英国ロンドン・ヒースロー空港が将来の容量拡大を見越して滑走路の運用方法等に関する意見聴取を開始

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英国民間航空局による2018の英国空港統計  関連記事(2019/1/8)

 英国ロンドン・ヒースロー空港は年間離着陸数477,604回を2本の滑走路で処理している。年間旅客数は79,788,997人にのぼる(数字は英国民間航空局の2018年の統計より)。将来のさらなる容量拡大を見越した第3滑走路増設の推進が2018年6月に英国議会によって承認されたものの、大気汚染や騒音の悪化、莫大な費用負担等の問題を不安視する住民やエアライン等に対して明快な解答は出されていない。3月には、地方自治体の共同体等5者の申し立てによる司法審査が高等法院において行われることになっている。
 そのような状況下で、ヒースロー空港は1.将来の運航のための滑走路の使用法、2.容量拡大のための空域の変更、3.既存の2本の滑走路を活用するための空域の変更(Independent Parallel Approaches(IPA)の提案)について一般からの意見聴取を1月8日から3月4日まで行っている。
 騒音負担軽減のため、空港では現在、滑走路の運用方法を2通り設定し、毎日15時に切り替えて騒音から解放される時間帯を空港周辺住民に対し定期的に提供している。今回の意見聴取では、滑走路が3本になった場合にこれをどのように運用するか、また、3本の滑走路の飛行経路の設定範囲(design envelopes)を提示することで飛行経路をどのように設定するかに関する意見も求めている。
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