URL:https://popcdn.azureedge.net/pdfs/Year%20in%20Review%202017.pdf
ポートランド港湾局の騒音管理に関するサイト:http://www.flypdx.com/Inside/NoiseManagement?from=PDX
オレゴン州空軍(ORANG)のOverhead Continuous Descent Approach試行期間の報告書:https://popcdn.azureedge.net/pdfs/OHCDA%20Trial%20Period%20Report.pdf
(ポートランド国際空港の騒音対策については「航空環境研究」No.19(2015)のp.91-96(原文p.97-103)にポートランド港湾局の記事あり。)
ポートランド港湾局が所有する3空港(ポートランド国際空港・PDX、ヒルズボロ空港・HIO、Portland-Troutdale空港・TTD)の中で、オレゴン州空軍の基地でもあるポートランド国際空港では、軍用機の標準着陸方式である「overhead break」の修正版であるOverhead Continuous Descent Approach(OHCDA:通常より1000ft高い2500ftで滑走路端に近づき、その後滑走路視認して左旋回して減速し着陸に至る方式)が運用されており、これについて柔軟な運用(*注)をしたいという州空軍の希望があって、市民の騒音諮問委員会と協力し2017年は6ヶ月の試行を行った。そして地域社会への影響を分析し、この方式を最初にテスト及び実施した2008年の結果と比較した。ポートランド港湾局と騒音諮問委員会が州軍による自主的な騒音軽減対策を期待する一方で、最終的な同柔軟方式承認の是非の権限はFAAにある。
また、連邦航空局(FAA)が米国内で順次導入している次世代型航空交通システムNextGenをポートランド港湾局では2008年以降導入しているが、当初より地域社会の理解を得ることと、騒音影響や排出物などの影響に重点的に配慮している。成功例としてのポートランド港湾局の実例を、協力企業であるボーイングやアラスカ航空と共同で2017年は航空機騒音・排出物削減シンポジウムで発表した。また、FAAと協力してNextGenプログラムのビデオを製作し、ターミナルCやユーチューブで流している。
*注:軍が提案した柔軟な運用というのは、「通常、週日9:00から17:00、滑走
路の東側サイドに限って実施されていたものを、週末も含め日の出から日没、また、
滑走路の東側だけでなく、西側においても実施したい」などという内容のため、州軍といえども使用機材はF15クラスなので、結構なインパクトがあると思われる。
2017 Year in Review (ポートランド港湾局による2017年の航空機騒音管理状況の概要報告)
- 2018年5月30日(水) 16:00 JST