原記事:
http://www.faa.gov/news/press_releases/news_story.cfm?newsId=18774
2015年5月7日
連絡先:ローラ・ブラウン
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Eメール:laura.j.brown@faa.gov
ワシントン − 米国運輸省・連邦航空局(FAA)はまもなく航空機騒音暴露とそれが空港周辺地域社会へ及ぼす影響の間の関係についての科学的証拠を更新するため、複数年に渡る取り組みにおける次の段階の作業に着手するだろう。
「航空機騒音に関する公衆の不安にFAAは敏感である。この調査を迅速に進めることに意味があると我々は理解しているので、できるだけこの作業を速やかに終わらせる予定である。」とFAA局長のMichael Huerta氏は語った。「航空騒音に関する地域社会の不安に真剣に応える責任がFAAにはある。我々の作業は、大変重要な問題に関する全体像と視点を公衆に提供する機会を与えるためのものだ。」
これからの2〜3ヶ月間に調査を開始し、FAAは米国の複数空港を選んで周辺の住民と郵便と電話で連絡を取り、1年間に渡って航空騒音に関する一般大衆の考え方を調査する。これは米国内でかつて実施された調査の中で単一の騒音調査としては最も包括的な調査になり、国内の20空港周辺の地域社会で聞き取り調査が行われる予定である。調査の科学的完全性を維持するため、どの地域社会で聞き取り調査を行う予定かはFAAは公表できない。
FAAは米国行政予算管理局から先週、調査実施のための承認を得て、2016年終わりまでにはデータ収集を終えたいと考えている。FAAはその後、騒音暴露の測定方法を更新するかどうか決めるため、結果の分析を行うだろう。
この調査の枠組みは全米科学アカデミーズの運輸研究委員会(TRB)が運営する、空港共同研究プログラム(ACRP)を通じて開発された。この調査の枠組みを使って、望ましい土地利用を検討し、航空機騒音によって日常生活が阻害される地域に連邦が費用を出すことの正当性を裏付け、FAAの現在の取り組み方を変えるかどうか決定するだろう。
航空機騒音は現在、24時間の地域社会騒音をすべて平均するという尺度を使って測定されており、夜間と早朝時間帯の騒音に10倍のペナルティを課している。昼夜平均騒音レベル(DNL)で知られるこの測定の科学的根拠は、1970年代の輸送騒音の社会調査の結果に基づいている。
1981年にFAAは防音工事や他の騒音軽減対策に連邦政府の補助金が適用できる指針としてDNL 65デシベルを定めた。このやり方は1980年代末期と1990年代初期に行われた調査によって再度確認された。
それからの数年間、航空機メーカーは飛躍的に音が静かな航空機を生み出す技術を実現した。しかし、航空産業の成長が続くのに伴い、米国の多くの大規模空港周辺の住民が航空機騒音に関して不安を表してきた。地域社会や国中の多くの都市の指導者らを含めた利害関係者との間で引き続き行っている対話の一環として、FAAは騒音測定のためのFAAの取り組みの見直しをはかっているところである。
変更するのが正しいという裏付けがとれれば、省庁間の調整や公開レビューとパブリックコメントは必要になるが、改訂政策、関連ガイダンスや関連規則をFAAは提案することになるだろう。
訳注:なお、この調査についてはgreenaironline.comの以下のURLにも関連記事が掲載されています。
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2086
この記事では昨年ACRPの後援でTRBが開催したオンラインセミナー(聴力、睡眠、健康、うるささや学習環境に航空騒音が及ぼす潜在的影響に関するもの)について触れています。このウェブセミナーの詳細は以下です。
http://www.trb.org/main/blurbs/170120.aspx
海外情報紹介 米国FAAは航空機騒音影響の測定方法を再評価(FAAの報道発表より)
- 2015年6月 2日(火) 13:00 JST