英国ロンドン・ヒースロー空港第3滑走路増設計画の進展について

法的異議申し立て関連URL
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意見聴取に関する告知(2019/5/15)  関連記事1(2019/5/15)  関連記事2(2019/5/16)

 南東イングランドにおける空港容量拡大のため、英国政府が、Airports National Policy Statement (ANPS)を通じてヒースロー空港第3滑走路増設を推進しようとしているのに対し、5者が法的異議申し立てを行い、3月に高等法院で聞き取り調査が行われた。空港容量の拡大自体に異議が申し立てられたわけではなく、法廷は第3滑走路増設による容量拡大という決定とそれに至ったプロセスに法的瑕疵がなかったかどうかについてのみ検討した。その結果、5月1日に言い渡された判決ではすべてが却下された。
 ANPSは計画プロセスの一部であり、事実上のplanning permissionであるdevelopment consent order (DCO)を出すための条件や義務の審査時に、さらなる精査をするのが妥当であるということも却下の理由となっていた。
 ヒースロー空港の拡張計画については法定の意見聴取が6月18日から9月13日まで行われるがこれに関しては、来場者が拡張現実によって将来の空港の姿を見たり、防音工事の効果を仮想体験したりするイベントを以前より多くの場所で実施する。また、様々なメディアを駆使した大規模なマーケティングキャンペーンでは、Spotifyによって260万世帯に意見聴取への参加を直接働きかけるなど、今回の意見聴取は従来のやり方とは異なる革新的なやり方で実施される予定である。