ボストン・ローガン空港では騒音軽減のための進入・出発方式の変更の可能性を検討

Block 1 procedure recommendations for Logan Airport community noise reduction, Dec 2017, Report No. ICAT-2017-08, 70p, MIT International Center for Air Transportation(ICAT)
報告書ダウンロード: https://dspace.mit.edu/handle/1721.1/114038
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 航法技術と監視技術の最近の発展により、GPSとArea Navigation (RNAV)に必要な性能要件(Required Navigation Performance, RNP)を用いた精度の高い新しい進入・出発運航方式が実現した。これらの運航方式は消費燃料の削減、航空交通管制のかなりの効率化と成果を上げているが、以前は航法の精度の低さとATCのベクタリングのせいで広範囲に広がっていた航跡が特定の航跡上に集中するようになり、航跡下の地域社会の騒音が悪化している。ボストン・ローガン国際空港(BOS)では2012年と2013年の間にRNAV方式が実施され、飛行経路下の地域社会に騒音被害が集中するようになった。MIT(マサチューセッツ工科大学)の国際航空交通センター(ICAT)のHansman教授が率いる調査では、航跡が集中する地域社会の騒音を軽減するための初期調査として、進入・出発方式の変更の可能性を探った。明らかに騒音改善が期待でき、運航上/技術上の問題が限定され、公平性の問題が無いと予測される変更をブロック1、騒音の再分配という公平性の問題と合わせて運航上/技術上の問題のために実現がより困難な変更をブロック2に分類した。今回のブロック1の報告書には滑走路33Lと22からのジェット機の出発で、目標上昇速度を220ノットかフラップをたたんでも安全に飛行できる速度のどちらか高い方に制限することを含め、大きく分けて4つの軽減策の可能性を検証している。