FAAがシカゴ・オヘア空港の滑走路運用変更等に伴う検討手続開始

https://www.faa.gov/news/press_releas...wsId=26141
https://www.faa.gov/airports/great_la...APandATEA/
2021 年 5 月 25 日
 アメリカ連邦航空局 (FAA) は、シカゴ市航空局によって提案された数十億ドル規模のシカゴ・オヘア国際空港近代化プロジェクトに関して、滑走路延長及びその運用方法の変更などに伴う環境アセスメントが必要かどうかの検討手続を開始した。提案されたプロジェクトには、これまで進めてきていた滑走路の延長計画や同時平行進入のための滑走路 10R/28L のオフセット進入方式のほか、空港のターミナル エリア改良、誘導路の改良、ホテル開発などが含まれている。

 米国では、環境アセスメントを規定する国家環境政策法(NEPA)およびFAA Order 1050 1Fで、滑走路の新設や管制運用の変更などにともない周辺の騒音レベルが一定の閾値を超える場合は環境アセスメントを実施する規定になっている。今回FAAから発表された環境アセスメントへのステップは、8段階あるうちの第1段階の「スコーピング」と呼ばれるもので、パブリックコメントがメインとなる。この最初の評価ステップでは、7月9日まで周辺住民からの意見を受け付けるなどして、環境影響評価書が必要かどうかなどを判断するのに役立てるとしている。

 とくにFAAが進めようとしているオフセット進入については、現在ある東西方向の6本の平行滑走路延長工事をすすめても、最も南側に位置する滑走路 10R/28L とその一本内側の10C/28Cの間隔が同時進入の要件を満たさないため、滑走路 10R/28Lの進入方向を2.5度オフセットして4本の滑走路を同時進入可能とするものだ。

 FAA は、騒音、大気環境について、影響を調査する方向ですすめており、今後プロセス全体を通じて、連邦、州、および地元当局などとの調整と協議を行う考えだ。