海外情報紹介 NRCが飛行中に試用した100パーセントバイオ燃料の分析で、排出物が減少したのが判明した。

 カナダ学術会議(National Research Council of Canada, NRC)が昨年10月29日に行った100パーセントバイオ燃料での試験飛行について、排出物測定結果がNRCのホームページに掲載されましたので、ご参考までに要約を掲載します。 実現可能な代替エネルギー源に関する産業界との共同作業

2013年1月7日---オンタリオ州オタワ

 (バイオ燃料の排ガスについて情報収集するためFalcon 20を追尾するT33の写真が、原記事では掲載されている。)

 100パーセントバイオ燃料を使用して行った世界初の民間飛行の結果を今日カナダ学術会議(NRC)が公表し、昨年10月のテスト飛行で使用したバイオ燃料は従来の航空燃料と燃焼効率は同じで排ガスが少ないことがわかった。

 専門家チームによって飛行中に収集され分析された情報により、バイオ燃料を使用すると従来の燃料と比較してエアロゾル排出物が(50パーセント)低減するという重要な発見があった。さらに、(施設内で)固定したエンジンを使用して追加テストを行った結果、従来の燃料と比較して粒子状物質が(多くて25パーセント)減り、黒色炭素排出物が(多くて49パーセント)減るという顕著な低減結果を示している。これらの試験ではまた、エンジン性能は同程度でありながら、エンジンの定常状態運転時に燃費が1.5パーセント改善されたのがわかっている。飛行中に試用されたバイオ燃料が石油系燃料の仕様を満たすためのジェット機のエンジン改修は不要だった。

 「これらの有益な結果に我々は喜んでいる。順調に飛行し、収集データはバイオ燃料が環境に及ぼす影響のよりよい理解を我々に可能にした。」とカナダ学術会議のPresidentであるJohn R McDougall氏が語った。「我々は引き続き、パートナーであるApplied Research Associates社、Chevron Lummus Global社やAgrisoma Bioscience Inc. 社とともに、この効果的なエネルギー解決策を市場に出すための作業を行う予定だ。最終生産物は航空機排出物低減のための地球に優しい選択肢になるだろう。」

 NRCは2012年10月29日に混合物無しの100パーセントバイオ燃料で民間ジェット機を飛行させるという、航空産業にとっての偉業を成し遂げた。Falcon 20がバイオ燃料により、民間航空機の通常の高度と同じ30,000フィートの高度で飛行した。もう1機の航空機であるT-33が飛行中にFalconを追尾し、エンジン排出物を測定した。

(「バイオ燃料イニシアチブに関する詳細情報」と「100パーセントバイオ燃料を動力源とした世界初の民間飛行の詳細情報」のリンクが、原記事では掲載されている。)
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原記事:
http://www.nrc-cnrc.gc.ca/eng/news/releases/2013/biofuels.html

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