英国Brexit後の対応について

https://www.caa.co.uk/Our-work/About-...ransition/
https://publicapps.caa.co.uk/modalapp...mp;id=8675

EU離脱移行期間
英国は、2020年1月31日にEUから脱退した後、2020年12月31日まで移行期間に入っている。移行期間中はEU法が引き続き適用され、英国とその航空部門は安全規程関係は引き続き欧州航空安全機関(EASA)システムに従って運営されている。
英国政府は、EUを脱退後もお互いの経済的および社会的結びつきを支援し、継続的な輸送接続を確保することを明確に打ち出しているが、その目的に向けたEUとの交渉は、2020年3月から行われているものの、十分な締結作業が行われているとは言えない状況だ。

CAAの動き
こうした中、EUの離脱に関連してCAAが取り組んでいる作業としては、Brexitプロセスで政府を支援するため:
・交渉に技術的なアドバイスとサポートを提供
・法令集がすべてのシナリオで効果的に機能し続けることを保証するために法的および政策的支援を提供。既存のEU法を英国法に変換するとともに、EU規定を国内法として既存の英国法としているものは継続する方向
・運輸省(DfT)と協力して、米国、ブラジル、カナダ、および日本との二国間航空安全協定または同様の協定を策定
等を行ってきている。

EASAからは完全撤退
一方、英国は2021年1月1日にEASAシステムから完全に撤退する。
EUと英国の間には、航空免許、承認、および証明書に関する相互承認協定はなく、英国が発行したライセンスと承認(英国がEASAメンバーであったときに発行された)は、英国の法律の下で引き続き有効だが、EUシステム内で引き続き有効なものはEU規則2019/494に含まれるもののみとされている。

騒音関係は・・
 騒音関係の規定については、EU Directive2002/49/ECに基づき、規定化されている。EUでは、一次法であるEU条約、二次法である共同体立法があるが、共同体立法はおもに「規則」「指令」など5種類がある。EU Directive はこの「指令」に当たるため、全ての加盟国への直接適用・国内法制定の義務があり、EU離脱後ただちに騒音対策に影響が出ることは考えにくい。ただ、国内法としての基準の見直しという点では、英国が独自でできることになり、今後の動きが注目されるところである。