スキポール空港での「持続可能」なタキシングに向けての取り組み

https://news.schiphol.com/sustainable...i-process/
2021年3月30日
 スキポール空港では、2030年までに空港内施設のCO2排出をゼロにする取り組みを行っているが、2020年3月から同年8月まで、イスラエルの会社が開発した「Taxibot」というハイブリッド型のトーイングカーを使用した、スポットから出発滑走路近くの誘導路までのトーイングによるタキシング試験が170回以上行われていた。

 この取り組みは、スキポール空港が「2030年までの持続可能なタキシングの標準手順」と銘打って、オランダ航空交通管制(LVNL)、KLM、トランサビア、コレンドンダッチ航空、グランドハンドリング会社のdnataおよびKLM グランドサービスがナローボディ機を中心に共同で調査を実施したもの。スポットからのプッシュバックの後、航空機がエンジンを始動することなく、トーイングにより出発滑走路近くの誘導路(RWY36Lの場合は滑走路端近くの待機誘導路)まで走行し、そこからエンジン始動して出発するという方法だ。これにより、使用した滑走路にもよるが、約50%の燃料節約、最もタキシング時間が長い滑走では、65%の節約になったとしている。

 当然CO2の排出、騒音、という環境面からもメリットがあるわけで、国も後押ししている内容でスキポール空港では2030年までに空港全体での標準的な手法にしたい考えだ。今回の調査結果により、スキポールで標準的な手順となるためには、トーイングカーを外す誘導路整備などのインフラストラクチャ、プロセス、およびテクノロジーに大幅な調整を加える必要があることが明らかになったということで、この解決策と調整を含むロードマップに取り組んでいる。