ヒースロー空港はエアラインを騒音のうるささでランク付けする

BBC.CO.UKの5月30日付け記事に、英国ヒースロー空港のこれからの騒音対策について紹介記事が掲載されましたので、ご参考までに要約を掲載します。

原記事:
http://www.bbc.co.uk/news/uk-england-london-22711211
ヒースロー空港のこれからの騒音対策に関する報道発表:
http://mediacentre.heathrowairport.com/Press-releases/Heathrow-publishes-commitments-on-noise-reduction-measures-57f.aspx
ヒースロー空港静穏化計画に関する資料のダウンロードーページ:
http://www.heathrowairport.com/noise/what-we-do-about-it/a-quieter-heathrow

海外情報紹介 米国FAAは航空機騒音影響の測定方法を再評価(FAAの報道発表より)

原記事:
http://www.faa.gov/news/press_releases/news_story.cfm?newsId=18774

2015年5月7日
連絡先:ローラ・ブラウン
電話: (202) 267-3883
Eメール:laura.j.brown@faa.gov

ワシントン − 米国運輸省・連邦航空局(FAA)はまもなく航空機騒音暴露とそれが空港周辺地域社会へ及ぼす影響の間の関係についての科学的証拠を更新するため、複数年に渡る取り組みにおける次の段階の作業に着手するだろう。
「航空機騒音に関する公衆の不安にFAAは敏感である。この調査を迅速に進めることに意味があると我々は理解しているので、できるだけこの作業を速やかに終わらせる予定である。」とFAA局長のMichael Huerta氏は語った。「航空騒音に関する地域社会の不安に真剣に応える責任がFAAにはある。我々の作業は、大変重要な問題に関する全体像と視点を公衆に提供する機会を与えるためのものだ。」

これからの2〜3ヶ月間に調査を開始し、FAAは米国の複数空港を選んで周辺の住民と郵便と電話で連絡を取り、1年間に渡って航空騒音に関する一般大衆の考え方を調査する。これは米国内でかつて実施された調査の中で単一の騒音調査としては最も包括的な調査になり、国内の20空港周辺の地域社会で聞き取り調査が行われる予定である。調査の科学的完全性を維持するため、どの地域社会で聞き取り調査を行う予定かはFAAは公表できない。

FAAは米国行政予算管理局から先週、調査実施のための承認を得て、2016年終わりまでにはデータ収集を終えたいと考えている。FAAはその後、騒音暴露の測定方法を更新するかどうか決めるため、結果の分析を行うだろう。

この調査の枠組みは全米科学アカデミーズの運輸研究委員会(TRB)が運営する、空港共同研究プログラム(ACRP)を通じて開発された。この調査の枠組みを使って、望ましい土地利用を検討し、航空機騒音によって日常生活が阻害される地域に連邦が費用を出すことの正当性を裏付け、FAAの現在の取り組み方を変えるかどうか決定するだろう。

航空機騒音は現在、24時間の地域社会騒音をすべて平均するという尺度を使って測定されており、夜間と早朝時間帯の騒音に10倍のペナルティを課している。昼夜平均騒音レベル(DNL)で知られるこの測定の科学的根拠は、1970年代の輸送騒音の社会調査の結果に基づいている。

1981年にFAAは防音工事や他の騒音軽減対策に連邦政府の補助金が適用できる指針としてDNL 65デシベルを定めた。このやり方は1980年代末期と1990年代初期に行われた調査によって再度確認された。

それからの数年間、航空機メーカーは飛躍的に音が静かな航空機を生み出す技術を実現した。しかし、航空産業の成長が続くのに伴い、米国の多くの大規模空港周辺の住民が航空機騒音に関して不安を表してきた。地域社会や国中の多くの都市の指導者らを含めた利害関係者との間で引き続き行っている対話の一環として、FAAは騒音測定のためのFAAの取り組みの見直しをはかっているところである。

変更するのが正しいという裏付けがとれれば、省庁間の調整や公開レビューとパブリックコメントは必要になるが、改訂政策、関連ガイダンスや関連規則をFAAは提案することになるだろう。
訳注:なお、この調査についてはgreenaironline.comの以下のURLにも関連記事が掲載されています。
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2086

この記事では昨年ACRPの後援でTRBが開催したオンラインセミナー(聴力、睡眠、健康、うるささや学習環境に航空騒音が及ぼす潜在的影響に関するもの)について触れています。このウェブセミナーの詳細は以下です。
http://www.trb.org/main/blurbs/170120.aspx

海外情報紹介 ヒースロー空港は着陸料の中の環境絡みで課金する部分を値上げして、国内旅客税を値下げすることを提案

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2068
ヒースロー空港の使用条件について:
http://www.heathrowairport.com/about-us/partners-and-suppliers/conditions-of-use
静穏飛行番付表(2014年第4四半期):
http://www.heathrowairport.com/static/HeathrowNoise2/Downloads/PDFs/fly_quiet_Q4_2014.pdf
2015年4月8日水曜日−ヒースロー空港の貴重な運航枠をエアラインが国際線で使用することがますます増えて、ヒースロー空港における国内線への接続能力が低下してきたため、空港は国内旅客税を1/3値下げし、この値下げ分による減収を着陸料の中の環境絡みで課金する部分の値上げでまかなって状況を変えようとしている(訳注:なお、ヒースロー空港の場合、着陸料の大部分が騒音と排出物に関して課されるものとなっている。)。ハブ空港であるヒースローから国内空港への路線を運航するエアラインの£29.59 ($44)の旅客税を来年初めからから£19.59へ値下げすることを空港は提案している。旅客税の上限を設定するのは規制当局である政府であり、エアラインが空港へ支払う総額のうち21パーセントを占める騒音と排出物に関連する課金を28パーセントに増やして減収分を埋め合わせる。これでエアラインは排出物の少ない、音の静かな航空機へとさらに切り替えを進めるだろうと空港は述べている。一方で、ヒースローは空港で運航するエアラインを騒音性能で上位50社まで順位付けするという静穏飛行番付表の6回目の公表を行った。 容量の制約があるヒースロー空港で運航される国内線は、1990年の18路線から現在の7路線にまで減少した。英国接続性タスクフォースによる最近の報告では英国の地方を国際市場と結ぶためにこの傾向は逆転されるべきという進言がなされた。欧州便枠の有効活用を促すためと、旅客を多く乗せて飛行することを奨励するため、ヒースローは欧州行きの旅客税を£5値下げして£24.59にすることも提案している。

ヒースロー空港は着陸料の中の環境絡みで課金する部分を値上げして、国内旅客税を値下げすることを提案

原記事: http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2068
ヒースロー空港の使用条件について:
http://www.heathrowairport.com/about-us/partners-and-suppliers/conditions-of-use
静穏飛行番付表(2014年第4四半期):
http://www.heathrowairport.com/static/HeathrowNoise2/ Downloads/PDFs/fly_quiet_Q4_2014.pdf

2015年4月8日水曜日-ヒースロー空港の貴重な運航枠をエアラインが国際線で使用することがますます増えて、ヒースロー空港における国内線への接続能力が低下してきたため、空港は国内旅客税を1/3値下げし、この値下げ分による減収を着陸料の中の環境絡みで課金する部分の値上げでまかなって状況を変えようとしている(訳注:なお、ヒースロー空港の場合、着陸料の大部分が騒音と排出物に関して課されるものとなっている。)。ハブ空港であるヒースローから国内空港への路線を運航するエアラインの£29.59 ($44)の旅客税を来年初めからから£19.59へ値下げすることを空港は提案している。旅客税の上限を設定するのは規制当局である政府であり、エアラインが空港へ支払う総額のうち21パーセントを占める騒音と排出物に関連する課金を28パーセントに増やして減収分を埋め合わせる。これでエアラインは排出物の少ない、音の静かな航空機へとさらに切り替えを進めるだろうと空港は述べている。一方で、ヒースローは空港で運航するエアラインを騒音性能で上位50社まで順位付けするという静穏飛行番付表の6回目の公表を行った。

英国の空港容量を検討する空港委員会が、新たに環境問題を含めた専門家委員会を設置

英国の空港容量について検討するためのAirports Commissionの設置については、以前このホームページにも掲載しましたが、その機能を補佐するための専門家委員会が設置されました。メンバーには騒音や大気汚染、気候変動など環境問題の専門家が含まれています。ご参考までにプレスリリースの要約を掲載します。

原記事:
https://www.gov.uk/government/news/airports-commission-unveils-new-expert-panel

専門委員会の付託条項等詳細に関する資料ダウンロードサイト:
https://www.gov.uk/government/policy-advisory-groups/expert-advisory-panel

空港委員会について:
英国の空港容量について検討するためのAirports Commissionの設立

海外情報紹介 シドニー空港がオーストラリアで初めて持続可能性報告書を公開

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2073

2015年4月17日金曜日−シドニー空港はオーストラリアで初めて持続可能性報告書を出した空港となり、報告書によれば地球的規模報告イニシアチブ(GRI)G4の指針に沿ったものである。空港によると、報告書は空港の利害関係者の意見に応えたもので、空港が携わる環境地域、およびその他の先導的取り組みを支援するためのものである。環境への影響を最小限に抑えてサステナブルな成長を支援するため、現在行われている100を超える活動や先導的取り組みの概要を示す5年間の空港の環境戦略について、2014年の間に政府の承認を得た。2014年においてのもう一つの成果としては、空港産業における空港炭素認証評価プログラムのもとでレベル1の証明を得たことであり、空港は現在、省エネ・炭酸ガス削減計画を開発中である。
「シドニー空港は業務の影響評価と必要な改善を行うことを含む空港の効率的な運用とサステナブルな運用に取り組んでいる。」とCEOのKerrie Mather女史はコメントした。「年間に処理する旅客数が3,850万人となり、旅客へのサービス向上もはかりつつ、この空港の成長を支えるための責任をもった管理に注力している。我々の最初の持続可能性年次報告書は、主要な空港の利害関係者グループから得た意見の集大成である。」

ターミナル内での水再生利用、大気質改善のための航空機用動力供給設備の地下敷設を含めて、廃棄物削減、エネルギー消費、水利用において空港はこれまでかなりの投資をしてきたとMather女史は語った。空港は多くの環境賞を受賞し、寄付やパートナーシップ、現物支給による支援を通じての慈善および地域社会投資事業は、2014年に総計148万オーストラリアドル(115万米ドル)になったと彼女は付け加えた。

「Kamay Botany Bay国立公園での潅木再生プログラムを含め、昨年遅く我々は地元の地域社会内を通じて環境に有益な影響をもたらすことをするためConservation Volunteers Australia(保護ボランティア・オーストラリア)と協力関係を結んだ。」と彼女は語った。

空港炭素認証プログラムで2014年5月にレベル1の認証を得て、シドニー空港はレベル2に向けた作業を行っており、エネルギー消費と温室効果ガス排出量について年度ごとの公開報告の方法、基準および目標を確立させようとしている。シドニー空港はオーストラリアの他の4空港(ブリスベン、アデレード、パラフィールド、サンシャインコースト)が参加するこのプログラムに加わった。

オーストラリアの森林回復プロジェクトを支援する非営利カーボンオフセット供給者であるGreenfieldを通じて、シドニー空港は2014年に保有車両からの排出物をオフセットした。あらゆる適応戦略が将来の空港計画に取り入れられることを確実にするため、空港は今年、気候脆弱性評価を行うことにしている。

「持続可能性はすべての空港にとって主要優先事項であり、空港の旅客と利害関係者にとってますますその重要性が高まっている。」とオーストラリア空港協会の政策マネージャーであるSimon Bourke氏は語った。「シドニー空港が初めて持続可能性報告書を出したことで、持続可能性を達成するという約束が正式なものになり、シドニー空港が持続可能性実現の先導役となることを目にするのは喜ばしい。」

リンク:
シドニー空港持続可能性報告書2014

シドニー空港における植林と木の育成

海外情報紹介 EU ETSの対象になることに反対のインドのジェットエアウェイズの訴えは、違反を不服としている中で却下される

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2074
2015年4月20日月曜日−EUの排出物取引制度(EU ETS)に違反したため、英国の環境局(EA)がインドのジェットエアウェイズに対抗した行動を起こし、それに抗議した訴えが英国の独立した法的審査官によって却下された。この事案は、2012年にジェットエアウェイズがEEA内で運航したフライトについて、EUと英国の法令が要求するCO2排出量報告の提出やその排出量を相殺するための排出枠の放棄を行わなかったことに関するものである。ジェットエアウェイズはその主張の中で、制度を押しつけるというEUの一方的やり方は、ICAO総会決議での世界的合意に反しており、また、インド政府が自国のエアラインにEU ETS順守を禁じていたと述べた。ジェットエアウェイズはEAによる算出で、CO2排出量150トンに対し15,000ユーロ(16,000ドル)の罰金を科される。 エネルギー・気候変動大臣によって任命された審査官であるDavid Hart QCに宛ててエアラインが提出した文書によれば、インドの航空会社はEU ETSのもとで排出データを提出する必要はないとインド政府が2011年11月に決定し、その後、EU当局との対応は事前承諾がある時のみ行われると通達を出した。インドのエアラインは2012年4月にEU ETSへの参加を正式に法によって禁じられたが、2013年ICAO総会で気候変動決議A38-18が合意に達した後の2014年5月にもこの立場をあらためて表明し、続いて欧州委員会とEAへの書簡でもこの立場を確認している。インドの他の主要エアラインであるエアインディアもまた、EU ETSのもとで排出量をEAに報告する必要があるが、ジェットエアウェイズと同様に義務が果たせていない。

海外情報紹介 オーストラリアの4空港でAirservicesの新しい航空交通流システムの導入により遅延、燃料および排出物を削減

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2057
2015年3月12日(木)−オーストラリアの航空交通管制を行う機関であるAirservicesが、メルボルン、シドニー、パース、ブリスベン到着機の飛行中の遅延を減らすために導入したシステムが、年間で1,820万オーストラリアドル(1,400万米ドル)相当の燃料節約と、航空によるCO2排出量の54,100トン削減を実現する。メトロン・ハーモニーとして知られるこのシステムは、プライスウォーターハウスクーパーズ(PwC)オーストラリアが請け負った調査によれば、飛行中の遅延時間を年間で8,700時間減らす、あるいは4つの玄関空港の到着便1機あたり平均1.1分の遅延を減らすことになる。2020年までにオーストラリアの航空交通は60%増加するとの見込みで、この報告書では、これらの節減は2022年までに時間で14,300時間、あるいは1便あたりで1.3分、年間燃料節約金額が3,730万オーストラリアドル(2,900万米ドル)、CO2削減が102,300トンに達すると予想している。

英国の空港委員会は航空機騒音のうるささ評価のために従来とは異なる評価量を使用する予定

英国の空港容量を効果的に活用するための滑走路構想の候補選定にあたり、英国の空港委員会は信頼性が疑われるLeqよりも、より現状を反映する騒音評価量を使用する予定であると、英国HACAN(航空機騒音管理のためのヒースロー協会)議長であるJohn Stewart氏がブログで述べています。
以下は英国の空港関連情報サイトであるAirportWatchのニュースとJohn Stewart氏のブログです。

原記事:
http://www.airportwatch.org.uk/?p=19619

海外情報紹介 ドイツは航空に関する欧州排出量取引制度の違反者リストを初めて公表するとともに航空機運航業者に590万ドルの罰金を科す

原記事:
http://www.greenaironline.com/news.php?viewStory=2054

2015年3月5日木曜日−航空部門が規制対象となった最初の年である2012年に、ドイツは欧州排出量取引制度(EU ETS)を順守しなかった航空機運航業者のリストを、EU加盟国として公表する最初の国となった。ドイツの排出量取引局(DEHSt)によれば、リストに挙げられた44の運航業者に総計で5,363,400ユーロ(590万ドル)の罰金が科された。大部分は小規模な航空機運航業者だが、主要なドイツのエアライン2社すなわちエア・ベルリンとコンドル航空は意外にもリストに載った。 この2社は報告時の些細な相違のためにわずかな罰金が科されただけであるとコメントしている。2012年に欧州経済地域(EEA)内でフライトを運航し、縮小されたEU ETSの規制対象になっているが、それぞれが所属する国の政府がEU ETSの順守を許可していないという中国国際航空とアエロフロート航空がリストに無いことが注目に値する。
EU指令の第16条の下で航空部門がEU ETSの規制対象となり、EU加盟国は、自社の排出量を相殺するに十分な排出枠を放棄するという要件に違反しているが、いまだに放棄していない航空機運航業者について、EU加盟国は自国が管轄する分について名前を公表しなければならないとしている。2012年に関しては、2013年4月終わりまでに排出枠が提出される必要があったが、それから2年近く経っても、数不明のエアラインと小規模の航空機運航業者が非順守のままである。

航空機運航業者がこれまでに放棄していない排出枠については、CO2排出量1トンあたり総計100ユーロの罰金を科すよう、EU指令は加盟国に求めている。さらに運航業者は、罰金に加えて必要な数の排出枠を購入して放棄する必要がある。

排出枠を放棄するために、運航業者は欧州連合の登録台帳に口座を開設せねばならず、台帳では報告され検証された排出量データがEUの取引ログ(EUTL)に記録される。もし、ここまでを運航業者が対応済みで排出物が報告されていれば、排出枠を放棄しないことに対する罰金を算定することは簡単である。しかし、運航業者が排出量を報告しておらず、この管理業務を任命された国内の所轄官庁からの働きかけに応じなかった場合には、所轄官庁はユーロコントロールのデータに頼らねばならず、困難が生じる。運航業者にはその後推定排出量に対して抗議する時間が与えられ、罰則の実施を遅らせることができる。

各加盟国はEU指令を異なったやり方で各国の法律に置き換えることになるため、執行手順や「名指しして、不名誉とする」報告のやり方も国毎に違う。これまでに明らかになったのは、加盟国は特に欧州外の非順守エアラインのリストは誰もが見られるような形で公開することには抵抗がある。世界規模での市場に基づく対策に国際レベルでの合意を得て、欧州の炭素取引制度の廃止を目指す討論が継続中のため、政治的な感覚で議論をたたかわせている。EU ETSの完全実施の場合の規制対象は、EEA(欧州経済地域)内のみならず、EEAを離発着する全便の排出物を網羅することを目的として作られたため、インド、中国、ロシア、米国のような主要国によって激しくかつうまく戦わされた(訳注:これらの国家の猛烈な反対を受け、EUは完全実施を棚上げせざるを得なくなった。)。

EEA内空港間のフライトを運航する米国エアラインは、昨年EU機関で合意が得られた、EEA内を規制対象とする縮小範囲でのEU ETSの運用では大部分がそれに従っている。しかし、同様に欧州内での運航を行っているインドと中国のエアラインは、大部分が国有のアエロフロート航空のようなロシアのエアライン数社と同様に、管轄当局からの命令に従うことをいまだに拒んでいる。欧州で運航しているインドの主要エアラインであるエア・インディアとジェット・エアウェイズは英国が指定した所轄官庁の環境局には報告したが、2012年にEU内フライトを運航したかどうかが不明で、両エアラインとも2012年に適用される規制を順守したようにはみえない。英国の法律の下ではEU ETSを順守しないエアラインの名前を毎年6月終わりまでに公表することになっているのだが、今のところ2012年に関するリストは公表されていない。

アエロフロートと中国のフラッグキャリアである中国国際航空は共にドイツに報告しているが、DEHStが公表したリストに両エアラインの名前はない。2012年の順守期間中に中国国際航空はアテネ−ミュンヘン間で定期旅客便を運航し、アエロフロートはフランクフルト−ヘルシンキ間で定期貨物便を運航した。DEHStが個別のケースについてコメントする予定はないが、リストに載っていないのは「正式な支払い命令」が出ていないためであるかもしれず、その場合には基本的にまだ事務処理が完全に終了していないので、後日、リストに他のエアライン名を付け加えるかもしれないとコメントしている。

DEHStによれば、航空機運航業者が2012年の義務を果たさなかったことのために、これまでに総計5,363,400ユーロ(590万ドル)の追徴税が科され、そのうち罰金の最大額は3,017,800ユーロ(330万ドル)で最少額は80ユーロ(88ドル)であった。

ルフトハンザに次ぐドイツ最大のエアラインであるエア・ベルリンは1,000ユーロ(1,100ドル)に満たない「比較的少額の」罰金を科されたとコメントした。「これはDEHStに提出した排出枠数と2012年の特定の空港の組み合わせにおける実際の排出量との間の些細な差異のためである。」と広報担当者がGreenAir誌に説明した。

コンドル航空の広報担当者は自社の罰金の理由は、データ送信に係わる技術的問題で、すべての問題はこれまでに満足な解決をもって終了したと語った。

他にDEHStのリストに載っているエアラインには米国の貨物航空のライアン国際航空とエバーグリーン国際航空があるが、両者とも破産を申し立ててその後運航を停止している。リストに挙がった他の米国エアラインには1年前に運航を停止したワールド・エアウェイズがあり、EUの取引ログによると、必要数の排出枠は放棄したが、ことによると、それは期限後ではなかったかもしれない。

リストとしては公表していないが、フランスの所轄官庁であるDGACは最近、非順守の航空機運航業者に対して罰金を科し始めたと考えられている。フランドル当局はエアライン名を公表してはいないが、数ヶ月前、サウジアラビア航空に約800,000ユーロ(880,000ドル)の罰金を科したとみられている。

欧州委員会によれば、2012年は100社を超えるEU以外の航空機運航業者がEEA内フライトを運航し、そのほとんどがEU ETSを順守したと当局者が指摘している。
リンク:

DEHSt−2012年に関してEU ETSを順守しなかった運航業者リスト
2015年3月11日付更新記事:

DEHStへの追跡取材により、DEHStのウェブサイト上に掲載された詳細に関する記述の一部や、それを元に書かれた記事では、罰金について誤解を生む恐れがあることをGreenAir誌が知った。2012年に欧州指令を順守しなかったことによって納付通知書を受け取るか罰金を科された航空機運航業者が全部で60社あり、金額の総計は5,363,400ユーロ(590万ドル)となった。ウェブサイト上のリストに掲載された運航業者44社は「確定」とみなされ、総計597,000ユーロ(630,000ドル)の罰金を科され、その最小金額は100ユーロで最高金額は203,600ユーロである。他の運航業者16社は総計4,766,400ユーロ(500万ドル)の罰金の通知書を発行されたが、異議が唱えられたので罰金はまだ確定していない。これらの運航業者についての詳細や罰金の範囲については、罰金が「法的に有効」になるまでDEHStは明かすことができない。ウェブサイトで触れられた3,017,800ユーロ(330万ドル)の罰金1件は、EU ETSの規制対象である固定設備(訳注:発電所や工場など)に関するもので、航空機運航業者に対しての罰金ではない。記事では欧州指令を順守しない航空機運航業者のリストを公表した最初の加盟国がドイツであると述べたが、実際にはイタリア当局もまた2012年に欧州指令を順守しなかった13の運航業者リストを公表していた(これに関する情報へのリンクはここから)。