騒音振動に関する調査研究

 騒音振動に関する調査業務として、空港周辺における航空機騒音、飛行経路、低周波音及び振動の実態調査をはじめ、テレビ受信障害調査、航空機騒音予測コンター作成を行っております。主要空港周辺に設置された騒音監視塔で常時観測される騒音データの統計整理も行っております。これらの調査結果は空港周辺の環境整備を進める際の基本資料となるものです。一方、研究業務としては航空機騒音予測手法の精度向上の検討を中心として航空機騒音の評価並びに測定解析の方法について研究しております。さらに国際民間航空機関(ICAO)や国際協力事業団が推進するプロジェクトにも協力しております。以上の業務、特に騒音予測の精度向上や妥当性の検証については「航空機騒音委員会」を設置して審議しております。

航空機騒音及び飛行経路の実態調査

 空港周辺における航空機騒音や飛行経路の状況を把握するために実態調査を行っております。調査の目的や対象空港に応じて調査の規模等は異なりますが、騒音に加え、必要に応じて低周波騒音や振動の測定も行っております。


測定データの統空港周辺における航空機騒音の常時監視装置の計解析調査

 主要空港の周辺に設置されている航空機騒音の常時監視装置によって膨大な観測データの統計的な解析を行っております。監視装置のシステム設計や適地調査も必要に応じて行います。


航空機騒音予測コンターの作成

 空港周辺の騒音状況の将来予測や騒音対策のためのトレードオフスタディに用いる航空機騒音予測コンターを、各種の調査により作成したデータベースに基づいて作成する業務を行っております。


航空機騒音予測手法の精度向上の研究

 騒音対策区域の設定に際しては高精度で騒音の予測を行う必要があります。そのため、予測の基本となる基礎データの精度向上、側方の過剰減衰等や音源指向性などの影響要因についての補正を算定するための研究を行っております。


テレビ受信におけるフラッター障害の調査と予測の研究

 テレビのフラッター障害は電波と航空機の位置関係、地上の地形により発生しますが、この電波障害の実態を調査し、発生範囲及び影響の程度を予測する研究を行っております。


飛行経路測定手法の研究

 騒音予測等の基礎資料とするために空港周辺における航空機の飛行状況を把握することが必要です。ビデオによる光学的手法やレーダー電波による飛行経路測定手法について研究し、それらの測定精度の向上に努めています。

国際民間航空機関及び国際協力機構の活動への協力

 航空機騒音の規制や評価の方法に関する国際基準等を検討する国際民間航空機関(ICAO)の活動に参加、協力し、かつ情報収集しております。たとえば、各国の航空機騒音予測手法を比較検討する作業に参加し、協力しています。また、国の要請により、開発途上国の技術者育成協力等の事業に技術協力しております。

「航空機騒音委員会」の開催

 音響学、航空工学、運航手順等の専門家で構成する「航空機騒音委員会」を設置し、前述の各種調査・研究の方向付けや結果の有効性等について審議していただいております。