原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=1952
2014年7月22日火曜日−ドバイに本拠を置くPetrixo Oil & Gasは、アラブ首長国連邦を構成する首長国の1つであるフジャイラ近郊に新規建設予定の精製所における再生可能ジェット燃料と再生可能ディーゼル製造用の技術として、ハネウェルUOP社の再生可能ジェット燃料処理技術を選定した。使用予定の原料の素材や種類はまだ明らかにされていないが、この技術によって約500,000トンの再生可能原料の処理が可能であると見込まれている。今年初めにPetrixo社は新しい精製所建設に8億ドル投資する予定であると公表し、設計上は100万トンの生産能力を持たせる予定で、北米以外で初の工業規模の再生可能ジェット燃料製造施設となると主張している。バイオ精製所はフジャイラのフリーゾーン(経済特区)とフジャイラ港内の460,000m2の土地に建設予定で、ペルシャ湾岸諸国と世界市場のための様々なバイオ燃料製品製造が見込まれている。
様々な再生可能原料の処理が可能で、この技術によりハネウェル製グリーンジェット燃料とハネウェル製グリーンディーゼルを生産し、費用や入手量などの変動要因により決まる原料混合を調整できるフレキシビリティーを提供するように設計されている。藻類や塩生植物から抽出する最新世代の原料の採用も、これらの脂質の発展からの大量供給事業も可能にできる技術であると企業は述べている。
塩水に耐性がある塩生植物の研究が、アブダビで、Masdar科学技術研究所によって行われている。MasdarとハネウェルUOPはボーイング社やエティハド航空とともにサステナブルなバイオエネルギー研究共同体(SBRC)の設立メンバーである。今年初めに、SBRCの科学者らは砂漠植物の方が他のよく知られた原料よりも効率よくバイオ燃料を生産できることを見い出したと公表した(記事を参照のこと)。同時に、BIOjetアブダビという名称のアラブ首長国連邦におけるサステナブルな航空用バイオ燃料供給プロセスを設立(記事を参照)するために、エティハド航空とボーイング社そしてMasdarに、燃料会社であるTotal社とTakreer社が加わった。
Petrixo社によると、プロジェクト設立のために主要な国際企業と金融機関がコンソシアムを作ったが、ハネウェルUOP社は別として、企業名はこれまでに明らかにされていない。
ハネウェル社は、自社のドロップイン(添加型)グリーンジェット燃料は石油系ジェット燃料に最大50%混合することで、温室効果ガス排出を65%から85%減らすことができると主張している。この技術は米国のルイジアナ州の工業規模の施設でグリーンディーゼル製造に使用されている。グリーン、或いは再生可能なディーゼルは、バイオディーゼルと同じではないが、標準化団体であるASTM Internationalが再生可能ジェット燃料への転換の可能性があるとして調査中である。
「UOP社の再生可能処理技術はバイオディーゼルのような燃料添加剤というよりむしろ燃料そのものを製造し、現在の燃料供給プロセスにシームレスに適合する。」とUOP社の副社長であり、再生可能エネルギーと化学製品事業分野の統括責任者であるVeronica May女史は語った。
リンク:
Petrixo社
Honeywell UOP社 –グリーンジェット燃料
海外情報紹介 ハネウェルUOP社の再生可能ジェット燃料技術をオマーン湾岸に新設予定の大規模バイオ精製所用にPetrixo社が選定
- 2014年8月 7日(木) 09:00 JST