ロンドンシティ空港が今後15年にわたるマスタープランを発表

https://www.londoncityairport.com/cor...aster-plan
https://downloads.ctfassets.net/ggj4k...LCY_MP.pdf

2020年12月4日

ロンドンシティ空港は2020 年12月4日、コロナ禍からのロンドンの回復を支援し、持続可能な成長をベースとした長期ビジョンとしての新しいマスタープランを発表した。

マスタープランの公表は、2006年以来であり、当初は2020年3月に発表される予定だったが、コロナ危機による国の封鎖中により乗客、スタッフ、地域コミュニティを支援することに重点を置いたため発表を延期していた。本プランは、2019年夏に16週間にわたってパブリックコメントが実施され、期間中に地域住民、利害関係者、乗客から寄せられたすべてのコメントは、マスタープランの最終決定に反映されたとしている。

今回のマスタープランは、以前の2006年のマスタープランに代わるもので、年間最大1,100万人の乗客と151,000回の航空機の離着陸に対応すべく今後の15年スパンの計画を進めるとしている。また、政府の方針に沿って既存の滑走路を最大限に活用することとしているが、滑走路の増設、拡張は計画に入っていない。ただ、必要なインフラ整備はこれまで段階的に進められてきており、今後も継続して行われる計画である。
なお、現在の取扱数は乗客数で約510万人(2019年)、離着陸回数で約84000回(2019年)であり、ほぼ倍の数値となる。
騒音対策としては、現在の8時間のカーフューを維持し、現時点でこの空港に運航が許可されている航空機よりも静かな新世代の航空機を運用することにより、現在の騒音コンターエリアを超えないようにするとともに、マスタープランの期間中に騒音コンターを縮小するために航空会社とともに努力する。現在英国で最も厳しい防音工事の基準57dB(筆者注、Leq,16h)の更なる改善を含む騒音対策を実施するとしている。
最大5,300人(約2700人増)の地元の雇用を創出し、英国経済に20億ポンド以上を貢献することにより、コロナ禍からのロンドンの回復を支援するとしており、低迷を続ける経済にインパクトを与える考えのようだ。