海外情報紹介 航空の二酸化炭素排出を扱う市場に基づく対策に関する世界規模での加盟国との対話をICAOが終了

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2080

2015年5月1日金曜日−世界の5地域で4月に開催された、ICAO主催による一連のICAO気候変動セミナーは今週マドリードで終了した。国際航空対話(GLADs)会議の目的は、国際航空の炭素排出量削減のために取り組んでいる、軽減対策についての情報をICAO加盟国に提供することであったが、特に2020年以降の航空部門の総排出量の上限設定のため、提案する市場に基づく対策を加盟国に説明して話し合うことになっていた。正式な結論は出ていないが、現在ICAOで対策の作成に携わっている加盟国にとってはカーボンオフセット制度が好ましい選択肢と考えられており、航空産業や市民社会の代表を含め、GLADsの参加者はこの制度に関する考えや提案の提出を求められた。ICAOの試算では、カーボンニュートラルな成長目標達成には、2025年まではエアライン部門で年間約28億ドルの費用が必要となる可能性があり、2035年までではその金額が119億ドルにまで上がる可能性がある。
人の活動に由来する世界のCO2排出物の約2%が航空に由来し、ICAOは航空による排出物のうちの国際航空部分についてのみ取り組むことが義務づけられており、国際航空の割合は航空全体の約65%である。ICAOの統計によれば、1億4,200万トンの燃料が消費された結果、2010年の国際航空によるCO2排出量は4億4,800万トンに達した。この国連の専門機関は、2040年までに燃料消費量がこの数字の2.8から3.9倍に増加し、交通量(RTKs(訳注:Revenue Ton Kilometers有償トンキロ)で計算)は約4.2倍に増加すると予測している。そのため、国際航空部門のCO2排出量は、「かなりの量であり、増大し続けている」とICAOは警告し、1. 加盟国の行動計画を通じての排出量の把握、低減策の有効性の確認および実施、2. 加盟国への支援、最後には3. 削減策実施のための国際的活動という3本柱からのアプローチによりICAOは問題解決にあたっている。

ICAO加盟国は航空部門の年間2%の燃料効率改善目標に合意してきたが、世界の航空交通は5%近い成長率で増大を続けており、「排出量と排出目標との隔たり」を埋めてカーボンニュートラルな成長目標(これはこれまでのところICAOの努力目標であるが)を達成するため、サステナブルな代替燃料の使用を含めた他の一連の技術的な対策や運航による対策とともに、市場に基づく世界規模の対策(GMBM)が必要とされている。航空機に関する新技術が将来導入されることにより得られる総効率の向上は、0.57%から1.5%(年換算ベース)の間くらいになりそうだとICAOは見積もっている。言い換えると、2035年に購入される航空機は2010年の新型機よりも13%から31%程度効率がよくなっているという予測である。

ICAOの予測では2020年には国際航空の使用する燃料全体の3%がサステナブルな代替原料由来のものになるだろうが、長期の生産予測にはいまだにかなりの不確定性があるとしている。ICAOの航空環境保護委員会(CAEP)が設立した代替燃料タスクフォースは将来の生産性とライフサイクルでの利点をさらに評価しているところである。CAEPが他に検討しているのは代替燃料を使用する飛行からの排出量を算出する場合、どこまでGMBMで配慮すべきかということである。

課税や排出物取引のような他のMBMの形態も検討されてきたが、大幅に値を下げられるカーボンオフセットが、より単純で、実質的で、費用がかからず速やかに導入できる選択肢と考えられている。1つの部門(この場合は航空部門)からの排出物を発電や農業のような他の部門での排出削減によるオフセットで埋め合わせる。この制度の完全性を守るため、排出量削減は対象になるエアラインの排出量の厳格な検証と証明、および購入される排出物量によって確実なものにしなければならない。

2013年遅くに開催された前回ICAO総会で採択された決議(A38-18)に従い、GMBM作成を指導するため、ICAO理事会は理事会メンバーの17加盟国とIATAの代表で構成される環境アドバイザリーグループ(EAG)を設立した。排出単位の適格性、監視・報告・検証(MRV)の諸要件、MBMの影響評価に関する作業を行っているサブグループとともに、ICAO事務局およびもう一つのCAEPタスクフォースであるGMTF(Global MBM Technical Task Force)が技術支援を行っている。GMBMの枠組みは2016年秋の39回総会での決定のため、2016年の半ばまでに作成を完了して、理事会による合意を得ることを期待している。

GMBMの作成を目指して、ICAO事務局は昨年EAGのために、提案の概略と制度のために考えうる基礎となる主要素を作りだし、それ以降さらに改良されてStrawman(たたき台)と呼んでいる。これらにはたとえば成長の速い航空機運航事業者や新規参入事業者、事業者毎の燃料効率がすでに航空産業の平均を十分に上回っている「早期達成」事業者に配慮するための調整を組み込んでいる。

ICAOは現在、「どの加盟国も遅れさせない。」というスローガンのもとで、加盟国が世界基準に適合するよう支援するため、必要な援助と必要知識の積み上げに一層の重点を置いている。この目的に沿って、GLADsはICAOがMBMの背景にある原則について加盟国に情報提供し、ICAOの3年周期の中間の時点において検討に値する情報と意見交換を行うための1つの機会となった。全5回のGLADsに参加したICAO事務局メンバーの報告では、この問題について様々な理解のされ方があったが、GMBMの企画において加盟国が知りたかった事項についてかなりの共通性が見られたとのことだった。

2日間のGLADsの半分の時間を「対話」セッションに費やし、参加者は少人数の討議のグループに分かれて国際航空のGMBMで最も重要な検討事項に係わる問題に取り組んだ。加盟国、産業、NGOsからの代表は見識や発想を発表するよう促され、その結果は全体会議に反映された。

GreenAir誌が参加した欧州・北大西洋地域のGLADでは多くの主要問題についてかなり高い割合で共通意見があった。:

 ・MBMは分かりやすく管理が簡単で費用対効果のあるべきもの。
 ・環境に適応したものでMRVの頑健性がなければならない。
 ・競争的ゆがみを避け、差別のないものとする。
 ・航空の成長を妨げるべきではない。
 ・収益の創出でなく、排出物削減を推進すべきで、排出物の二重集計を
  避ける。
 ・検証可能な広範囲の炭素単位が利用しやすく提供されること。
 ・開かれた対話とフィードバックにより、GMBM作成プロセスがすべて
  の加盟国と利害関係者との間でより透明であること。
 ・必要であれば、必要な知識の積み上げによる技術的援助を加盟国に提
  供する。
 ・GMBM実施には強い法体系の裏付けが必要。加えて、
 ・CBDR(共通だが差別化された義務)/SCRC(特殊状況と個々の能力)原
  則の十分な理解と根拠に基づく解決を考えることが必要。

GLADsのフィードバックは6月のICAO理事会で代表者に説明する前に、今月の次回EAG会議で討議される予定である。2回目のGLADsは来年の3月か4月の開催が見込まれ、その後GMBMに関しての特別な高官会議が行われる予定である。ICAOは今年遅くに開催されるパリでのUNFCCC COP21サミットでICAOの気候変動対策関連活動の進展を説明することになっている。ICAOはまた、9月に航空排出物削減に関してE-GAPと呼ぶ2日間のセミナーを開催するが、そこには炭素市場に関するセッションもある。

CAEPによる分析では、炭素価格に関するIEA予測を用いると炭素予想価格が6ドルから20ドルの間であるとすると、航空産業による炭素オフセット費用は2025年では19億ドルから62億ドルの間(ミッドレンジが28億ドル)であるとみている。この数字は、炭素価格が12ドルから40ドルの間とすると、2035年までには72億ドルから239億ドル(ミッドレンジ119億ドル)の間まで上昇することになる。ミッドレンジの炭素価格なら、これらの費用は2025年の年間航空輸送収益見積額の0.3%となり、2035年には収益の0.9%まで上昇することになる。(下の表を参照)

マドリードの最後のGLAD開催までに、加盟国約100カ国から350人を超える参加者が5回のICAO関連会議(GLAD会議)に出席した。「参加者が多かったことがとても励みになったし、ものすごく得るものの多いセミナーだった。」と航空輸送局の環境部門次長のJane Hupe女史はGreenAir誌に語った。「対話セッションで私達が聞いた質問への答えは、5回のGLADsを通じて多くの似たようなものがあった。」

GLADsの開催前は、多くの発展途上国がMBMの目的をよく認識しておらず、誤解している国もあったと彼女は述べた。しかし、排出物削減達成のための様々な方策の一部として、「全体構想」の中にどのようにMBMが組み込まれるのかを加盟国が今では理解し、UNFCCC CDMの炭素クレジットを用いて発展途上国でのプロジェクトを支援することは多くの加盟国にとって重要な考え方となったと彼女は付け加えた。

「全ての人がMBMの実現を熱望しているわけではないが、国際航空が排出量ギャップを埋めてICAOの環境目標を達成する助けとなる1つの方策がMBMであるという理解はされている。同様に、加盟国がMBMから何を期待しているか我々は良く理解することができ、加盟国の要求にいかにICAOが対応できるかについては、これから配慮されるだろう。」

GLADsからの発表、対話セッションで出された質問、関連資料はICAO GLADsウェブサイトからダウンロード可能である。

ICAO CAEPが見積もるカーボンニュートラルな成長目標達成のためのオフセット購入費用:

航空産業の収益に対するオフセット購入費用のICAO CAEPによる見積もり ※GLADsで上映された「国際航空のためのサステナブルな将来への道のり」というICAOのビデオが原記事から見られます。

ヒースロー空港はエアラインを騒音のうるささでランク付けする

BBC.CO.UKの5月30日付け記事に、英国ヒースロー空港のこれからの騒音対策について紹介記事が掲載されましたので、ご参考までに要約を掲載します。

原記事:
http://www.bbc.co.uk/news/uk-england-london-22711211
ヒースロー空港のこれからの騒音対策に関する報道発表:
http://mediacentre.heathrowairport.com/Press-releases/Heathrow-publishes-commitments-on-noise-reduction-measures-57f.aspx
ヒースロー空港静穏化計画に関する資料のダウンロードーページ:
http://www.heathrowairport.com/noise/what-we-do-about-it/a-quieter-heathrow

海外情報紹介 米国FAAは航空機騒音影響の測定方法を再評価(FAAの報道発表より)

原記事:
http://www.faa.gov/news/press_releases/news_story.cfm?newsId=18774

2015年5月7日
連絡先:ローラ・ブラウン
電話: (202) 267-3883
Eメール:laura.j.brown@faa.gov

ワシントン − 米国運輸省・連邦航空局(FAA)はまもなく航空機騒音暴露とそれが空港周辺地域社会へ及ぼす影響の間の関係についての科学的証拠を更新するため、複数年に渡る取り組みにおける次の段階の作業に着手するだろう。
「航空機騒音に関する公衆の不安にFAAは敏感である。この調査を迅速に進めることに意味があると我々は理解しているので、できるだけこの作業を速やかに終わらせる予定である。」とFAA局長のMichael Huerta氏は語った。「航空騒音に関する地域社会の不安に真剣に応える責任がFAAにはある。我々の作業は、大変重要な問題に関する全体像と視点を公衆に提供する機会を与えるためのものだ。」

これからの2〜3ヶ月間に調査を開始し、FAAは米国の複数空港を選んで周辺の住民と郵便と電話で連絡を取り、1年間に渡って航空騒音に関する一般大衆の考え方を調査する。これは米国内でかつて実施された調査の中で単一の騒音調査としては最も包括的な調査になり、国内の20空港周辺の地域社会で聞き取り調査が行われる予定である。調査の科学的完全性を維持するため、どの地域社会で聞き取り調査を行う予定かはFAAは公表できない。

FAAは米国行政予算管理局から先週、調査実施のための承認を得て、2016年終わりまでにはデータ収集を終えたいと考えている。FAAはその後、騒音暴露の測定方法を更新するかどうか決めるため、結果の分析を行うだろう。

この調査の枠組みは全米科学アカデミーズの運輸研究委員会(TRB)が運営する、空港共同研究プログラム(ACRP)を通じて開発された。この調査の枠組みを使って、望ましい土地利用を検討し、航空機騒音によって日常生活が阻害される地域に連邦が費用を出すことの正当性を裏付け、FAAの現在の取り組み方を変えるかどうか決定するだろう。

航空機騒音は現在、24時間の地域社会騒音をすべて平均するという尺度を使って測定されており、夜間と早朝時間帯の騒音に10倍のペナルティを課している。昼夜平均騒音レベル(DNL)で知られるこの測定の科学的根拠は、1970年代の輸送騒音の社会調査の結果に基づいている。

1981年にFAAは防音工事や他の騒音軽減対策に連邦政府の補助金が適用できる指針としてDNL 65デシベルを定めた。このやり方は1980年代末期と1990年代初期に行われた調査によって再度確認された。

それからの数年間、航空機メーカーは飛躍的に音が静かな航空機を生み出す技術を実現した。しかし、航空産業の成長が続くのに伴い、米国の多くの大規模空港周辺の住民が航空機騒音に関して不安を表してきた。地域社会や国中の多くの都市の指導者らを含めた利害関係者との間で引き続き行っている対話の一環として、FAAは騒音測定のためのFAAの取り組みの見直しをはかっているところである。

変更するのが正しいという裏付けがとれれば、省庁間の調整や公開レビューとパブリックコメントは必要になるが、改訂政策、関連ガイダンスや関連規則をFAAは提案することになるだろう。
訳注:なお、この調査についてはgreenaironline.comの以下のURLにも関連記事が掲載されています。
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2086

この記事では昨年ACRPの後援でTRBが開催したオンラインセミナー(聴力、睡眠、健康、うるささや学習環境に航空騒音が及ぼす潜在的影響に関するもの)について触れています。このウェブセミナーの詳細は以下です。
http://www.trb.org/main/blurbs/170120.aspx

海外情報紹介 ヒースロー空港は着陸料の中の環境絡みで課金する部分を値上げして、国内旅客税を値下げすることを提案

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2068
ヒースロー空港の使用条件について:
http://www.heathrowairport.com/about-us/partners-and-suppliers/conditions-of-use
静穏飛行番付表(2014年第4四半期):
http://www.heathrowairport.com/static/HeathrowNoise2/Downloads/PDFs/fly_quiet_Q4_2014.pdf
2015年4月8日水曜日−ヒースロー空港の貴重な運航枠をエアラインが国際線で使用することがますます増えて、ヒースロー空港における国内線への接続能力が低下してきたため、空港は国内旅客税を1/3値下げし、この値下げ分による減収を着陸料の中の環境絡みで課金する部分の値上げでまかなって状況を変えようとしている(訳注:なお、ヒースロー空港の場合、着陸料の大部分が騒音と排出物に関して課されるものとなっている。)。ハブ空港であるヒースローから国内空港への路線を運航するエアラインの£29.59 ($44)の旅客税を来年初めからから£19.59へ値下げすることを空港は提案している。旅客税の上限を設定するのは規制当局である政府であり、エアラインが空港へ支払う総額のうち21パーセントを占める騒音と排出物に関連する課金を28パーセントに増やして減収分を埋め合わせる。これでエアラインは排出物の少ない、音の静かな航空機へとさらに切り替えを進めるだろうと空港は述べている。一方で、ヒースローは空港で運航するエアラインを騒音性能で上位50社まで順位付けするという静穏飛行番付表の6回目の公表を行った。 容量の制約があるヒースロー空港で運航される国内線は、1990年の18路線から現在の7路線にまで減少した。英国接続性タスクフォースによる最近の報告では英国の地方を国際市場と結ぶためにこの傾向は逆転されるべきという進言がなされた。欧州便枠の有効活用を促すためと、旅客を多く乗せて飛行することを奨励するため、ヒースローは欧州行きの旅客税を£5値下げして£24.59にすることも提案している。

ヒースロー空港は着陸料の中の環境絡みで課金する部分を値上げして、国内旅客税を値下げすることを提案

原記事: http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2068
ヒースロー空港の使用条件について:
http://www.heathrowairport.com/about-us/partners-and-suppliers/conditions-of-use
静穏飛行番付表(2014年第4四半期):
http://www.heathrowairport.com/static/HeathrowNoise2/ Downloads/PDFs/fly_quiet_Q4_2014.pdf

2015年4月8日水曜日-ヒースロー空港の貴重な運航枠をエアラインが国際線で使用することがますます増えて、ヒースロー空港における国内線への接続能力が低下してきたため、空港は国内旅客税を1/3値下げし、この値下げ分による減収を着陸料の中の環境絡みで課金する部分の値上げでまかなって状況を変えようとしている(訳注:なお、ヒースロー空港の場合、着陸料の大部分が騒音と排出物に関して課されるものとなっている。)。ハブ空港であるヒースローから国内空港への路線を運航するエアラインの£29.59 ($44)の旅客税を来年初めからから£19.59へ値下げすることを空港は提案している。旅客税の上限を設定するのは規制当局である政府であり、エアラインが空港へ支払う総額のうち21パーセントを占める騒音と排出物に関連する課金を28パーセントに増やして減収分を埋め合わせる。これでエアラインは排出物の少ない、音の静かな航空機へとさらに切り替えを進めるだろうと空港は述べている。一方で、ヒースローは空港で運航するエアラインを騒音性能で上位50社まで順位付けするという静穏飛行番付表の6回目の公表を行った。

英国の空港容量を検討する空港委員会が、新たに環境問題を含めた専門家委員会を設置

英国の空港容量について検討するためのAirports Commissionの設置については、以前このホームページにも掲載しましたが、その機能を補佐するための専門家委員会が設置されました。メンバーには騒音や大気汚染、気候変動など環境問題の専門家が含まれています。ご参考までにプレスリリースの要約を掲載します。

原記事:
https://www.gov.uk/government/news/airports-commission-unveils-new-expert-panel

専門委員会の付託条項等詳細に関する資料ダウンロードサイト:
https://www.gov.uk/government/policy-advisory-groups/expert-advisory-panel

空港委員会について:
英国の空港容量について検討するためのAirports Commissionの設立

海外情報紹介 シドニー空港がオーストラリアで初めて持続可能性報告書を公開

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2073

2015年4月17日金曜日−シドニー空港はオーストラリアで初めて持続可能性報告書を出した空港となり、報告書によれば地球的規模報告イニシアチブ(GRI)G4の指針に沿ったものである。空港によると、報告書は空港の利害関係者の意見に応えたもので、空港が携わる環境地域、およびその他の先導的取り組みを支援するためのものである。環境への影響を最小限に抑えてサステナブルな成長を支援するため、現在行われている100を超える活動や先導的取り組みの概要を示す5年間の空港の環境戦略について、2014年の間に政府の承認を得た。2014年においてのもう一つの成果としては、空港産業における空港炭素認証評価プログラムのもとでレベル1の証明を得たことであり、空港は現在、省エネ・炭酸ガス削減計画を開発中である。
「シドニー空港は業務の影響評価と必要な改善を行うことを含む空港の効率的な運用とサステナブルな運用に取り組んでいる。」とCEOのKerrie Mather女史はコメントした。「年間に処理する旅客数が3,850万人となり、旅客へのサービス向上もはかりつつ、この空港の成長を支えるための責任をもった管理に注力している。我々の最初の持続可能性年次報告書は、主要な空港の利害関係者グループから得た意見の集大成である。」

ターミナル内での水再生利用、大気質改善のための航空機用動力供給設備の地下敷設を含めて、廃棄物削減、エネルギー消費、水利用において空港はこれまでかなりの投資をしてきたとMather女史は語った。空港は多くの環境賞を受賞し、寄付やパートナーシップ、現物支給による支援を通じての慈善および地域社会投資事業は、2014年に総計148万オーストラリアドル(115万米ドル)になったと彼女は付け加えた。

「Kamay Botany Bay国立公園での潅木再生プログラムを含め、昨年遅く我々は地元の地域社会内を通じて環境に有益な影響をもたらすことをするためConservation Volunteers Australia(保護ボランティア・オーストラリア)と協力関係を結んだ。」と彼女は語った。

空港炭素認証プログラムで2014年5月にレベル1の認証を得て、シドニー空港はレベル2に向けた作業を行っており、エネルギー消費と温室効果ガス排出量について年度ごとの公開報告の方法、基準および目標を確立させようとしている。シドニー空港はオーストラリアの他の4空港(ブリスベン、アデレード、パラフィールド、サンシャインコースト)が参加するこのプログラムに加わった。

オーストラリアの森林回復プロジェクトを支援する非営利カーボンオフセット供給者であるGreenfieldを通じて、シドニー空港は2014年に保有車両からの排出物をオフセットした。あらゆる適応戦略が将来の空港計画に取り入れられることを確実にするため、空港は今年、気候脆弱性評価を行うことにしている。

「持続可能性はすべての空港にとって主要優先事項であり、空港の旅客と利害関係者にとってますますその重要性が高まっている。」とオーストラリア空港協会の政策マネージャーであるSimon Bourke氏は語った。「シドニー空港が初めて持続可能性報告書を出したことで、持続可能性を達成するという約束が正式なものになり、シドニー空港が持続可能性実現の先導役となることを目にするのは喜ばしい。」

リンク:
シドニー空港持続可能性報告書2014

シドニー空港における植林と木の育成

海外情報紹介 EU ETSの対象になることに反対のインドのジェットエアウェイズの訴えは、違反を不服としている中で却下される

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2074
2015年4月20日月曜日−EUの排出物取引制度(EU ETS)に違反したため、英国の環境局(EA)がインドのジェットエアウェイズに対抗した行動を起こし、それに抗議した訴えが英国の独立した法的審査官によって却下された。この事案は、2012年にジェットエアウェイズがEEA内で運航したフライトについて、EUと英国の法令が要求するCO2排出量報告の提出やその排出量を相殺するための排出枠の放棄を行わなかったことに関するものである。ジェットエアウェイズはその主張の中で、制度を押しつけるというEUの一方的やり方は、ICAO総会決議での世界的合意に反しており、また、インド政府が自国のエアラインにEU ETS順守を禁じていたと述べた。ジェットエアウェイズはEAによる算出で、CO2排出量150トンに対し15,000ユーロ(16,000ドル)の罰金を科される。 エネルギー・気候変動大臣によって任命された審査官であるDavid Hart QCに宛ててエアラインが提出した文書によれば、インドの航空会社はEU ETSのもとで排出データを提出する必要はないとインド政府が2011年11月に決定し、その後、EU当局との対応は事前承諾がある時のみ行われると通達を出した。インドのエアラインは2012年4月にEU ETSへの参加を正式に法によって禁じられたが、2013年ICAO総会で気候変動決議A38-18が合意に達した後の2014年5月にもこの立場をあらためて表明し、続いて欧州委員会とEAへの書簡でもこの立場を確認している。インドの他の主要エアラインであるエアインディアもまた、EU ETSのもとで排出量をEAに報告する必要があるが、ジェットエアウェイズと同様に義務が果たせていない。

海外情報紹介 オーストラリアの4空港でAirservicesの新しい航空交通流システムの導入により遅延、燃料および排出物を削減

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2057
2015年3月12日(木)−オーストラリアの航空交通管制を行う機関であるAirservicesが、メルボルン、シドニー、パース、ブリスベン到着機の飛行中の遅延を減らすために導入したシステムが、年間で1,820万オーストラリアドル(1,400万米ドル)相当の燃料節約と、航空によるCO2排出量の54,100トン削減を実現する。メトロン・ハーモニーとして知られるこのシステムは、プライスウォーターハウスクーパーズ(PwC)オーストラリアが請け負った調査によれば、飛行中の遅延時間を年間で8,700時間減らす、あるいは4つの玄関空港の到着便1機あたり平均1.1分の遅延を減らすことになる。2020年までにオーストラリアの航空交通は60%増加するとの見込みで、この報告書では、これらの節減は2022年までに時間で14,300時間、あるいは1便あたりで1.3分、年間燃料節約金額が3,730万オーストラリアドル(2,900万米ドル)、CO2削減が102,300トンに達すると予想している。

英国の空港委員会は航空機騒音のうるささ評価のために従来とは異なる評価量を使用する予定

英国の空港容量を効果的に活用するための滑走路構想の候補選定にあたり、英国の空港委員会は信頼性が疑われるLeqよりも、より現状を反映する騒音評価量を使用する予定であると、英国HACAN(航空機騒音管理のためのヒースロー協会)議長であるJohn Stewart氏がブログで述べています。
以下は英国の空港関連情報サイトであるAirportWatchのニュースとJohn Stewart氏のブログです。

原記事:
http://www.airportwatch.org.uk/?p=19619