海外情報紹介 エアラインによる排出物は2014年に3.2%増大するが、燃料効率の改善は目標を上回る見込み。

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=1932

2014年6月9日月曜日−エアラインは2014年に2,700億リットルを超える燃料を燃焼すると予想され、その過程で約7億2,200万トンのCO2を排出するだろうと、IATAが予測している。前年と比較して3.2%の増加だが、国際エアライン協会が指摘するには消費者需要が増大する結果、全体の運航数が5.2%増加するのと比較しての数字である。2020年までの年間燃料効率改善目標を1.5%として、2014年には有効輸送トンキロ(ATK)あたり1.7%まで、有償トンキロ(RTK)を基準にして評価すると1.9%までの改善をエアライン産業は見込んでいる。先週のドーハにおけるIATAの年次総会でのスピーチで事務局長のTony Tyler氏は、地球に優しい発展への取り組みへ向けた戦略において航空部門は一致団結したが、2020年からのカーボンニュートラルな成長の約束を果たすためには各国政府が市場に基づく国際的対策を策定することが必須であると述べた。
2016年の次回総会までにそのような国際的対策を開発するという合意が、昨年10月のICAO総会においてついに得られたので、2013年はエアライン産業の持続可能性についての課題について顕著な進歩が見られた年だったと彼は述べた。

「ICAO総会で合意が得られたことで、環境影響の管理においては航空が各種産業の中心に置かれることになった。」と彼は代表者らに語った。「ICAO総会でのたたえられるべき精神を実際のメカニズムの中でさらに具体的な合意へと変化させるというICAOの挑戦を、エアラインは支持する。強制力のある国際的なカーボンオフセット制度は、我々の戦略の暫定的な一方法に過ぎない。技術や運航やインフラの改善を通じて炭素排出量を減らして持続可能性を達成するのが最終目的である。」

燃料効率の改善は新型機への投資によって促進されているとIATAはコメントし、2014年に約1,500億ドルに相当する1,400機の新型機をエアラインは配置して、燃料効率の悪い旧型機は800機程度が撤退または放置されることになるだろうという。

エアライン産業のCO2排出量の目標を達成するために、全加盟エアラインは燃料消費量データの報告を義務とすることに合意した。2013年2月にIATAはオンラインによる燃料報告と排出量データベース(FRED)を稼働させ、IATAの報告によれば加盟エアラインの89%が現在参加している。正確なデータをもって、ウィングレットや軽量化対策のような燃料効率や軽減技術による利点を実証することをIATAは望んでいる。「そのような技術はしばしば一つ一つでは軽微な改善に過ぎないが、合わせて適用すればかなりの効果がある。」とIATAは報告している。

IATAはまた、調和のとれた燃料測定原案と共通する燃料測定の単位を開発した。今年、IATAは多くのことを報告する機能を増やすことを含めてFREDを強化し、燃料測定の推奨案の承認を求める予定である。

リンク:
IATA年次総会2014