ブリュッセル控訴裁判所がブリュッセル空港の経路下の住民による騒音苦情を認めた

2020年10月29日
https://www.aviation24.be/airports/br...s-airport/
https://www.aviation24.be/airports/br...runway-01/

10月22日、ブリュッセル控訴裁判所は、2004年2月以降ブリュッセル空港の滑走路01への不適切な着陸を訴えた、ブリュッセル空港の滑走路01/19の経路下に住む300人以上の居住者の訴えを認める判決を下した。

判決では、クラーイネム、ウェーゼムベーク・オッペム、シント・ピーターズ・ウォルウェ(空港の南西側に位置する地域)の各自治体の300人以上の住民が、航空機騒音が2004年2月以降悪化したことによる苦情を訴えていた。

控訴裁判所は、滑走路01/19を使用する状況下では滑走路が短いことにより(2987m)、非常に人口密度の高い地域を低高度で飛行しており、着陸時の騒音による影響を与えていると認め、さらに、国が「2004年2月28日の滑走路02(注:現在は01と呼ばれる)の優先使用を決定する際に誤りを犯し」、この短い滑走路をより使用するようにしたと述べている。裁判所によると、これらの決定により、1997年から2003年(年間8,876)と2004年から2018年(年間15,759)の間に着陸のためのRWY01/19の使用がほぼ2倍になったとのべている。
控訴裁判所は、これに先立って2017年3月、2004年2月8日から2011年12月31日までの期間に対して、健康な環境の保護の権利を確立する欧州人権条約の第8条に関するベルギー国の過失をすでに立証していた。そしてその後の2012年1月1日から2018年10月31日の期間についても、同様の考え方に基づきベルギー国家の過失を認めた形である。
これらの2つの期間について世界保健機関(WHO)によって設定された騒音閾値を超える騒音レベルであるとの認識であるとともに、居住者が被った損害賠償として、騒音コンターに基づき数百万ユーロを支払うよう命じている。

この裁判の結果、地元住民は、ベルギー国が滑走路01を乱用しないように、滑走路の使用方法の変更を期待している。