にはいずれ対処するという保証のみならず、重要な何らかの見返りさえ得られず、今回の協定で欧州政府は再度国際的な圧力に屈した。航空関連ETSの規制対象をEU内フライトまで縮小することは、要するに欧州の気候変動対策法の事実上の破壊を意味する。」

 彼は欧州議会議員に対し、この協定を拒否するよう要請した。この働きかけは、EU指令の包括的実施に違反があった場合には、自動的に対抗措置をとることと理解できる。


(訳注:原記事では、公表された合意の詳細について3月7日付で更新記事が追加されています。)

海外情報紹介 EU ETSを順守しない外国エアラインに対し、順守を強制する対応策をとるよう民間団体(NGO)がEU加盟国政府に対し要請

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=1830

EU ETSについて(環境省):
http://www.env.go.jp/earth/ondanka/ghg/mrv-library/5.mrvprograms.html

 2014年2月28日金曜日−2012年に二酸化炭素排出制度を順守しなかったエアラインに対し必要な措置を講じるよう、航空関連EU ETS管理の責任があるドイツ、オランダ及び英国当局に対し、欧州の環境NGOが公式に要求した。中国国際航空、中国東方航空、中国南方航空、インド航空、ジェットエアウェイズ、サウディアそしてアエロフロートを名指しで、2013年4月30日の期限までにこれらのエアラインが、欧州内フライトが規制対象となる2012年の二酸化炭素排出枠を提出していないとNGOは指摘している。2012年に欧州を離発着した大陸間便による二酸化炭素排出量を報告する必要がエアラインにはあるのだが、国際的な反対に遭ったEUが、市場に基づく国際的な対策に関する合意をICAOで得るための進展が可能になるようにと、『時計を止める』適用制限の下で一時的にその排出量報告の要件適用を保留した。しかし、国籍にかかわらずエアラインは欧州内のフライトに関しては、EU ETS制度を順守することが変わらず求められていた。規則の公平な一貫した執行がなされないなら、規則を守るエアラインに対し違反しているエアラインの方が競争上の優位性を得ることになるとNGOは指摘している。
 Transport & Environment(T&E), Aviation Environment Federation, Natuur en MilieuおよびBUNDのNGOは、国際的な二酸化炭素排出規制計画に合意が得られるのだろうかと疑問を投げ、もし合意を得られても、その合意には実質的な影響力があるのだろうかと疑問を投げ、欧州のETS制度こそが航空排出物に対処するために実施される唯一の国際的対策なのだと彼等は主張している。「ETSを部分的に実施する、或いは恣意的で差別的なやり方で実施するのでは意味が無く、EUの立場が国際的に弱体化することになる。」と、これらNGOは声明で述べた。

 T&Eの航空担当のBill Hemmings氏は付け加えた。:「外国のエアラインがEU ETSの順守期限を破ってから約1年がたとうとしているのに、これまでEU加盟国政府がEU法を執行していないとは恥ずべきことだ。法を執行しないということは、法を順守して運航している運航者に対し、違反している運航者の方が競争的優位に立つということで、外国エアラインにとってEU法の順守は任意であるというメッセージを外国政府が受け取ることになる。だから、違反している運航者がEUのやり方に異を唱えるある国のフラッグキャリアであろうが、小規模な地域運航者であろうが、ビジネスジェットであろうが、EU加盟国は一貫性のある公平なやり方でETSの順守を強制しなければならない。」

 1年間はEEA内部を規制対象とするという、EU ETS法の適用制限の順守を拒んだエアラインについてEUの政治家らは不快感を表してきた。欧州議会、欧州委員会及びEU加盟国を代表する欧州連合理事会の間で現在、EU ETS制度の次の段階について交渉が行われているところである。これら3機関は異なる立場で三者会談に参加した。加盟国は『時計を止める』適用制限の修正版の継続を希望し、欧州委員会と欧州議会はEEA空域内の全便の排出物まで規制対象を拡大する案を強く押している。

 欧州議会の議員らはEU加盟国の圧力に屈する代わりに譲歩を引き出したがっている。自国のエアラインにEU ETS制度の順守を禁じたインドや中国のような国家のエアラインに対して罰則を課すという政治的に微妙な問題があっても、ETSを順守しないすべての航空機運航者に対し加盟国は速やかな措置を講じるべしというのがその要求の一つである。ETS法の欧州議会の報告責任者であるドイツ人の欧州議会議員Peter Liese氏は、EU加盟国が法の執行のために十分な措置を取らない場合は、三者会談の交渉を頓挫させると言って脅した。順守を強制しないEU加盟国を裁判にかける権限が欧州委員会にはある。

 先週、EUの管理当局は協調努力の一環として、非順守の違反者に執行通知を発送したとみられているが、どのエアラインにこれらの通知が送付されたのかはこれまで公表されていない(記事を参照のこと)。


リンク

NGOの声明文

海外情報紹介 EU ETSを順守しない航空機運航者はEU加盟国から施行命令が出されて50万ユーロの罰金を課される

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=1827

EU ETSについて(環境省):
http://www.ets-japan.jp/ovs/ovs_4_2.html

 2014年2月24日月曜日−EU加盟国間の調整作業の一環として、2012年のEU ETS規制を順守していないエアラインやビジネスジェットの運航者にはこれまでに通知が送付された。欧州に拠点を置くある商用ビジネスジェットの所有者は英国の当局から2013年4月30日の期限までに必要な数の排出枠を放棄しなかったことで総額約50万ユーロになる罰金を課されたと言われている。各加盟国は法の執行の仕方が法律上で異なっており、他の加盟国が非順守の運航者すべてに通知を送付しているのに対し、英国は段階的アプローチを選択し、今のところほんの一握りの運航者に警告している。政治的な意志を試される場面として、いくつかのEU当局は、2012年に欧州内でフライトを運航しながらEU ETSの『時計を止める』適用制限に従わなかった中国、インドそしてロシアの運航者に罰則を課すべき立場に立たされている。
 ETS制度の下で2012年には、規制対象となる全炭素排出量の98%の排出源である航空機運航者が規制を順守したと、たとえ欧州委員会が報告しても、欧州を離発着する大陸間飛行の報告義務を一時的に保留する『時計を止める』適用制限が、順守しない運航者の数の解明を困難にしてきた。加盟国においてEU ETS制度の管理を担当する所轄官庁(CAs)は、そのような情報をなかなか開示しようとしなかった。

 加盟国は規制対象となる排出量を報告しない航空機運航者について1トンのCO2につき100ユーロ(米ドルで140ドル)の罰金を課す義務がある。「政治的便宜をはかるために加盟国が法定の罰則適用をただ差し控えることは不可能であり、程なくある時点で、EU規則の下で、非順守の運航者すべての名前を明らかにして恥ずべきものにしなければならない。」とAvocet Risk Management社のCEOであり、航空関連EU ETS順守に関する専門家であるBarry Moss氏が語った。

 罰金に加えて、英国のような加盟国数カに国は、罰金が支払われない場合に航空機の拘留、差し押さえ及び売却の最終権限があると、Moss氏は述べた。

 EU加盟国はまた、この問題が遅滞していると見なしているので機嫌が悪いEUの政治家らの圧力にさらされて行動を起こす予定である。欧州議会の環境委員会の最近の会合で、上級の欧州議会議員が、ETS指令を順守しない運航者については加盟国が速やかに対応するよう要求し、もし対応をしない場合には、航空関連EU ETSの将来の計画に関する加盟国との現在の三者会談交渉を頓挫させると脅した(記事を参照のこと)。

 2012年の要件を順守しない運航者がどれだけあるのか不明確であっても、欧州内で付属書1のフライトを運航する運航者はすべて航空機運航者保有口座(AOHA)の開設が必要で、各運航者の検証済み排出量についての情報とそれに対応するために提出された排出枠の情報はEU取り引き記録(EUTL)で入手可能である。

 「EUTLから我々にわかることは、ログの英国の欄に並んでいる422の運航者の内、エアライン2社を含めた、少なくとも40の運航者が明らかに2013年の期限までに2012年の排出量の排出量報告を行っていないか或いは十分な排出枠を放棄していない。」とMoss氏が報告した。「多くの場合EUTLは多くの運航者に対し適合性の区分を割り当てていないか、記録では単に一致しないから実際のデフォルト率は疑いなくずっと高くなるだろう。」

 英国の所轄官庁である環境庁は他の加盟国と比べてずっと多くの努力と資金をETS順守のためにつぎ込んできたと彼は指摘している。「EU加盟国数カ国ではデフォルト率は50%に近いと言われているが、公有財産の情報が無いので、実際の数字を独自に検証する方法が我々には無い。」

 「それに加えて、AOHAを開設していないという単純な理由で、EUTLに載っていないだけという航空機運航者が何百もある。欧州委員会が公表した最新リストの運航者の数は約3,750に上るのに対して、EUTLに載っている運航者は約1,280である。多くの運航者が『時計を止める』適用制限の恩恵を受けたかまたは2012年には欧州へ飛来する便が無かった可能性があり、他の理由で適用対象外となる可能性、或いはもう運航者が存在しない可能性もあり、数字には大きな不整合がある。」

 そのほとんどが不履行者となっている、CO2の年間排出量が1,000トンに満たない、2,000を超える小規模運航者を規制するという管理上の負担を所轄官庁が避けようとするのは理解できるとMoss氏は述べた。その分類に入らない、非商用運航者を規制対象外にすることは三者会談の討論の中で検討中である。

 50万ユーロ(米ドルで68万ドル)まではいかない罰金通知が英国当局から届いた航空機運航者の場合、運航者は必要な数の排出枠は購入したが、4月30日の期限までに放棄しなかったと考えられている。5月の早い時期に運航者が欧州連合の登録簿にログインしようとした時には、システムはもはや排出枠の放棄を受け付けなかった。

 「これまでの数ヶ月間、ドイツに報告を出した運航者のいくつかもまた、DEHStすなわちドイツの所轄官庁から罰則の警告を受け取ったが、大部分は全く取るに足らない誤りのせいだった。」とVerifavia社のCEOであるJulien Dufour氏が報告した。「例えばある運航者が数字を丸めたことで二酸化炭素の排出枠を放棄しなかったので、100ユーロの罰金が課されると告げられた。しかしこれらの例ではすべて、ETS指令を順守しないのは純粋な誤りのせいであると運航者が立証できる場合には、関連する所轄官庁は罰則の権利放棄を受け入れるだろうと思われる。」

 その一方で米国エアラインの事業者団体である米国エアライン協会(A4A)は、先週、2012年のETS指令の非順守運航者に関し、米国のエアラインは罰則の権利放棄を要求するようだと報告したロイターのニュースとは距離を置いた。

 「2012年の法の執行の軽減もしくは早い時期の義務の軽減を我々は求めているわけではない。欧州議会と欧州連合理事会が『時計を止める』適用制限の延長の可能性を考えている間は、2013年のフライトについては、EU ETSの完全実施というEU域外への規制適用に関する実施期限は効力を生じないと明確にすることを求めているのである。」とA4Aの環境関連の統括責任者であるNancy Young女史はGreenAir紙に語った。

 A4Aの会員はEU ETS制度が航空へ適用開始された当初から完全に制度を順守してきたと彼女は付け加えた。「いかなる状況下であれ、国際線を運航するエアラインに登録国の合意無くEUがETSを適用することについては、我々は引き続き疑問を呈する一方、EU ETS制度のEU内での適用には異を唱えることはなかったし、当協会の会員エアラインは『時計を止める』適用制限下ではEU ETSを順守した。」

リンク:

欧州委員会−EU ETSにおける航空
Avocet Risk Management社
Verifavia社
米国エアライン協会 (A4A)