ヒースロー空港が今後10年間の持続可能性戦略を発表

https://www.heathrow.com/company/abou...y-strategy

https://www.heathrow.com/content/dam/...0FINAL.pdf


英国のヒースロー空港は、2月10日、今後10年間の持続可能性戦略「HEATHROW 2.0:CONNECTING PEOPLE AND PLANET」(ヒースロー2.0:人と惑星をつなぐ新しい計画)発表した。
この計画は、5年前に同社が立ち上げた戦略をリニューアルしたもので、パンデミック後の今後10年間で、深刻化する気候変動への対応、フライトの脱炭素化、空港周辺地域の生活・労働環境の改善を継続するための一連の野心的な目標を掲げ、サステナビリティを第一に考えより良い空港を築いていくための方法を概説していている。

炭素排出については、2019年のレベルと比較して、「空気中の炭素」で最大15%、「地上の炭素」で少なくとも45%の排出量を削減することを目指しているほか、航空機騒音に関しても、2019年レベルとの比較などでいくつか目標を掲げている。
 具体的には、
・2019年と比較してコンターエリアを縮小する
・2028年までにこれまで行われていなかった東風時のレスパイトを実施する
(時間のかかる理由は空港のインフラ整備が必要なためとしている)
・2025年までに00:00~04:30の間の例外運航を除く運航を行わない
・2019年段階のチャプター4の機数をさらに縮減し、チャプター14航空機の導入にインセンティブを与える(より静穏な航空機の導入に伴い、騒音関係料金の見直しを毎年続けていく予定)
・23:45以降の航空機の運航がない状況を2019年の水準と比較して増加させる

としており、このほかにもより効果的な騒音軽減運航方式の検討、土地利用計画等に関する既存のスキームの改善なども目標に挙げている。
なお、防音工事等の補償関係の指標などには言及していない。