海外情報紹介 Schiphol Group 2017 Annual Report (アムステルダム・スキポール空港を所有するスキポールグループの年次報告書。環境関連はp.88-104)

URL:https://www.annualreportschiphol.com/introduction
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(1)騒音について
①新環境基準実施システム・・・中央政府は優先滑走路方式の使用規則に基づく新環境基準実施システム(NNHS)の導入作業を行っている。これにより地元の地域社会への騒音影響を最小にする最適の滑走路を使用することになる。スキポール空港周辺の住宅地の位置から考えると、滑走路18R-36Lと06-24の使用が望ましい。NNHSは公式にはまだ発効していないが、規則の施行を見越してここ数年間NNHSに従った運航が行われており、2017年も継続して実施した。結果として、夜間の実施地点1箇所を含む、60箇所の実施地点の内の5箇所の騒音影響は旧システムでの規制値を上回った。スキポール空港は四半期毎に新システムの規則の適用に関する報告を行った。
②環境影響評価(MER)の修正・・・スキポール空港は2016年に新システムの環境影響を調べた。その結果、2020年の500,000回の運航回数を目指す展開では環境規制値内におさまることがわかった。2020年以降、環境規制値内で利用できる土地は50-50規則に基づいて分割され、半分はMainportの開発のため、残り半分は地域への生活阻害を抑制するための環境的利益に割り当てることができる。環境影響評価委員会は当時の環境大臣に対し、欧州の新モデルに基づいて計算した環境利益を割り当てるよう助言した。そのため、2017年に大臣はスキポール空港に対し、新しい計算モデルで環境影響評価を補足し、2020年以降の開発の予測を含めるよう要請した。この補足は2018年に使用可能となる予定である。
③騒音による生活阻害・・・騒音によって深刻な生活阻害を被る住民の法定基準は180,000人であるが、2016年の約10,000人に対し2017年は149,000人であった。理由の一つは優先滑走路の1つである06-24で10週間に渡る保守作業が行われたことであった。
④スキポール空港周辺の将来の住宅開発・・・スキポールとアムステルダム大都市圏の地方自治体と北ホラント州及び南ホラント州は、住宅開発に係わる決定を下す場合、既存と将来の飛行経路に配慮することが重要である。2018年1月から発効した新空港計画法令(Luchthavenindelingsbesluit)には中央政府、地域と航空部門が開示義務に基づいて行った様々な取り決めや、苦情処理、新築の場合の航空部門の免責が含まれている。
(2)大気質について
 大気質は継続して政府が監視している。北ホラント州所有の大気監視装置が空港周辺に3箇所ある。測定結果はインターネットで閲覧可能である。2017 operating yearにおいてスキポールの監視地点はすべて政府の要件を満たしていた。航空機の駐機場に固定式の地上電源装置を設置したり、空港の運用車両の電動化のようなinput measurementを含む業績評価指標を空港は利用している。outputを含めた業績評価指標は、空港独自の活動と空港以外の事業者の活動と大気質の間の明確な因果関係を常に導き出すわけではないので、現在は評価されていない。
 スキポールには旅客機、貨物機、一時的駐機のための駐機場が225箇所ある。そのうち127箇所が固定式で、98箇所がターミナルと直接つながっていない。2017年に追加で固定式の地上電源につないだ固定式駐機場は無く、固定式地上電源から電力を供給される駐機場の数は73のままである。固定式地上電源を利用すると航空機は発電機や補助エンジンを使う必要がなく、NOx排出量を減らせる。固定式地上電源を使用した運航便数は絶対数としては増えているが割合としては2016年の54.6%から2017年は54.0%に減少している。