海外情報紹介 アトランタ市はハーツフィールド・ジャクソン国際空港の熱望する空港リサイクル目標達成のために30エーカーの施設を提案

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2042

2015年2月12日木曜日−年間9,600万人の旅客を扱い、世界で最も繁忙な空港であるハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港から出る年間およそ25,000トンの廃棄物を処理するための大規模なリサイクル施設建設をアトランタ市は提案している。2013年に市のために実施された調査では2012年に空港の旅客ターミナルと7つのコンコースから出る廃棄物のたった5%しかリサイクルされていないことが判明し、市は埋め立て地に送るよりは、2020年1月までには少なくとも90%の廃棄物を再生または堆肥化することを考えている。空港南方にある市所有の30エーカー(12ヘクタール)の土地を建設予定地とし、土地のリースとグリーン・エーカーズATLエネルギーパークという名称になる施設の建設と運用の入札が公示された。
2013年の調査では旅客関連施設からでる現在の都市固形廃棄物(MSW)の約80%は、リサイクルや堆肥化が可能な材質から成るごみによるものであることを示し、食品廃棄物である29%と紙ごみである32%は堆肥化できると考えられている。

提案された施設はまた、年間で175,000ガロンの料理油と50,000ガロンの油溜り液体の処理だけでなく、市の公共部門から出る細断した庭ごみおよそ19,000トンの再処理とリサイクルが可能でなければならない。

市はATLエネルギーパークが2017年3月までに稼働を開始することを見込んでいる。その後において、教育センターや廃棄物を燃料化する施設、地元の食品生産、「緑をはぐくむ公園」が設置できるであろう。

企画案提示に先立ち、来週に会議が開催される予定で、提案依頼書(RFP)に対して3月11日までに回答することが要求される。

リンク
アトランタ市「グリーンエーカーズATLエネルギー団地」提案依頼書

ATLエネルギー団地の最終的な外観(図作成:ハートフィールド・ジャクソン・アトランタ空港)

海外情報紹介 ボーイングとエンブラエルがサステナブルな航空用燃料開発を支援する共同研究センターをブラジルに開設

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2030

2015年1月15日木曜日−ブラジルに航空用バイオ燃料産業を確立するための調査の共同実施、共同出資のために昨年協力協定に合意した後、ボーイングとエンブラエルはサン・ジョゼ・ドス・カンポスに研究センターを開設した。センターにおいて2社は、ブラジルの大学や他の研究機関と共同研究および共同出資を行う。原料生産、技術経済分析、経済的実施可能性調査、プロセス技術のような存立できる産業の創出における現実とのギャップに関係する技術に焦点をあてる。プロジェクトにおいてボーイングの作業を指揮するのはボーイング・リサーチ・アンド・テクノロジー・ブラジルで、これは6カ所ある国際的先端研究センターの内の1つである。エンブラエルは航空用バイオ燃料のいくつかの先駆的取り組みに係わってきたが、その中にはエンジンメーカーであるGEと共同で幅広い条件で実施したE-170のテスト飛行が含まれる。
「ボーイングとエンブラエルは、1企業が単独で成し遂げるよりも多くの進展をサステナブルな航空用バイオ燃料について成し遂げるため、先例のないやり方で提携を行っている。」とボーイング・ブラジル・アンド・ラテンアメリカの社長であるDonna Hrinak氏は語った。「サステナブル燃料産業における先駆者であるブラジルは、バイオ燃料産業を確立し、航空の環境目標達成を支援するための指導的役割を果たすことになるだろう。」

エンブラエルEVPエンジニアリング・アンド・テクノロジーのMauro Kern氏は付け加えた。「世界を視野に入れたサステナブルな航空用バイオ燃料産業をブラジルで確立するため、必要な知識と技術を開発して成熟させるための支援作業が我々の目的である。」

2012年と2013年の間、この航空機メーカー2社とブラジルの他の協力企業は、2014年に公表された詳細なロードマップへと結実した一連のワークショップを開催した。ボーイングとエンブラエルは、エンブラエルの本拠地のテクノロジーパークに位置する新しいボーイング−エンブラエル共同研究センターが開発した知的財産を共有するために協力を行ってきている。

リンク:
ボーイング−サステナブルな航空用バイオ燃料
エンブラエル−環境責任

エンブラエルとGEは2011年にHEFA方式のバイオ燃料を使用した一連の試験飛行を実施した。

ヒースロー空港、ガトウィック空港そしてスタンステッド空港における夜間飛行の制限に関する公開諮問

 英国ロンドンの3空港について、2014年11月以降の夜間飛行体制をどのようなものにするか、公開諮問が行われています。夜間飛行の健康影響等に関する興味深い資料も参照されていますので、ご参考までに要約を掲載します。

原記事:
https://www.gov.uk/government/consultations/night-flights-consultation

燃料消費と二酸化炭素削減を実現するための、ヒースロー空港行きの航空機のロンドン上空での待機時間削減に対する国境を越えた試行

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2026

2015年1月9日金曜日-ロンドンのヒースロー空港に進入する航空機は最終降下の前に平均8分間の旋回待機で周回するが、これは遅延の原因となるだけでなく、旋回待機の下にある地域社会に騒音影響を及ぼすとともに、燃料消費もCO2排出も余計にかかる。NATSが率いるプロジェクトは待機旋回時間の平均時間を1/4削減することを目的としており、2014年4月以来、試行によって促されたフライトでは最大1分間の時間削減を達成したと、この英国の航空交通業務プロバイダーが報告している。この試行によりエアラインの燃料コストがすでに約100万ポンド(150万ドル)、CO2排出量が5,000トン削減されたとNATSは述べている。この試行は、英国-アイルランド機能空域ブロック(FAB)の一環として、またFABECとヒースロー空港の共同で行われている。

海外情報紹介 燃料消費と二酸化炭素削減を実現するための、ヒースロー空港行きの航空機のロンドン上空での待機時間削減に対する国境を越えた試行

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2026

2015年1月9日金曜日−ロンドンのヒースロー空港に進入する航空機は最終降下の前に平均8分間の旋回待機で周回するが、これは遅延の原因となるだけでなく、旋回待機の下にある地域社会に騒音影響を及ぼすとともに、燃料消費もCO2排出も余計にかかる。NATSが率いるプロジェクトは待機旋回時間の平均時間を1/4削減することを目的としており、2014年4月以来、試行によって促されたフライトでは最大1分間の時間削減を達成したと、この英国の航空交通業務プロバイダーが報告している。この試行によりエアラインの燃料コストがすでに約100万ポンド(150万ドル)、CO2排出量が5,000トン削減されたとNATSは述べている。この試行は、英国−アイルランド機能空域ブロック(FAB)の一環として、またFABECとヒースロー空港の共同で行われている。
ヒースロー空港は98%の能力で運営されており、この空港では連続した待機交通の流れをくり返すことを行っていて、通常の状況下ではNATSが影響力を及ぼせるのは英国の空域に入ってからの航空機の進入に対してだけなので、これでは空港までの距離はわずか80マイル程度しかないかもしれない。

到着時の待機時間を最小化するための広域戦略の第一歩としては、ロンドンから最大350マイル離れた距離からの航空機の速度を落とすため、英国、フランス、アイルランド、オランダの航空交通管理者が共同で作業をすることが試行に含まれる。

「試行に促される航空機での待機時間60秒削減は、十分ではないと思うかも知れないが、これはかなりの成果であり、我々のエアライン顧客にとって相当な節減になっていて、この種の国境を越えた協力により真の利益が得られているということでもある。」とNATSの運航担当責任者であるMartin Rolfe氏は語った。

「次の段階ではこれまでに学習したことを取り入れて、さらに大きな成果を上げるため、やり方を改善する。」

9月に、この試行は新しい段階に入り、最小の待機遅延限界時間が9分から7分に減少し、最大速度の低減がマッハ0.03から0.04に上がった。

より多くの到着便に対応する試行に、ブレスト航空交通管理センター(ACC)が加わった。

「同時に、SESAR[単一欧州空域]プログラムの傘下で、ランスのUACがコンセプトを刷新して、ロンドン到着データの収集とレーダー軌跡予測モデル改善を合わせた新たなプロトタイプを導入した。」とフランスの航空航法業務プロバイダー(ANSP)であるDSNAのCEOであるMaurice Georges氏が報告した。「『共に作業する』精神が社会に真の利益をもたらしている。」

ヒースロー空港のエアサイドの役員であるDerek Provan氏が付け加えた。「この試行はより静かでよりサステナブルなエアライン運航に向かう、正しい方向への確実な一歩である。我々はNATSのこれまでの努力と、ヒースローが地域住民に対するよりよき隣人であるために我々と共に働くことを歓迎する。」

機能空域ブロック(FABs)はEUによる単一欧州空域プログラムの最重要ツールであり、欧州中の航空ナビゲーションサービス提供における現在の分割を減らす支援となること、及び空域の利用者の効率を増大させて費用を削減する支援となることを目的としている。2008年に設立された英国−アイルランドFABが、北大西洋、英国及びアイルランドの国内線、欧州の中心地域間の交通の流れを統合して、最初の4年間で、73,000トンの燃料及び232,000トンのCO2削減を達成したと主張している。

ANSPsには欧州の中心国6カ国のユーロコントロール・マーストリヒト・高高度管制センターが含まれるが、英国は、民間と軍用のANSPsから成るFABECの取り組みにおいての協力国である。

リンク:
NATS
ヒースロー空港−航空機の旋回待機
英国−アイルランド機能空域ブロック(FAB)
FABEC(機能空域ブロック欧州中央部)

海外情報紹介 変化する気候に航空輸送を適応させる一助として、ユーロコントロールとACI欧州が概況報告書を公表

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2010

2014年11月21日金曜日− 航空輸送部門が悪天候事象の扱いに慣れているとはいえ、気候変動の影響の高まりを我々が経験するにつれ、これらの混乱がより極端でより頻繁になりかねないと欧州の航空交通機関であるユーロコントロールが警告している。温度上昇や海面上昇、その他の気象変化が欧州の航空輸送ネットワークに及ぼす可能性のある影響について詳述した昨年発行の報告書に続き、ユーロコントロールは空港の業界団体であるACI欧州や他の組織と共に共同の概況報告書「変化する気候への航空の寄与」を作成した。最近、パリでのACIによるAirport Exchangeのイベントで公開されたこの概況報告書は、潜在的危険性の概要を述べ、航空部門が気候変動危険性評価を開始するのを支援するための質問のチェックリストとケーススタディを提供している。
「ユーロコントロールはネットワーク管理者として、気候変動につながる排出物を欧州航空が削減するために全面的な支援に努めている。」と事務局長のFrank Brenner氏が語った。「しかし、気候変動はこれからの数年間で欧州航空に様々な影響を及ぼすと予想され、今回の報告は適切な対応がとれるようにこれらの影響を特定するための支援を行う。」

IATAと協議し、概況報告書は各国の航空航法業務プロバイダー(ANSPs)であるAena、Avinor、NATSや、フランスのDGAC/STAC、ヒースロー空港、マンチェスター・メトロポリタン大学との共同作業によって完成された。

「一般に欧州では気温が上昇し、南域では水利用枠が減少し、中央域で対流気象が増加し、北域では降水量が増加すると予測できる。」とユーロコントロールの政策担当官であるRachel Burbidge女史がパリの会議で語った。

このため、危険性を特定することと、地域に適した地域とネットワークの回復策を実施することが航空業務プロバイダーには必要である、と彼女は述べた。「影響の多くは空港に集中するだろうから、これは遅延や時間厳守に係わる運航リスクにとどまらず、インフラにも影響が及ぶ可能性がある。例えば、降雨量が増えれば地上排水の問題が起きる可能性があり、そこで温度が上がれば滑走路の表面の問題につながる可能性がある。」

多くの組織はまだ気候影響の危険性を検討しておらず、インフラと運航計画のための費用効果の高い回復力強化には早めの行動が重要であるとBurbidge女史は報告した。

気候変動の影響がリスクになるかどうか利害関係者が評価を始めるためのチェックリストとなり、 すでに潜在的影響に適応しているいくつかの組織の事例研究となると同時に、航空が気候変動に適応するための援助リストの提供を概況報告書は目指している。

ノルウェーのANSPかつ空港運営者であるAvinorの上級相談役であるOlav Mosvald Larsen氏は、彼の組織する会議では2001年から気候への貢献を調べてきたと話した。現在作られたインフラはこの数10年を考えたものであり、気候の影響が考えられる間は、「先を考えることが重要である。」と彼は述べた。

北欧の将来の気候は今より暖かく、雨が多く、荒れることが予測されるとLarsen氏は述べ、永久凍土層のレベルにおける変化が滑走路の定着に部分的に損傷を与えているSvalbardのような空港ではすでにその影響が出ている。雨が多い気候と排水の悪さが合わさった結果、大嵐の後にはStavanger空港では滑走路に穴があき、他の空港では滑走路に岩が転がっていた。波や浸食の影響を受けないように、Avinorは現在、海抜7mより低いところには滑走路を建設しないよう要求していると彼は述べた。

Avinorは運営する46空港の内、約20空港は天気事象にさらされ、運営空港のうち42空港が長期の気候リスク評価を行い、11空港は危険であると分類した。

FAAの空港企画立案・計画作成事務局の責任者であるElliott Black氏は、最近FAA内で気候変動に関する懸念が提起されたが、それは二つの事件がきっかけとなったと述べた。最初は2009年でオマハ空港に近くのミズーリ川から水があふれて洪水の危険性が高いと大いに問題視されたが、空港が予防手段を講じて危険は回避された。2番目は2012年に台風サンディが米国東海岸の航空システムに及ぼす影響、特にニューヨークのラガーディア空港に及ぼす影響が行政官にとっての『目覚ましコール』のようなものであったと彼は述べた。

Black氏によると、米国では多くの空港が海岸や川に近い平坦な低地に建設するように制限されていて、約3,300の空港の内の244空港が洪水の危険にさらされ、約2,500空港が海岸や河川からちょうど1.5海里の場所にある。

「海面が上昇したら、問題が起きる。」と彼は代表者らに語った。「しかし、オマハ空港から我々が学んだことは、空港を守ることが可能な手段があるということである。」

リスクを最小にするための1つの方法としては、時間をかけての追加投資を通じて、滑走路の高さを徐徐に上げることだったと彼は述べた。

フランスの民間航空機関(DGAC/STAC)の技術業務部門は、気候変動に対する空港の脆弱性を評価する業務を行っていると、プロジェクト・マネージャーのAubin Lopez氏が会議で語った。この部門では気候変動が空港にもたらすリスクの特定と定量化を行い、空港の回復能力に関しての運営者の意識を高めるために、VULCLIMプロジェクトを立ち上げた。

その最初の段階ではまず気候変動の危険性と空港との係わりについてのリストを作成し、それに伴うリスクの特定と定量化のための方法論を作る。空港が長所と欠点を見極めるための自動化ツールを作っているところである。

発展途上国で空港と環境との調和についてこれまで以上に関心が高まっており、気候変動への寄与を含むICAOの空港計画資料の編集作業が進行中であると、ユーロコントロールの環境部門長であるAndrew Watt氏が語った。

新しい概況報告書へのコメントとして、ACI欧州の事務局長である Olivier Jankovec氏は語った。「我々の空港炭素認証制度を通じて空港産業の気候変動への寄与を減らしつつ、長年にわたって我々は気候変動式の両側をみてきたが、現在会員メンバーに気候変動が空港運営に及ぼす影響の可能性に関する評価、計画、準備の支援のためのツールキットを提供することになった。」

「安全性の面はまったく別のこととして、空港容量はここ欧州ではますます減少していくリソースであり、従って維持し、保護する必要がある。基本的に、これが空港容量に関連する安全性保持と経済繁栄に関するものである。」

リンク
ユーロコントロール−変化する気候への航空の適応
ユーロコントロール−「成長の課題:気候変動リスクと回復力」報告書(pdf)

気候の地域毎の欧州航空への影響(情報源:ユーロコントロール)

ハリケーンサンディ通過後の水に沈んだニューヨークのラガーディア空港

英国とEUの大気質目標に対する将来のコンプライアンスについてガトウィック空港とヒースロー空港がバトルを決する

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2002

2014年10月31日金曜日-ロンドンの2大空港の間のどちらの滑走路新設が許可されるかのコンテストで、ガトウィック空港は現在、2空港の大気質データを挙げてヒースロー空港に闘いを挑んでいる。競争相手と違い、EUと英国の年間大気質規制値にガトウィック空港が違反したことはこれまで無く、万一もう1本滑走路がうまく増やせても状況が維持できるとガトウィック空港は約束している。ガトウィック空港によると、ヒースロー空港に滑走路を1本新設した場合、大気質基準を達成できるのは空港関連の道路交通が現在より増えない場合に限ってであり、そのためには空港へ行く毎に40ポンド(64ドル)の課金ができるような汚染制限のための渋滞税の導入が必要だろうと述べている。一方、ヒースロー空港は第3滑走路を新設しても大気質規制値の順守が可能になる様々な戦略があると述べている。

海外情報紹介 英国とEUの大気質目標に対する将来のコンプライアンスについてガトウィック空港とヒースロー空港がバトルを決する

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2002

2014年10月31日金曜日−ロンドンの2大空港の間のどちらの滑走路新設が許可されるかのコンテストで、ガトウィック空港は現在、2空港の大気質データを挙げてヒースロー空港に闘いを挑んでいる。競争相手と違い、EUと英国の年間大気質規制値にガトウィック空港が違反したことはこれまで無く、万一もう1本滑走路がうまく増やせても状況が維持できるとガトウィック空港は約束している。ガトウィック空港によると、ヒースロー空港に滑走路を1本新設した場合、大気質基準を達成できるのは空港関連の道路交通が現在より増えない場合に限ってであり、そのためには空港へ行く毎に40ポンド(64ドル)の課金ができるような汚染制限のための渋滞税の導入が必要だろうと述べている。一方、ヒースロー空港は第3滑走路を新設しても大気質規制値の順守が可能になる様々な戦略があると述べている。
ガトウィック空港は、空港の大部分が田園地帯の人口の希薄な地域に立地しており、また、空港を利用するのは欧州でも最も排出物の少ない航空機ばかりなので、英国やEUの大気質指針内の運用が十分に可能であると述べている。2002年に地域に独立した大気質管理エリアを設置してからは、窒素(NO2)の英国の年間目標値を超えたことはないとガトウィック空港は主張している。

「ガトウィックには環境に関する業界トップの実績があり、ヒースローと違って10年以上大気質基準を達成している。」とガトウィックの企業協同体の代表であるTom Denton氏は語った。「第2滑走路が増えてもこれらの基準内の運用が可能で、空港周辺の地方道路に渋滞税を導入する必要もない。」

ヒースローはヒースローに最も近い、2km以内の9箇所の監視ステーションの内の1箇所だけが2013年にNO2の規制値を超えたのだと応じた。この特定の場所は混雑するM4自動車道路に隣接したところにあり、空港の運用による排出物が関与する割合はその場所における窒素酸化物濃度全体の20%以下であるとヒースローは主張している。

「ヒースローの利用客や離発着航空機の数は増加したにもかかわらず、ここ10年間で我々は排出物の大幅な削減を達成した。」とヒースローの広報担当者が言った。「これはヒースロー空港の地域の大気汚染を減らすための数々の独自の取り組みによるものである。英国で最大の運賃無料ゾーンに資金供給して公共輸送手段の選択を促進したり、我々の『クリーン車両計画』を通じてより環境に優しい車両の利用を促進し、公共利用が可能な英国初の水素供給ステーションを運営したりしており、空港域内電動車両の保有車両数は欧州最大の規模である。」

新滑走路の必要の是非とどこに必要であるかという課題について、空港委員会への技術的提案の中で、追加する滑走路が運用される2030年までに地上アクセスと軽減対策を確立することで、一般人が大気汚染にさらされる可能性のある空港境界外ではNO2の年間平均規制値を超えることはないであろうとヒースロー空港は述べている。

「年間の航空輸送動向が740,000回に増え、予測される旅客処理量が1億3,000万人になる2040年であっても、二酸化窒素の法定基準値は順守されるだろう。PM10とPM2.5の法定基準値も同様に満たされるであろう。」とヒースロー空港は公約している。

「公共輸送の改善が一度達成された時点において」空港へ来る利用客に対する通行料の導入を検討するとヒースロー空港は5月に空港委員会に告げた。通行料をどのくらいにするかという試算に係わらず、第3滑走路ができても空港関連の車は現在より増えないことを確実にする助けとしてそのような制度が役立つだろうと、ヒースロー空港は述べている。公共輸送機関を利用する旅客の割合を現在の40%から2030年までには50%を超えるところまで増やすとヒースロー空港は公約している。

ヒースロー空港の広報担当者は、英国の航空旅客が60%増加しても、法的に強いられている英国の炭素排出目標には適合するという、政府諮問機関の気候変動委員会による研究結果と第3滑走路は矛盾しないと付け加えた。

ガトウィック空港は「変化の10年」と題した年次報告書を公表したばかりであり、この報告書は気候変動に係わる排出物、水利用や公共輸送の利用を含めた環境目標における進展を捕えたものである。報告書では2040年までのカーボンニュートラルを目指すガトウィック空港が、領域1、2、3の温室効果ガス排出量を2010年の721,502トンから「変化の10年」の開始年である2013年には700,562トンにまで削減したことを示している。

電力使用を減らしたこと、空港の滑走路と誘導路の照明をLEDに取り替えた世界初の空港となって飛行場のエネルギー使用を50%削減したことにより、この排出量削減が達成されたとガトウィック空港は述べている。また地上走行ではエンジン1基の使用で燃料燃焼と排出物を減らすことにつながった。

「我々の拡張計画は、環境保護のための正しい一歩を踏み出すことと、英国に必要な追加の空港容量を生み出すこととの適正なバランスをとっている。」とDenton氏は語った。

ロンドンで3番目に多忙な空港であるスタンステッド空港でも持続可能性年次報告書を公表し、2013/14年の炭素排出量を29,199トンから9,940トンに削減し、前年より66%削減できたことを示している。この空港はマンチェスター空港、イースト・ミッドランド空港、ボーンマス空港を所有するMAGが経営を引き継ぎ、スタンステッドのDirector of CSRであるNeil Robinson氏によれば、その結果として「石炭より木材やわらのようなバイオマスだけを使用して生成する低炭素電力を購入するMAGグループの契約に空港を移行したことで顕著な節約が達成された。」と述べている。

この報告書では、2008年に空港に設置されたバイオマスボイラーは「技術的困難」を経験したと述べている。

スタンステッド空港では、2012年には75%だったごみ廃棄場の廃棄物の転用率を2013年には93%にまでした。このことは英国リサイクル認定制度でのゴールド認証評価を得たことで広く認知された。この空港には2015年の終わりまでにごみ廃棄場の廃棄物をすべて転用するという目標がある。

その一方、リド空港という呼称を与えられたロンドンアッシュフォード空港は、英国の南東海岸に近い場所に位置し、ロンドンからかなり離れているにもかかわらず、ターミナルビルの新設や滑走路拡張に2,500万ポンド(4,000万ドル)を費やす開発計画で注目を浴びてきた。地元のShepway郡議会は環境コンサルタント会社であるEcusに、計画案に対しての生態学的(生物と環境に関する)助言を提供するよう依頼した。

有名なロムニー・マーシュの近くに位置するこの空港は、ダンジネス特別保護区を含めた自然上も環境上も国際的に重要な場所に立地している。空港は開発の影響を監視、記録、評価するための調査を実施し、地元の野生生物生息地のための保護、建設、軽減対策計画を提出する予定である。

「我々に付託された検討事項は空港の提案に関して独立公平な評価を提供し、この場所の自然と国際的に重要な生態系を守るための空港の広範囲に及ぶ軽減対策提案に対してShepway郡議会が十分な情報を得た上で政策決定できるようにすることである。」生態学に関するEcusのテクニカルディレクターであるChris John氏は語った。

「Ecusは英国において多くの類似プロジェクトで成功を収めており、我々はこれが地元の重要問題であると理解しているため、提出されたすべての情報を詳細な技術評価の対象とし、空港のサステナブルな開発を可能にする最適な解決策を見出すことが重要である。」
リンク:

ガトウィック空港−企業責任
ヒースロー空港−ヒースロー環境報告書
ヒースロー空港−第3滑走路の大気質評価
スタンステッド空港−持続可能性報告書
MAG社
リド空港
Ecus社

海外情報紹介 空港、エアライン、燃料供給者との間でのユニークな協力関係がバイオ燃料飛行のための初のハブとなるオスロ空港を実現

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2008

2014年11月20日木曜日−オスロ空港は、サステナブルな商用の航空用混合バイオ燃料を定期的にエアラインに納入するために供給する初の空港になる予定である。オスロ空港の運営者であるAvinorとのユニークな合意の下で、2015年3月からSkyNRG社とStatoil Aviation社の共同事業が年間250万リットルのバイオ燃料をオスロ空港に供給する予定である。この取り組みにはすべてのエアラインが参加できるが、オスロ空港を利用するスカンジナビア航空(SAS)、KLMオランダ航空、ルフトハンザ航空グループが、まず最初に参加するエアラインとなる。この供給量は従来燃料との50%混合で使用するとオスロからベルゲン間の約3,000回のフライト分に相当するが、ルフトハンザ航空とその子会社のエアラインは購入した割当分を5%の混合燃料として、オスロを出発する5,000回を超えるフライトに12ヶ月間使用する計画である。その他業界初のこととして、空港の燃料給油システムから航空機に混合バイオ燃料が直接給油される。
この取り組みに参加する協力企業はAvinorを含めてすべて、バイオ燃料と従来のジェット燃料ケロシンの間の価格割増し分を助成金支出によって支援している。「供給される燃料の総量にすべて買い手がついたわけではまだない。そこでこれからの数ヶ月間、より多くのエアラインが参加することを我々は心から望んでいる。」とAvinorの当局者がGreenAir紙に語った。今年これまでにこの国有の空港運営者は、ノルウェーにおける航空用バイオ燃料の発展を支えるため、10年間に渡り最大1億ノルウェークローネ(1,650万ドル)を資金援助すると公表した。

価格割増しの隔たりを埋めるための支援として、そして地域振興に航空用バイオ燃料の恒久的な流れをくみ込むための支援として、自社のビジネス旅行の炭素排出量削減を目指す企業がカーボンオフセット制度よりむしろバイオ燃料を使用する飛行費用に貢献するFly Green Fundを、SkyNRG社の協力企業が最近設立した。

初めのうちは使用済み料理油を原料としたバイオ燃料が供給されることになりそうだが、ノルウェーの電力部門や林業部門は数年以内に林業の残滓からサステナブルなバイオ燃料を製造する可能性を調査中であると、Avinorは報告している。「競争力のある価格のバイオ燃料の大量生産を、2020年までにノルウェーで我々が実現することは不可能ではない。」と、CEOであるDag Falk-Petersen氏が述べている。

ノルウェーでは現在、2つの取り組みがバイオディーゼルとジェットバイオ燃料の商業生産の可能性を検討している。バイオ燃料工場1つが稼働すれば、ノルウェーの航空による炭素排出量を10-15%削減するに十分なジェットバイオ燃料の生産が可能だろうとAvinorは見積もっている。

ノルウェーにおけるサステナブルな航空用バイオ燃料部門の発展をノルウェーの環境基金ZEROが支援している。「オスロ空港をすべてのエアラインにバイオ燃料を使用する機会がある世界初のハブにするため、Avinorが貢献しているという事実は、環境に優しいチャレンジは可能だという良い例である。」とZEROの代表であるMarius Holm氏は語った。「同時に、航空においてバイオ燃料利用をより一層促進するための政策手段に当局が力を入れることが重要である。」

SASは今後数年で合成燃料の定期的な使用頻度の増加を目指すと発表し、化石燃料の代替品との価格競争の開始を期待している。「この実現には、航空が薄利で国際的に競争力のある公共輸送の1形態であることに基づいた、政府の全般的な環境・課税政策が求められる。」とSASは述べた。

先週、SASはトロンヘイムとオスロ間でSkyNRG Nordic社が供給した混合バイオ燃料を使用した商用飛行を開始した(記事を参照のこと)。

オスロの合意を論評して、SASグループのCEOであるRickard Gustafson氏は述べている。「過去10年かそれ以上の間、SASは再生可能燃料の商業化を加速するために努力してきたので、この合意はサステナブルな航空へ近づくための重要な1歩である。」

リンク:
Avinor −バイオ燃料に関する告知
SkyNRG社
Statoil Aviation社
ルフトハンザ航空−バイオ燃料
スカンジナビア航空(SAS)−持続可能性
KLMオランダ航空−バイオ燃料
ZERO(排出物をゼロにするための資源機関)

海外情報紹介 エアラインの運航によるインドの炭素排出量は2013年にやや増加したが燃料効率は改善

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2013

2014年11月27日木曜日−インドと外国エアラインの炭素排出量は2013年に1.57%増加して1,563万トンになったが、インドの民間航空局(DGCA)が航空部門の排出炭素量測定を開始した2011年の1,633万トンよりは減少している。航空部門の昨年の総排出量はインドの人為的排出量の1%に満たないが、世界の総炭素排出量における航空部門の占める割合2-3%と比べれば格段に低い値である。排出量が増加したにもかかわらず、インドの定期旅客エアラインの炭素利用率は、2012年の有償貨物トンキロあたりのCO2が0.99kgであるのに対して2013年は0.96kgである。この数字は最近では2011年に測定した世界の航空部門の平均値0.95と比較される。これ以上に利用率の改善がなく、インドの航空輸送市場の速やかな成長を仮定すると、2020年までに排出量はほぼ倍の2,800万トンに増加する可能性があるとDGCAは見込んでいる。
つい先頃公表された「インドの航空による炭素排出量2013」報告書において、インドでは2013/14年度に100を超える空港で約1億7,000万の旅客を扱ったとDGCAが述べており、国内と国際の旅客交通はそれぞれ年間成長率12%と8%で拡大し、2020年までには世界で3番目の市場になるだろうと期待している。

「インドの航空産業はインドの発展に顕著な貢献をしているが、当然環境問題、特に気候変動に結びつく。」と報告書では述べている。「気候変動の問題に対処する効果的な政策を策定するために重要な要件は、航空のCO2排出の排出源と排出レベルを特定することであり、その傾向を見極めて将来の成長に関する予測を立てることである。」

2013年の報告書の排出物データはインドの定期旅客エアライン6社すなわち、エア・インディアグループ、ジェットエアウェイズ、ジェットライト、インディゴ、スパイスジェットそしてゴーエアーから得たものであり、それに加えて4つの共同事業空港(バンガロール、デリー、ハイデラバード、ムンバイ)から得たものである。7番目の新規参入エアラインであるエア・コスタとともに、これらエアラインは2013年には国内旅客61,400,000人を超える輸送に係わった。

個別に報告された国際排出物については、定期旅客便を運航する外国エアラインとインドのエアラインがインドから外国の目的地へ運航した便による2013年のCO2排出量は、2012年からは約1%減少し、最高だった2011年の記録である6,597,000トンからは1.89%低下して6,472,000トンに達した。

報告された2013年の排出量が前年より全体的に上昇しているのは部分的には航空機の離発着数が3.61%増加していることで説明がつけられるが、これは離発着1回毎の炭素排出量が0.22%減少していることで相殺された。旅客1人あたりの平均炭素排出量が158.3kgから153.8kgへ2.86%減少したとはいえ、2012年に比べて2013年の旅客数は6.42%増加した。

DGCAによれば、燃料効率と炭素利用率の改善に関して、最も貢献したエアラインはジェット・エアウェイズで、その次がスパイスジェットとゴー・エアーとエア・インディアグループであり、やや性能が落ちたのがインディゴとジェットライトだった。「インドの定期旅客エアラインには世界的平均を下回るものがあったが、上回るものもあり、効率についてはまだ改善の余地があることを示唆している。」と報告書では述べている。

DGCAは最近の改善傾向の原因として新型で燃料効率がより高い航空機がインドのエアラインの保有機に加わったことを挙げている。ボーイング787はエア・インディアに加わり、ボンバルディアQ400はスパイスジェットが運航しており、機体幅の狭いエアバスやボーイングの機体にシャークレットやウィングレットのような燃料を節約する装置が装備されている。報告書で触れられている他の取り組みとしては、エア・インディアのエンジン洗浄、ブルーダートのエンジン1基の地上走行手順、ジェットエアウェイズの搭載重量の削減、スパイスジェットの燃料管理の改善がある。

さらに触れられているのがインドの次世代航空航法プログラムや、排出物削減のためのインド洋戦略パートナーシップ(INSPIRE)のような航空航法業務の取り組みである。

バイオ燃料はCO2排出物削減のための主要な手段と位置づけられてきたと報告書には述べられており、不安定な燃料価格を落ち着かせるとともに化石燃料への依存を減らすことや地元でナンヨウアブラギリのような原料の地元栽培の可能性をもたらすという付加的利点がバイオ燃料にはある。インド石油研究所の水素化研究室が、国際規格に適合するジェット燃料をナンヨウアブラギリを原料としてエンジンテスト用に開発したような奨励できる進展があったとDGCAが述べている。ジェットエアウェイズとエア・インディアはバイオ燃料を国内でのデモ・フライトに使用する計画があると報告書には書かれており、技術採択と原料供給に係わる「重要な課題」と認めている。

インドが航空に見込まれる実質的成長とそれに伴うCO2排出量の増大を与えたことについては、DGCAは炭素排出量の年次報告の一層の開発、排出物に関する情報の普及や報告、インドのエアラインと空港運営者のための定期的なセミナー開催を含め、多くの行動を提案している。航空が気候変動に果たす役割についての認識向上促進や、データ収集手順の改善、効率に介入する分野の特定と排出物削減達成のため利害関係者間の協調と緊密な協力関係を促進する目的でこれらの行動が行われるべきだとDGCAは提言している。

DGCAはまた、次回ICAO総会で承認を得て2020年から実施するため、国際航空排出物のための市場に基づく国際対策を開発するというICAOの決定にも言及している。しかし、DGCAは以下のように述べている。「インドの発展と環境保護の願望の両立のため、航空市場の成長や発展の度合いのようなインド独特の条件への配慮を考慮すべきである。」

リンク:
DGCA−インドの航空による炭素排出量報告書2013


2011年から2013年までのCO2排出量の概要(情報源:インドDGCA)

航空によるCO2排出物の2050年までの増加予測(情報源:インドDGCA)