航空環境研究センターについて
航空環境研究センターの概要
航空環境研究センターは、一般財団法人空港振興・環境整備支援機構の附属研究機関です
一般財団法人空港振興・環境整備支援機構とは
設立:昭和43年8月1日 財団法人航空公害防止協会として設立 平成30年6月27日 一般財団法人空港振興・環境整備支援機構に名称変更
空港周辺の騒音や生活環境改善と地域の活性化、安全・安心を図り、空港の円滑な運営と周辺地域との共生と調和のある発展を目指すために、地方公共団体等の要望を受けて地域住民のニーズに密着した空港環境整備事業などの公益事業を実施することを目的としています。
一般財団法人空港振興・環境整備支援機構が行う事業
○ 助成事業
空港と周辺地域との共生と調和のある発展を図り、空港を円滑に運用するために、空港周辺地方公共団体等の要望に基づき、国の対策を補完するきめの細かい空港周辺環境整備事業を行っています。
○ 航空環境調査研究事業 (航空環境研究センター)
航空環境研究センターは、我が国で唯一の航空環境に関する調査・研究を専門的に行う研究機関として航空環境研究センターを設置し、専門の研究者を配置しています。
航空環境研究センターでは、航空機騒音、飛行経路、航空機排出ガス、健康影響などの多岐にわたる航空環境について、自主的な調査研究を行っています。また、国や地方公共団体等からの委託を受けて、航空機騒音・飛行経路等の調査事業を行っています。
更に、国際民間航空機関(ICAO)における航空環境分野での活動、地方自治体空港環境担当者等を対象とする研修、航空環境に関する開発途上国への技術協力等、様々な社会貢献・啓発活動を積極的に行っています。
○駐車場事業
空港振興・環境整備支援機構は、その利益を、空港周辺環境対策の財源とするために、16空港(国交省が管理する14空港、共用空港2空港 )で駐車場の運営を行っています。
航空環境に関する調査・研究の必要性
航空環境研究センターは、財団法人航空公害防止協会(現 一般財団法人空港振興・環境整備支援機構)の付属機関として1972年に設立されました。それ以来現在に至るまで、航空機の離着陸によって生じる騒音等の障害軽減のための諸対策に寄与し、周辺住民の生活環境の改善を図るため、航空公害について体系的に調査し、その防止や軽減等に関する科学技術の発展を目指して研究を進めています。
当研究センターが設立された頃は、経済の成長とともに多くの公害が発生し、その対策が国の重要な課題とされた時代でした。民間航空もジェット機の導入と共に航空機騒音が激しくなり、生活環境と住民の健康を守るため、迅速に対処することが求められました。そのため、航空機騒音に係る環境基準が告示され、低騒音型航空機の導入や騒音軽減運航方式の採用によって騒音の軽減がはかられ、また学校や住宅に対する防音工事助成等の周辺対策が精力的に推進された結果、1980年代の終わりには空港周辺での航空機騒音影響は減少し、被害は次第に解消されていきました。
しかし1990年代になって、航空交通の伸びとともに空港に離着陸する航空機が増加し、騒音影響の状況は横ばいになり、今では漸増へと転じることも懸念されています。生活の質の向上につれ騒音に対する人々の認識も厳しくなり一段と静けさが求められるようになっています。一方、1985年に南極の上空でオゾンホールが見つかったことを契機に、地球環境問題がクローズアップされるようになりました。今では地球温暖化が最も国民の注目する環境問題のひとつとなっています。温暖化への寄与率は交通機関全体でも2割程度と言われ、航空機運航による寄与は高くありません。しかし、空港周辺の限られた地域での大気汚染問題に止まっていた航空機の排ガスが航空事業推進に制限を及ぼしかねない問題へと発展する可能性もあります。
今後も、当研究センターは空港周辺の地域環境と地球環境というマルチフェーズの環境問題の解決に貢献すべく積極的に業務に取り組んでまいります。
業務内容
当研究センターでは、所長の下に、管理部、調査研究部の2部を置き、航空環境に関する調査・研究の業務を行っています。業務は、主として当研究センターが自主的に特別なテーマを設定して行う調査・研究(航空環境に係わる調査研究)と、国や地方自治体等から委託されて行う調査・研究(調査等受託事業)、さらに広報等事業の3つがあります。
例えば、航空環境調査研究として、①航空機騒音の予測精度の向上のための調査研究、 ②航跡観測の精度向上のための調査研究、③大気環境、環境と健康に関する調査研究、 ④海外との関係の充実化、⑤その他の調査研究等を行っています。調査等受託事業としては、①航空機騒音影響実態調査、 ②飛行経路実態調査、 ③騒音予測、 ④大気環境調査を実施しています。また、広報活動としては、機関誌「航空環境研究」の発行、研究発表会や、空港環境対策関係者を対象にした研修会等を実施しています。
詳細につきましては、プロジェクト(事業概要)をご参照下さい。
沿革
昭和43年 | 財団法人 航空公害防止協会設立 |
昭和47年 | 上記の付属機関として羽田空港に「航空公害調査研究センター」開設。また大阪国際空港内に大 気汚染監視測定室を設置 |
昭和48年 | 機関誌「航空公害‐研究と対策」を創刊、29号(1991年)より「航空と環境」に名称変更 |
昭和51年 | 「航空公害調査研究センター」を「航空公害研究センター」に名称変更 |
昭和52年 | 豊中市(勝部地区)及び伊丹市(西桑津地区)に大気汚染監視測定室を設置 |
平成5年 | (財)航空公害防止協会は(財)空港環境整備協会に名称変更、同時に「航空公害研究センター」 を「航空環境研究センター」に名称変更 |
平成9年 | 羽田空港の拡張に伴い、研究センターを空港内多摩川沿いから旧整備場に移転。定期刊行物 「航空環境研究」を創刊 |
平成22年 | 「騒音振動部」、「大気環境部」及び「環境保健部」の3部を廃止して、新設の「調査研究部」に統合 |
平成24年 | 同じビルの5階から4階へ移転、同時に当協会は財団法人空港環境整備協会から一般財団法人 空港環境整備協会に移行 |
平成28年 | 本部(芝公園1-3-1 留園ビル5階)に移転 | 平成30年 | 一般財団法人空港振興・環境整備支援機構に名称変更 |
組織
組織規模
○空港振興・環境整備支援機構全体 :約170名
○航空環境研究センター : 10名
有資格者数
各種の公的資格保有者が在籍しております。また、新規資格の取得を積極的に推進しています。
保 有 資 格
環境計量士(騒音・振動関係) 2名
環境計量士(濃度関係) 1名
博士 1名
技術士(環境部門) 1名
計量証明事業登録
一般財団法人空港振興・環境整備支援機構は環境計量証明事業所として事業所登録を行っています。
音圧レベル 東京都 第1327号 (平成21年12月10日登録)
お問い合わせ
一般財団法人空港振興・環境整備支援機構 航空環境研究センター
〒105-0011 東京都港区芝公園1-3-1留園ビル5F
TEL:03-6721-5271 FAX:03-6721-5272