海外情報紹介 エコ・デモンストレーター787による新しい効率性能技術の飛行テストをボーイングが開始

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2011

2014年11月24日月曜日−飛行のあらゆる段階を通じた環境性能改善を目指し、25を超える新技術の飛行試験がボーイング社の最新のエコ・デモンストレーター計画において開始された。試験の新ラウンドでは、運航効率に関連するソフトウェアと連動性技術の評価、配線や重量を減らすためのリモートセンサーの評価、燃料効率の大幅な改善をもたらす空気力学的な改善や航空管制の改善の評価、そして、翼の着氷を減らす着雪氷防止塗装に関する評価のために、787ドリームライナーを使用している。このエコ・デモンストレーター787は7月に、重量と騒音を減らすためにボーイング社が設計した音響セラミックマトリックス複合材料ノズルの飛行試験を完了している。

日本航空や他のエアラインとの協力による着陸の効率改善や新しい温室効果ガスセンサーの評価のためのNASA Airborne Spacing for Terminal Arrival Routes (ASTAR)システムが最新の試験には含まれている。着陸の最適化と燃料使用削減を目的とした新型航空機と旧型航空機の計器着陸システム試験も実施中である。デルタ航空との協力により、飛行効率と旅客の快適性の改善をもたらすものとして、中程度あるいはより大きな乱気流事象の軽減の助けとなるリアルタイム乱気流報告を作成しているところである。

この試験は、費用を参加者が負担する競争入札による5年間の取り組みで、FAAの低エネルギー・低排出物・低騒音のための連続(CLEEN)プログラムの一部である。787関連技術と飛行試験関連の供給協力企業として、ロールスロイス、ハネウェル、ロックウェルコリンズ、ゼネラル・エレクトリックとパナソニックが名を連ねている。

エコ・デモンストレーター計画の前回の試験は、新型の737 MAXにおいて最大1.8%の燃料効率改善につながる先進技術ウィングレットの特徴を含め、2011年に15の技術のテストを主題としてアメリカン航空の次世代型737を使用して行われた。来年にはTUIトラベルグループ及びNASAと協力し、757を使用してさらなる技術試験が行われるだろう。

「エコ・デモンストレーターは、エアラインのゲートからゲートまでの効率改善を可能にし、燃料消費や排出物そして騒音の削減を可能にする技術に重点を置いている。」とボーイング民間航空機部門のCEOであるRay Conner氏は語った。「エコ・デモンストレーター計画を通じてボーイングは、環境および我々の顧客の利益になる革新技術に引き続き投資する。」

リンク:
ボーイングのエコ・デモンストレーター
米国連邦航空局(FAA)のCLEENプログラム