NASAと米国ジョビーアビエーションによる「空飛ぶクルマ」の飛行試験

2021年9月
https://www.nasa.gov/press-release/na...-with-joby

NASA(アメリカ航空宇宙局)は、今年9月、電動垂直離着陸機(eVTOL、通称「空飛ぶクルマ」)の開発企業である「Joby Aviation」と共同で、同社が開発するeVTOL機の騒音影響などを調査するため、カリフォルニア州ビッグサーにおいて2週間のテスト飛行を実施した。
 Joby Aviationの開発中のeVTOLは、最大航続距離150マイル(約270㎞)、最高速度200マイル(約360㎞)で、パイロット1人と乗客4人を乗せ、ゼロエミッションで飛行できるとしており、2023年にFAA(連邦航空局)の電動エアタクシーとしての認証を受けることを目指している(商業飛行開始の目標は2024年)。
 
NASAがeVTOL機の調査をおこなうのは今回が初めてで、50以上のマイクロホンアレイを使用し、飛行の様々な段階の音響特性を測定したとしている。
米国においては、小型ヘリコプターの騒音基準はあるが、eVTOL等の機材に関する新たな騒音基準の策定などは具体化していない状況である。 
テスト終了後、年内にNASAとJoby Aviationの音響専門家チームが協力してデータを分析し、年内に結果を発表する予定としているが、NASAは今回のテスト結果は、現在のFAAの規制内容として取り込むことに役立つとしている。