英国ロンドン・ヒースロー空港がカーボン・ニュートラルを目指す取り組みを公表

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 第3滑走路増設を予定しているヒースロー空港は、滑走路増設によって増加する二酸化炭素排出量をオフセットするための取り組みを公表した。以下の4つの分野に沿った取り組みを行う。
1.航空機の技術改善によるもの・・・新規の運航枠を配分する場合、運用機材の環境性能に重点的に配慮する。民間旅客機として最初に導入された電気飛行機の着陸料を最初の1年間無料にする。排出物の少ない、音の静かな航空機の着陸料を引き続き安く設定する。持続可能性を追求するヒースローの研究拠点を通じて電気飛行機に課金する場合のインフラの要件を再検討する。
2.空域と運航改善によるもの・・・着陸時の通常の旋回待機を解消できるかどうかの検討を含め、政府の空域近代化計画を支援する。誘導路使用時間の短縮、駐機場での地上電源の利用機会の増加、空港内移動時の使用エンジン数の削減を通じて、地上での航空機排出物を削減する。
3.サステナブルな燃料の利用・・・サステナブルな航空燃料を空港で使用するために必要なインフラを提供し、試験プロジェクトを支援して、サステナブルな航空燃料の開発と採用に関して先端空港となる。
4.carbon pricing(*注)とオフセット・・・英国の次世代のカーボン・オフセット手法を開発するにあたっては、重要な役割を果たす泥炭地修復や他のプロジェクトに引き続き投資する。泥炭地修復は中でも最も実質的で費用効果の高いカーボン・オフセット手法の1つになる可能性があり、ランカシャーですでに試験プロジェクトが進行中である。

*注:carbon pricing